【寒の内(読み方・意味)】時期や行事は?季語を使った俳句は?
寒さが厳しくなってくると、朝布団から起き上がるのが億劫になりますよね。
この時期、お天気情報などで『寒の内』という言葉や文字を見聞きすることもあることと思います。
「寒の入り」はニュースの気象コーナーでよく耳にしますよね。
でも、寒の内は見たことがあるけれど、意味や読み方がよくわからないという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、寒の内の意味や時期、行事や俳句などについてご紹介します。
この記事の目次
寒の内 読み方や意味は?
『寒の内』は「 かんのうち 」と読みます。
なんとなく意味も察しがついてきますね。
そもそも「寒」というのは季節を表す二十四節気のなかの、小寒(1月6日頃)から大寒、すなわち立春(2月4日頃)の前日までのことをあらわしています。
[二十四節気の流れ]
小寒 → 大寒 → 立春
ですので、寒の内というのはつまり寒の間のことで、小寒と大寒の期間のことになります。
小寒 + 大寒 = 寒の内
と表すと理解しやすいでしょうか。
どちらも、「寒」という文字が入っていますので覚えやすいですね。
寒の内2025年の時期はいつからいつまで?
ご存知の通り、二十四節気は毎年日付が変わります。
なので、当然、寒の内も毎年いつなのかが変わってくるんですよね。
だいたいの時期は分かっていても、何月何日からなのかが覚えにくいのはこのせいなんです。
ちなみに前年の2024年の場合は、1月6日~2月3日でした。
2025年の場合はというと、小寒が1月5日(日)で立春が2月3日(月)なので、
寒の内は、1月5日(日)から2月2日(日)の期間になります。
間違いなく、日本が一年の中で一番寒い時期ですね。
まさに寒さの真っただ中。
寒の内と呼ぶにふさわしい期間だということがわかります。
寒の内にある行事といえば?
寒の内はほかにも「寒中」と呼ばれたりもします。
寒中と聞けば、“寒中見舞い” や ”寒中水泳” など思い当るフレーズもいくつかありますね。
そう、精神を鍛錬するための寒中水泳や寒稽古はこの時期に行われることが多いのです。
考えただけで風邪をひいてしまいそうですね^^;
そして、ぜひ覚えておいていただきたいのが寒中見舞いを出す時期だということ。
寒中見舞いは、一年のうちの寒さが厳しいこの時期に、相手の身体を気遣う気持ちを伝えるものになります。
ですから寒の内に、できれば小寒の時期に相手に届くのが望ましいのです。
喪中などにより年賀状で新年のあいさつができなかった場合や、年賀状を出さなかった相手から年賀状が届いたという場合なども、この時期に寒中見舞いを送るのがよいとされていますよ。
寒の内 季語や季語を使った俳句は?
調べてみると寒の時期の季語は比較的多くあるようです。
寒の内という言葉そのものも季語になります。
ほかには下記のようなものもあります。
[寒の雨]
冷たい雨を表します。
今にも雪に変わりそうな寒々とした感じが伝わります。
[寒花(かんか)]
冬に咲く花のこと。
真っ白な雪の中に可憐に力強く咲いている情景が浮かぶ気がしますね。
[寒卵(かんたまご)]
寒さの中、鶏が産んだ卵のこと。
滋養が高いとされています。
[寒紅(かんべに)]
寒の時期に作られた口紅。
昔は品質が良いともてはやされたそうです。
[寒造り]
寒い時期に行う日本酒の仕込みのこと。
また、寒の内に行われる行事である寒稽古や寒中水泳なども寒の内の季語です。
これらの季語を使った俳句をご紹介してみますね。
『から鮭も空也の痩も寒の内』 芭蕉
『寒卵わが晩年も母が欲し』 野沢節子
『寒紅や鏡の中に火のごとし』 野見山朱鳥
どの句も寒さが厳しい情景が浮かんできますね。
特に最後の句は、火のごとく赤い寒紅が鏡の中で強調されるだけ空気が凛と張りつめているんだな‥としみじみ感じます。
現代よりも、四季のうつろいを感じやすかったであろう時代ならではの表現ですよね。
こうやって季節の俳句を見てみると、便利さを手にした反面、失ったものの大きさにも気付かされるかもしれません。
まさに冬本番!寒の内は冬を一番感じられるとき。
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寒の内の意味や時期、俳句などをお送りしました。
冬といえば、雪景色が思い浮かびます。
自然に近いところに住んでいる方は見慣れた光景かもしれませんね。
この時期は冬本番なので、朝から気温が低く空気もシンシンと冷えて、寒さに弱い方は布団やベッドから起き上がるのも一苦労です。
こんな時期は思わず温泉に行きたくなりますよね。
ゆったり温泉に浸かりながら、心身ともにポカポカになれれば幸せ感倍増です。出る時はやはり少し寒いですが(笑)
寒さの厳しい季節ですが、温泉やこたつなどこの時期ならではのお楽しみを、十分に満喫するのも良いですね♪
こうして移り変わる季節をしみじみ感じることができるのも、日本という国の良さであり素晴らしさなのではないでしょうか。