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【芥川賞と直木賞の違い】ダブル受賞や賞金は?どちらがすごい?


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毎年大きく取り上げられ話題となる芥川賞直木賞

 

普段読書と縁遠い方であれば、話題となるといえども「今年はこの作家さんかぁ」とニュースを眺める程度で終わってしまうのではないでしょうか。

 

しかし普段よりも少し、受賞した作家さんが気になったり、たまたま知ったあらすじに興味を持ったりして、作品を実際に手に取ってみることもまた、あるものですよね。

 

もちろん読むだけでも作品を楽しむのには十分なのですが、各賞についての背景や違いを知ると、作品をより楽しむことができますよね。

 

そういうわけで今回は、芥川賞と直木賞の違いや賞金などについてご紹介します。

・芥川賞とは?直木賞とは?
・芥川賞と直木賞の違いは?どちらがすごいの?
・芥川賞・直木賞それぞれの賞金は?副賞などはあるの?
・芥川賞や直木賞を受賞するとどんなメリットがあるの?
・芥川賞と直木賞のダブル受賞した人はいる?

 

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芥川賞とは?直木賞とは?

本棚に並んだ本

 

芥川賞とは?

正式名称芥川龍之介賞
選考委員:小川洋子・奥泉光・川上弘美・島田雅彦・平野啓一郎・堀江敏幸・松浦寿輝・山田詠美・吉田修一の9名
選考会場所:料亭『新喜楽』の1階
主催:公益財団法人日本文学振興会
開始年:1935年(1年に2回)
記者会見と授賞式場所:帝国ホテル

 

直木賞とは?

正式名称直木三十五(さんじゅうご)賞
選考委員:浅田次郎・伊集院静・角田光代・北方謙三・桐野夏生・髙村薫・林真理子・三浦しをん・宮部みゆきの9名
選考会場所:料亭『新喜楽』の2階
主催:公益財団法人日本文学振興会
開始年:1935年(1年に2回)
記者会見と授賞式場所:帝国ホテル

 

賞が設立された背景

芥川賞、直木賞ともに菊地寛が1935年に設立しました。

 

彼もまた作家でしたが、1923年に文藝春秋社を創立し成功を収めています。

 

「ニッパチ」と俗に言われる売り上げが落ちる2月と8月の文壇を盛り上げるために、1月と7月に受賞を発表する芥川賞と直木賞を設立したと言われています。

 

ちなみに芥川龍之介、直木三十五両者とも菊地寛の友人だったということです。

 


芥川賞と直木賞の違いは?どちらがすごいの?

両手を広げ悩む女性

 

候補者対象の違い

川賞の候補者対象は「無名の新人作家」と言われており、今年現れた素晴らしい新人を知ることができるといったイメージの賞です。

 

ただ、どこまでが新人なのかという基準は曖昧だそうです。

 

新人賞であるものの、日本では一番権威や知名度があり、作品だけではなく書いた作家本人も注目を浴びる賞だと言われています。

 

2015年には芸人の又吉直樹さんが『火花』で受賞されていましたね。

 

一方、木賞の候補者対象は違い、「中堅作家以上」と言われています。

 

もともとは芥川賞と同じく無名の新人作家を対象としていましたが、現在では違い中堅作家が中心に選考されており、ベテラン作家が受賞することもあるのだとか。

 

そのため数々の作品を世に送り出してきており、同時に今後もまた素晴らしい作品を生み出す期待を持てる作家に贈られるのだそうで、獲るまでが大変といったイメージの賞だということです。

 

作品ジャンルの違い

芥川賞は文芸誌に載った純文学の作品を対象にしており、明確な基準があるわけではないものの受賞作品は短編や中編の作品がほとんどのようです。

 

そのため、純文学の作家になろうとする人は、短編や中編の作品をいくつも書くのだそうで、その中の作品で芥川賞が獲れたら、今後への期待も含めて一目置かれる作家となるのだとか。

 

一方、直木賞は違い、文芸誌で掲載されたり単行本として発表されたりした大衆小説やエンターテイメント性のある作品で、作品の長さに特に規定はないのだそうです。

 

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芥川賞・直木賞それぞれの賞金は?副賞などはあるの?

原稿用紙と一万円札

 

芥川賞、直木賞の正賞はともに懐中時計、副賞は賞金100万円となっています。

 

賞金ではなく品物が正賞という賞は珍しいですが、この二つの賞の設立者である菊池寛が、その時代に高価であった懐中時計を選んだのだそうです。

 

これには貧しい作家の多い時代背景であったことから、賞金だけではなく、何かあったときには質に入れることができるようにといった理由があったと言われています。

 

賞金100万円も設立当時は、賞金500円でした。

 

当時の物価は現在とは違い、1円が少なくとも3,000円程になると言われていますから、少なく見積もっても当時の賞金を現在の価値に換算すると150万程になるのではないでしょうか。

 

当時の賞金は「質素な暮らしをするなら相当食べていける額」とも言われていますから、やはり現在の感覚よりも価値のある額の賞金だったのかもしれませんね。

 

芥川賞や直木賞を受賞するとどんなメリットがあるの?

ポイントポーズのスーツの女性

 

芥川賞や直木賞を受賞すると、懐中時計と賞金100万円が受け取れるというのは上記で説明した通りです。

 

それ以外のメリットとしては、芥川賞は『文藝春秋』に、直木賞は『オール讀物(よみもの)』に掲載されます。

 

明確なメリットといえばそれくらいではありますが、芥川賞・直木賞といえば誰もが知る二大文学賞ですから、受賞作家は一躍時の人となります。

 

テレビや新聞、雑誌などで取り上げられることも多くなりますね。

 

受賞作品はもちろん過去に出版している作品や、今後執筆する作品にも注目が集まるでしょうから、受賞することには十分なメリットがあると言えるのではないでしょうか。

 

芥川賞と直木賞のダブル受賞した人はいる?

受け渡し

 

芥川賞と直木賞をダブル受賞することはできません。

 

なぜなら、芥川賞・直木賞ともに一度受賞した作家は、今後芥川賞・直木賞の候補者から外されてしまうからです。

 

芥川賞と直木賞の設立時にあった、無名の新人を対象とするという思いがこのルールに反映されているのかもしれませんね。

 

どちらもすごい!芥川賞と直木賞

座って読書をしている女性

 

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芥川賞と直木賞の違いや賞金などについてお送りしました。

 

実は私も芥川賞と直木賞についてはよく知りませんでしたので、よく耳にする芥川賞と直木賞が姉妹賞のようなものだったとは大変驚きました。

 

また、今回違いを調べた中で、それぞれの歴代受賞作品のあらすじや評価などに触れました。

 

特に評価は私たちの持ち得ない視点から書かれており、それを読んでみて興味の湧いた作品がいくつもありました。

 

ぜひ、みなさんも作家名や作品名だけではなく、それぞれの作品のあらすじや評価にも目を通してみてくださいね。

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