アイスクリーム・アイスミルク・ラクトアイスの違い。カロリーや商品は?
『あっ!手に持っているものアイスクリームですか?』と聞いたら『そうよ。失礼ね!』と言われそうですが(笑)
実は、アイスクリームとは『アイスクリーム類』というグループの中に含まれているもののひとつなのです。
ですから、もしかしたらアイスクリームではないかもしれません。
今ではデザートやスイーツとしての地位を確立していますが、アイスクリームが誕生したとされている古代ギリシャやローマ時代には『健康食品』として取り入れられていました。
古い歴史を持つアイスクリームが日本で初めて製造・販売されたのは、1869年6月横浜にて『あいすくりん』という名前で誕生しました。
原料は、牛乳・砂糖・卵黄だけのとてもシンプルなアイスクリームでしたが、一人前の値段は現在の価値で約8,000円と大変高級なものだったのですよ。
今では手軽に食べることができるようになったアイスクリーム。
『アイスクリーム類』とは何か?を見ていきましょう。
・アイスクリーム・アイスミルク・ラクトアイスのカロリーや栄養は?
・アイスクリーム・アイスミルク・ラクトアイス、美味しいのはどれ?
・アイスクリーム・アイスミルク・ラクトアイスの商品をご紹介!
アイスクリーム・アイスミルク・ラクトアイスの違いは?
アイスクリームの種類は、『乳及び乳製品の成分規格等に関する省令』に定められている乳成分の量によって3種類に分けられます。
アイスクリーム・アイスミルク・ラクトアイスが『アイスクリーム類』に含まれます。
アイスクリームの原料
乳脂肪分
牛乳から水分と無脂肪固形分を除いた成分のことです。
乳脂肪はバターやクリームになる成分ですから、アイスクリームの口当たりの良し悪しに影響を与える重要な成分です。
無脂肪固形分
牛乳から水分と乳脂肪分を除いた成分のことです。
無脂肪固形分には、タンパク質・糖質・ビタミン・ミネラルなどの栄養成分が含まれています。
アイスクリームにとって大切なミルク風味・コク・まろやかさを与えてくれる成分です。
乳脂肪固形分
乳脂肪分と無脂肪固形分を合わせたものになります。
フレーバー
バニラ・ストロベリー・チョコレート・抹茶など様々な種類があり香りと風味を演出します。
植物油脂
主に使われているのはヤシ油・パーム油・ナタネ油です。
アイスクリームの定義
アイスクリーム
乳固形分が15.0%以上うち乳脂肪分を8.0%以上含む。
植物油脂を使うことは禁止されています。
脂肪分が豊富に含まれているので、濃厚なミルクの味を楽しめます。
アイスミルク
乳固形分が10.0%以上うち乳脂肪分を3.0%以上含む。
脂肪分はアイスクリームより少ないですが、牛乳と同じくらいの栄養分を含んでいます。
乳成分を補うために植物油脂が使われることもあります。
重すぎず軽すぎず、ほどよい濃さのミルクの風味を楽しむことができます。
ラクトアイス
乳固形分が3.0%以上。
乳脂肪分の量が決められていません。
乳成分を補うために、また風味を出すために植物油脂が使われることもあります。
軽い感じでミルクの味を楽しむことができるので、濃厚なミルクの味が苦手な方にはおすすめです。
アイスクリーム・アイスミルク・ラクトアイスのカロリーや栄養は?
アイスクリームには、3大栄養素と呼ばれる『炭水化物・タンパク質・脂質』が含まれています。
炭水化物
炭水化物=糖質+食物繊維です。
消化吸収できるものを『糖質』、消化吸収できないものを『食物繊維』と呼びます。
生命活動を維持するためのエネルギー源です。
タンパク質
アミノ酸が大量に結合したものです。
筋肉や血液など身体の構成成分になる『構造タンパク』と、酵素・ホルモン・抗体など体内で働く物質になる『機能タンパク』があります。
脂質
油に溶けて水に溶けない有機物です。
脂質というグループの中に脂肪があります。
食事の美味しさや口当たりに影響を与えます。
種類 | カロリー | 乳固形分 | 乳脂肪分 | 炭水化物 | タンパク質 | 脂質 |
アイスクリーム
普通脂肪 |
180㎉ | 15.0%以上 | 8.0%以上 | 23g | 3.9g | 8g |
アイスクリーム
高脂肪 |
212㎉ | - | - | 22g | 3.5g | 12g |
アイスミルク | 167㎉ | 10.0%以上 | 3.0%以上 | 24g | 3.4g | 6g |
ラクトアイス
低脂肪 |
108㎉ | 3.0%以上 | - | 21g | 1.8g | 2g |
ラクトアイス
普通脂肪 |
223㎉ | - | - | 22g | 3.1g | 14g |
各種類100gあたりのカロリー及び栄養素になります。
アイスクリーム・アイスミルク・ラクトアイス美味しいのはどれ?
素材そのものを楽しみたい!味わいたい!ときには、やはりアイスクリーム。
ちょっと軽めに口の中をさっぱりさせたいときにはアイスミルクかラクトアイスになります。
アイスクリームを食べたいけど『健康面』が気になるというとき、ラクトアイス(低脂肪)が108㎉と一番カロリーは低いのですが、ラクトアイスには植物油脂が使われていることもあり食べ過ぎると肌荒れの原因になることもあります。
カロリーと含まれているものを考えると中間のアイスミルクになるでしょうか。
美味しさは個々で感じ方や味の好き嫌いで違ってきますので、絶対にこれ!
とは言い切れませんが、素材そのものを楽しめて含まれているものも考慮するとアイスクリームに軍配が上がります。
アイスクリーム・アイスミルク・ラクトアイスの商品をご紹介!
ほんの一例ですが、選ぶときの参考にしてみてくださいね。
アイスクリーム | アイスミルク | ラクトアイス |
ハーゲンダッツ
レディーボーデン 31アイスクリーム PARM(パルム) ピノ MOW(バニラ) 牧場しぼり(バニラ) ホームランバーNEO |
ジャイアントコーン
チョコモナカジャンボ 雪見だいふく MOW(バニラ以外) 牧場しぼり(バニラ以外) |
爽
スーパーカップ パナップ クーリッシュ |
最近では新商品が次から次へと登場しますが、各種類ともに人気のある商品は時間を経ても変わりませんね。
選んでみよう!
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あなたが手に持っていたものはアイスクリームでしたか?
細かく見ることで、何が含まれているのか、自分が何を食べていたのか知ることができます。
今回は主に数字を見てのお話でしたが、使われている原料の品質の違いを見るとまた違った側面が見えてくるかもしれませんね。
今日、あなたが食べたいのはアイスクリーム?それともアイスミルク?ラクトアイス?
アイスクリーム売り場に行くのが楽しくなってきましたね。