たけのこの栄養素と効能。食べ過ぎはダメ?筍のカロリーは?
日本では、四季折々の美味しい食べ物がありますよね。
春といえば『たけのこ』。
スーパーなどにも多く売り出され、食卓に並ぶ機会も多いのではないでしょうか。
そんなたけのこですが、よく食べている割にどんな栄養があって、どんな効能があるかは知らないという方もおられるのではないでしょうか。
たけのこのことを知ったうえで、今日の一品にしてみてはいかがでしょう。
今回は、たけのこの栄養や効能など、意外なたけのこの秘密についてご紹介します。
この記事の目次
たけのこの栄養素は?どんな効能があるの?
春を届けてくれるたけのこ。
味が美味しいのは皆さんご存知だと思いますが、実はとても栄養豊富なんですよ。
こんなにたくさんの栄養素が含まれるんです。
これだけたくさんの栄養が含まれるので、体に良いのは分かりますが、それぞれどのような効能があるのでしょうか。
ここから効能について一つずつ説明していきますね。
食物繊維
たけのこに含まれる栄養素で最も多いのが食物繊維です。
食物繊維には腸内環境を整える効能効果があります。
食物繊維を摂取することで腸の動きが活発になり、便秘解消に効果があります。
また、コレステロールの吸収を抑える効果もあるため生活習慣予防にも効果的です。
食物繊維は摂取すると消化器官で膨張します。
そのため、少量でも満腹感を得られるためダイエットにも活躍します。
ビタミン類
含量こそ多くはありませんが、たけのこにはたくさんのビタミンが含まれます。
ビタミンB1には疲労回復効果があります。
ビタミンB2は、新陳代謝の促進や脂肪燃焼、細胞の再生といった効能がありダイエットや美肌に効果的です。
子供の発育にもいい働きをしますよ。
柑橘系に含まれることで有名なビタミンCには、インターフェロンという免疫細胞の促進効果があるので風邪予防に効果的です。
また、コラーゲンの生成にも力を発揮しますので美肌にも欠かせない栄養素です。
ビタミンEには強い抗酸化作用があります。
そのため、老化防止や生活習慣予防といった効能効果があります。
カリウム
カリウムには塩分を排出させ、むくみや高血圧を予防する効能があります。
そのほか、尿酸値を下げる効能もあります。
痛風や高尿酸血症による尿路結石の予防にもなりますよ。
葉酸
葉酸には血液を作る働きを助ける効能がありますよ。
そのため、葉酸を摂取することで貧血や冷え性対策になりますよ。
アスパラギン酸、グルタミン酸
あまり聞きなれないアスパラギン酸、グルタミン酸という栄養素。
これは、アミノ酸の一種でたけのこのうまみ成分なんです。
アスパラギン酸には疲労効果の効能があります。
一方、グルタミン酸には消化吸収の促進や、脂肪をつきにくくするといった効能もあります。
体脂肪が気になる方にはうれしい作用ですね。
チロシン
たけのこの節に白いつぶつぶした塊があるのを見たことがありますか?
これがチロシンで、これもアミノ酸の一種でうまみ成分です。
このチロシンは、ドーパミンやノルアドレナリンという神経伝達物質の原料なんです。
ドーパミンには脳や神経の動きを活発にし、ストレス緩和やうつ病の改善の作用があるんですよ。
たけのこのカロリーは?健康や美容効果はある?
カロリーは?
栄養たっぷりなたけのこですが、カロリーは100gあたり約25㎉程度なんです。
とても低いですよね。
大体、しし唐やカリフラワーと同じくらいのカロリーといわれています。
糖質も100gあたり1.5g程度なのでこちらも低めです。
そのため、たけのこはダイエットにも向いている食材といえるでしょう。
しかし、調理法には注意が必要です。
低カロリーの鶏肉と一緒に煮たり、鳥ミンチにたけのこを加えつくねにするのもいいでしょう。
カロリーが低く食感も楽しめますよ!
健康や美容にも効果的?
たけのこにはたくさんの栄養素が含まれます。
アスパラギン酸やグルタミン酸はうまみ成分なだけでなく疲労回復にも効果的です。
独特な歯ごたえをうんでいる食物繊維は、腸内環境を整えてくれるため便秘対策にも効果的です。
コレステロールの吸収を抑える作用もあるのでダイエットやメタボでお悩みの方にもおすすめ。
また、生活習慣病の方、生活習慣病予備軍の方にもいいことがありますよ。
健康だけでなく、美容にもいい効能がありますよ。
食物繊維を多く含むたけのこは美肌にとっても重要な栄養素なんです。
便秘になると、体内に毒素がたまってしまいます。
その毒素が肌荒れの原因になってしまうんです。
腸内環境を整えることで、肌を美しく保つことができますよ。
また、チロシンの新陳代謝を活発にする効能で細胞の老化を防ぐこともできますよ。
たけのこの食べ過ぎは良くない?
味も美味しく、栄養豊富で健康にもいいたけのこ。
ついつい食べ過ぎてしまいがちですが、実は食べ過ぎは良くないんです。
食べ過ぎてしまうと、いったいどんな症状が出るのでしょうか。
胃腸の不調
たけのこにたくさん含まれる食物繊維ですが、摂取しすぎは良くありません。
私たちの体は、腸に入った食物を水分を吸収しながら消化し、便として排出しています。
食物繊維には腸の働きを活発にする作用があります。
そのため、下痢の症状になったり、活発に腸が動くことで腹痛を感じてしまうことがあります。
また、食物繊維が豊富な食べ物は消化が悪いとされています。
そのため、たくさん食べると消化が追い付かず、吐き気や胸やけの症状が出てしまうこともあります。
便秘
下痢の症状が出る方もいれば、便秘の症状が出る方もいます。
先程、食物繊維は便秘対策にもおすすめとお伝えしましたが、食べ過ぎてしまうと逆効果になります。
たけのこに含まれる食物繊維は不溶性食物繊維です。
食べ過ぎると腸内に長く留まってしまい水分を吸収しすぎ、便を固くしてしまうこともあります。
そのため、便秘の原因にもなりますし、もともと便秘の症状がある方は症状を悪化させてしまうこともあるので注意が必要です。
肌荒れ
新陳代謝を活発にするチロシンですが、摂りすぎるとメラニン色素を多く作る作用があるので、シミやそばかすを濃くしてしまう恐れがあります。
また、たけのこの灰汁(アク)が原因で吹き出物ができたりといったこともあります。
消化に悪い食材のため、口内炎の原因にもあることがありますので、食べすぎには注意が必要です。
アレルギー
たけのこを食べて口の中がイガイガしたり、かゆみを感じたことのある人はいませんか?
たけのこにはアレルギー症状と似た、仮性アレルゲンと呼ばれる症状を起こしやすいんです。
そのためイガイガしたり、皮膚の腫れやかゆみ、ひどい場合は気管支喘息の症状を引き起こすこともあります。
仮性アレルゲンは加熱することで取り除くことができますので、きちんとした下処理が重要です。
十分加熱し、灰汁抜きをすることで症状が出る可能性は低くなります。
たけのこの1日の適量は?
食べ過ぎると体調不良の原因にもなりますので、食べる量には注意が必要です。
1日の食べる目安としては、穂先なら1/3程度、根元なら3㎝ほどが適量といわれています。
歯ごたえが良いので思わずどんどん口に運びがちですが、調理されているとどのくらい食べたのか把握するのが難しくなってきます。
神経質になりすぎる必要はありませんが、美味しく食べて健康になるためにも適量を心がけましょうね。
たけのこは妊婦が食べても大丈夫?
たけのこには妊婦さんにもうれしい栄養素がたくさん含まれています。
妊娠中は便秘に悩まされる妊婦さんがいますので、食物繊維豊富なたけのこは強い味方です。
また、チロシンは神経伝達物質を作るのに役立ちますので、胎児の成長にも大活躍です。
食べすぎないようほどほどに
しかし、妊婦さんも食べすぎには注意が必要です。
妊婦さんはアクの強いものはあまり食べない方がいいといわれています。
そのため、きちんと灰汁抜きをして食べるようにしましょう。
また、食べ過ぎによって下痢症状になると流産してしまう確率も高くなってしまいます。
妊婦さんは特に食べる量に注意しましょうね。
たけのこのおすすめの食べ方は?
食べる前の下処理が重要
美味しく食べるためには下処理をきちんと行いましょう。
まず、大きな鍋を用意します。
この鍋で茹でていくのですが、たけのこの皮は2~3枚ほど剥けば大丈夫です。
鍋にたけのこと米のとぎ汁を入れ、落し蓋をして沸騰させていきます。
水から茹でるのがポイントですよ。
沸騰から約2、3時間煮ていきましょう。
水が減っていきますので、途中でつぎ足ししてあげてください。
たけのこが柔らかくなれば完成です!
保存する時は水に浸した状態で密閉容器に入れます。
だんだん風味が落ちていきますので2~3日ほどで食べきりましょう。
たけのこの茹で方はこちらの動画をご参考になさってくださいね。
『たけのこのゆで方』
おすすめレシピ
季節の食材のたけのこ。
穂先と根元では美味しい食べ方に違いがあります。
穂先はとても柔らかく、1番美味しくいただける部位です。
シンプルな食べ方が一番おいしく感じるのではないでしょうか。
根元は穂先に比べて硬いので、食感の楽しめる料理がおすすめです。
最も定番なのは煮物ですね。
鶏肉や油揚げと一緒に煮て、醬油などの味付けをギュッとしみ込ませれば簡単に1品完成します。
これでご飯が進むこと間違いなしです。
また、アサリや野菜などの食材と一緒に炊き込みご飯にしてもとても美味しいですし、和風だけでなく洋風や中華にも使えます。
オリーブオイルと鷹の爪でペペロンチーノ風や、チンジャオロースや春巻きに入れても食感が楽しめて料理の格が上がりますよ。
適量食べて、美味しく健康に♪
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たけのこの栄養や効能、食べ方などをお送りしました。
実は栄養たっぷりのたけのこ。
この時期にしか食べられないものだからこそ、美味しくいただきましょう。
しかし、美味しいからといって食べすぎには注意が必要ですね。
たくさんの料理に大活躍のたけのこを、美味しくいただいて季節を感じましょう。