【秋めく・秋めいた】の意味と時期!使い方や俳句は?類語は?
猛暑が終わり過ごしやすい日々が続くと、少しホッとした気持ちになりますよね。
そんな季節の移り変わりを表すのに最適な『秋めく・秋めいた』という言葉があります。
普段の会話ではもちろん、お手紙を書くときなどに使うと風情を表すことができる素敵な言葉ですので、自然と口から出てくるようになりたい言葉です。
そこで今回は、『秋めく・秋めいた』の意味や使う時期、挨拶例文などをご紹介します。
俳句や類語などもご紹介しますので、秋を身近に感じられると思いますよ。
・『秋めく』『秋めいた』の時期はいつ頃?
・『秋めく』『秋めいた』の使い方や挨拶例文は?
・『秋めく』を季語にした俳句は?
・『秋めく』の類語は?
『秋めく』『秋めいた』の意味は?
『秋めく』には、「秋らしくなる。身に秋を感じるようになる。秋づく。」という意味があります。
景色や身近なところで秋を感じたときに使われる言葉です。
『秋めいた』は、『秋めく』の過去や完了の形なので、「すでに秋らしくなった」というような意味になります。
『秋めく』『秋めいた』の時期はいつ頃?
季語で『秋めく』は、初秋に分類されます。
初秋は旧暦の7月なので、現在の暦では8月上旬頃~9月上旬頃にあたります。
8月7日頃から始まる立秋頃からが『秋めく』を季語として使う目安となりますが、実際に秋めいてくるのは、早い地域でも8月後半頃なのではないでしょうか。
天気予報で使われる気象用語では、9月〜11月を秋として決めているようですよ。
ちなみに、天気予報では、『秋めく』は意味が曖昧だとして正式な発表文には使用しないことになっているようです。
判断基準のないぼんやりとした表現だからこそ、日本の秋を表すのにぴったりの、風情のある言葉として使われ続けてきたのかもしれませんね。
『秋めく』『秋めいた』の使い方や挨拶例文は?
挨拶などで使う場合には、『秋めく』よりも『秋めいた』の方が使いやすいでしょう。
例えば、
「朝夕に吹き抜ける風もようやく秋めいたようでございます。」
「ひと雨ごとに、日に日に秋めいてまいります。」
などといった使い方ができますよ。
『秋めいた』を丁寧に表現すると、「秋めいてまいりました」「秋めいたようでございます」という使い方になります。
また、普段の会話の中で使う場合には、「すっかり秋めいてきましたね。」というように、「すっかり」とセットにした使い方がおすすめですよ。
『秋めく』を季語にした俳句は?
初秋を季語に持つ『秋めく』を使用した俳句は、数多く詠まれています。
今回は『秋めく』を季語にした俳句の一部をご紹介していきます。
容赦なき能登の日ざしも秋めきし 清崎敏郎
山雨ある度に秋めく山荘に 高浜年尾
所得しものそれぞれや秋めきぬ 森澄雄
日のさしてをりて秋めく庭の草 深見けん二
朝の間の秋めく思ひつづかざる 稲畑汀子
栃の葉の裂けて秋めき亘りけり 石塚友二 光塵
『秋めく』の類語は?
『秋めく』と同じ意味を表すには、下記のような言葉があります。
どの言葉も、暑い夏が終わり涼しくなったこと、実りの秋がやってきたことが感じられる『秋めく』の類語です。
季節を感じる心
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『秋めく・秋めいた』の意味や使う時期、挨拶例文や俳句などをお送りしました。
風情のある四季の移ろいは、日本人としての誇りでもありますよね。
秋の訪れを心で感じたときにはぜひ、「秋めく」「秋めいた」の言葉を使ってみてくださいね。
ちょっとした言葉の表現に、日本の言葉の深さや味わいが感じられるかもしれませんよ。