送別会【司会進行の流れと挨拶例文】セリフや台本(シナリオ)は?
送別会の時に使える司会進行用例文・進行例テンプレートをご案内します。
今までお世話になった仲間との最後の時間になる送別会。
その管理をしなければならない進行役の責任は重いですし、司会をつつがなく進められるかの不安も大きいでしょう。
そこで今回は、送別会プランを考えるのに役立つ、流れの見本や進行例、肝心なタイミングで使える司会の挨拶やセリフなどについてご紹介します。
プラン作りからイレギュラー時のフォローにも使えることを、まとめ形式で作成しましたので、送別会の司会や進行役を任された方は、ぜひ役立ててみてくださいね。
この記事の目次
送別会司会進行の事前準備は?
司会や進行役の準備としてまず必要なのが、送別会自体の準備ですね。
大体幹事は司会・進行役が兼任することも多いので、日取りや会場、当日招く人達へのお誘い対応と考えなければならないことはたくさんあります。
まずは会場や日程はどう選べばいいか、各人への招待はどうするか、そうした事前準備の手順をご紹介いたします。
事前準備がつつがなく進めば、その分本番でのトラブルを減らすことにも繋がります。
まずは下準備から頑張っていきましょう!
送別会の会場探しは『開催日・人数・予算』から探そう
開催日は主役である、会社を辞められる方の都合のいい日に設定しましょう。
可能であれば、最終出社日当日か、そこから一週間前後以内がおすすめです。
人数は、親しい方や、直前まで同じ部署だった人に絞って決めていくといいでしょう。
不安がある場合は、上司に一度相談するとスムーズです。
予算はかかりすぎても少なすぎてもいけません。
幅広い年齢の方が10~20人程度くるなら、2,500~3,500円。
全体的に高年齢の方ばかりで、人数も10人満たないほどなら、3,000~5,000円で考えてみましょう。
大体3つに絞った後、全体に確認をとって、一番人気のあるところに決めれば大丈夫です。
この時大事なのは、お店は開催日の3週間から2週間前には押さえておくことです。
基本的に退社の話は辞める予定日の一ヶ月前から進んでいることが多いので、事情を知っている上司と連携しながら日取りについては決めていくといいですね。
送別会の主賓と参加者への対応について
主賓になる送られる側の方には、あまり労力をかけない方がいいので、日取りやお店の希望だけを聞くようにしておきましょう。
送別会に招くほかの参加者には、直接かまたはメールによる参加の誘いで問題ないです。
参加者の中には、とりわけ送られる側の方と親しい方もいるでしょう。
深い仲の方がいる場合は、最後にお花などの贈り物を渡す役をお願いするといいでしょう。
プレゼントを用意する場合は、協力してもらうお願いもしておいてください。
本番への備え
事前の準備が済みましたら、今度は本番に向かっての備えをしましょう。
司会担当は、それぞれのイベントの開始タイミングなどによく気を払っておきましょう。
ここからは実際の進行プラン例に例文を合わせながら、送別会の進め方をご紹介いたします。
例文は各段取りごとに複数パターン用意しますので、場に合わせてしっくりくるものを選んで使ってみてくださいね。
【送別会司会進行①】始まりの挨拶・ゲストの挨拶・乾杯の音頭。
会場についてこれから始めようというタイミングですね。
ここまでに人が揃っていない場合、人数が半数以上ならそのまま開始、半分にも満たない場合は30分だけ待ってみるようにしてください。
開始をダラダラと遅らせて良いことはあまりありません。
基本は時間厳守で進めるようにしましょう。
始まりの挨拶
本日は忙しい中お集まりいただき、大変ありがとうございます。
これより◯◯さんの送別会を始めさせていただきます。
司会進行は私、△△が担当致します。
よろしくお願い致します。
まずは送別会に集まっていただいた皆様に、簡単な挨拶をした後、主賓の紹介をします。
主賓の入社後の部署の経歴や、目立った貢献、異動や退職に至った経緯などを簡単に紹介しましょう。
(※経歴などについてははじめに主賓の紹介をする人が行うので、必ずしも司会者がするとはかぎりません。)
会場には同じ職場で、主賓と顔見知りの人ばかりが来ているとは限りません。
取引先関係者や、普段はあまり顔馴染みのない上司、途中から一緒になった人や部下などに送別会の主賓の経歴を知ってもらう必要があります。
ただ、寿退職や転職、栄転異動などの円満な退職や異動ならいいのですが、そうではない場合もありますね。
そのため、送られる側も送る側も、双方の気持ちが前向きになるような内容の紹介になるように心がけましょう。
ゲスト挨拶
最初のゲスト挨拶は、送別会の中で最高役職の方に依頼します。
一般的な場合、主賓の直属の部長または課長などが、送別会へ参加していただける最高役職かと思います。
来ていただけなくても招待状は送り、参加不参加の是非を伺いましょう。
その際にゲスト挨拶の依頼もします。
直属の上司の定年退職など、主賓が上位な役職の場合は、主賓の上司だった、もしくは同僚だった役職の方に依頼することが望ましいでしょう。
送別会開始にあたり、□□部長(参加者の中で一番偉い方)より一言ご挨拶をお願い致します。
◯◯部長、よろしくお願い致します。
乾杯の音頭
□□部長、ありがとうございました。
それでは僭越ながら乾杯の音頭をとらせていただきます。
皆様、グラスを手元にご用意ください。
乾杯!
乾杯の挨拶は、まだゲスト挨拶に立たれていない直属上司や同期入社した人など、主賓に近しい人に、エピソードなどを交えて挨拶をしてから乾杯の音頭をとっていただくことが、場を和ませるために良いでしょう。
もし、その方達が飲み会の席を盛り上げるのが好きな方なら頼んでみた方がいいですが、あまりそういったことが得意でないようなら司会が引き受けても良いでしょう。
ただ、先ほどゲスト挨拶に立たれた人の次席の上司には「締めの挨拶」をしていただきますので、この方は残しておいてください。
また、会社によっては、そのほかにも4番目、5番目の役職の上司が来ているかもしれませんね。
その場合は、その方々のゲスト挨拶は後でしてもらう旨を、事前にお知らせしておいた方が失礼がないと思います。具体的には次の歓談中の挨拶となります。
【送別会司会進行②】食事・歓談時間の開始。
乾杯が済みましたら、素早く食事やお喋りの時間に入りましょう。
始まりの堅い挨拶をずるずると引き伸ばすのはよくありません。
司会は乾杯が終わったことを確認しつつ、料理や飲み物の状況を見ながら場を歓談の流れに一気に持っていきましょう。
歓談・食事時間への進行開始に使える司会向けの例文
【すでに料理が何点か到着している場合】
「では皆さん。食事の用意もできておりますので、しばらくご歓談ください。」
【まだ料理がきていない場合】
「食事の用意が整うまで、ご歓談しながらお待ちください。」
そして、ほかにもまだゲスト挨拶に立たれていない4番目、5番目などの上司がいる場合は、ここでゲスト挨拶をしていただきます。
多忙中を来賓くださった上司などは早々に退出する場合もあるので、高位順にお願いしましょう。
場がなごんできたら、同僚に仕事中のエピソードやちょっとした失敗談、プライベートな話も交えながら話していただきます。
この場合は送別会当日に突然指名してもかまいません。
ただ、話があまり得意でない方の場合は、やはり事前にお知らせしたほうが無難でしょう。
【送別会司会進行③】送る側からの餞別の言葉。
大体、歓談を始めてから30分ほど経ってからこの流れに入るのが、一番いいタイミングです。
選別の言葉をすすめる際の例文
【異動の場合】
「皆さん、この度○○さんは××支店へ異動される運びとなりました。
そんな○○さんに、~~さんからご挨拶をお願いいたします。」
【定年退職など、辞められる場合】
「この度○○さんは定年を迎えられ、この会社を離れることとなりました。
今までご尽力くださった○○さんへ、皆を代表して~~さんからお別れの言葉をお願いしたいと思います。」
【送別会司会進行④】送られる方からの挨拶とプレゼントの進呈。
会社を離れられる方からの挨拶の場を設けることも必要です。
こちらは大体終了の30分前程度に行うのがいいですね。
また、この挨拶が済んだすぐ後にプレゼント等を渡すようにするのが、贈り物をする際に一番いいタイミングになります。
渡す準備についても、すぐ行えるよう手筈を整えましょう。
送られる方に挨拶をお願いする際の例文
「会の終わりも近づいてまいりました。
ここで○○さん、最後に一言お願い致します。」
プレゼントを進呈する際に使える例文
「○○さん、ありがとうございました。
ここで○○さんへ、株式会社○×社員一同よりプレゼントを用意致しました。
△□さん、よろしくお願いいたします。」
プレゼントの贈呈は一番送られる方と仲の良かった方か、一番面倒を見られていた後輩から渡すようにするといいですね。
結婚退職する女性には、女性の同僚で特に仲の良かった人にお願いしましょう。同期で一緒に頑張ってきた仲ですから、感動も生まれて良い挨拶をしてもらえるはずです。
逆に男性に渡す場合は、やはり女性の手から渡す方が嬉しいもの。同じ職場に女性が居ない場合は、近い職場の女性社員さんに花束嬢を頼んでおくといいですね。
事前に渡すことはお願いしておいて、タイミングがきたら用意したプレゼントを持ってすぐ動けるように打ち合わせは済ませておきましょう。
明るい色の花束がおすすめ
花束はしんみりするようなブルー系ではなく、ピンクや黄色、オレンジ系といったビタミンカラーで元気に前に進めるような明るい色の花束を。
主賓が定年退職の場合は、茶色や深紅などシックな色もおすすめです。
主賓本人だけでなく、主賓を支えてくれた家族の方への感謝の花束でもあるので、奥様などの好みを事前に調べておいてもらうのも良いでしょう。
また、寿退職の女性の場合は、花言葉に注意を要する花がありますので、自信がない場合はお花屋さんに目的を告げて作ってもらってくださいね。
プレゼントなら写真立てやペアの贈り物などが喜ばれますよ。
【送別会司会進行⑤】閉会の挨拶、一本締め。
和やかな雰囲気の中、いよいよクライマックスが近づいてきました。
主賓の感動的な挨拶が済み、食事の時間も終わりそろそろ店を出なければならないタイミングになったら、いよいよ送別会の終わりを締めくくる挨拶となります。
すでに乾杯の音頭をお願いしてしまった場合やすでに退席している場合は、同じくらい偉い方か一番近い地位の方(同僚や先輩)にお願いをするようにしてください。
なるべくなら上の方で、人付き合いが良くて宴会も好きだけれど、まだ酔いがまわっていなさそうな人ならベストですね。
上手に締めをくくってもらえると思います。
挨拶はあまり同じ人ばかり被るのはよろしくないので、上の役職の方にまんべんなく割り振るよう考えてお願いしましょう。
最後を締めてくれる方に挨拶をお願いする例文
「それでは最後に、□○課長より締めのご挨拶をお願い致します。」
【送別会司会進行⑥】解散と二次会の案内への移行。
締めの挨拶が済んだら、速やかに会場を去るよう促してください。
お酒も入っているので、しっかり誘導しないとなかなか参加者全員の足も重くなっています。
締めの挨拶をして全員がひと段落ついた、と感じているタイミングで、間髪入れず誘導を促した方がスムーズに流れは動きます。
解散や二次会案内に使える、司会進行からの誘導例文
「□○課長、ありがとうございました。
それではこれで○○さんの送別会を終了致します。
皆さんご参加いただきありがとうございました。
気を付けてお帰りください。」
「□○課長、締めの挨拶をありがとうございました。
これにて○○さんの送別会を終わります。
この後の二次会にも参加される方は、会場を出てから私△△までお願い致します。
本日はご参加有難うございました。」
労いと感謝を込めて素敵な送別会を
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送別会の司会進行の流れや挨拶例文についてお送りしました。
これで一通りの送別会の進行手順は以上となります。
挨拶についてまとめるとこのようになります。
・ 最初のゲスト挨拶は1番目の高役職上司・ 乾杯の音頭は3番目の上司や同僚
・ 場が和んだら4番目~の上司、同僚、後輩へ
・ 寿退職の場合は花束嬢と花束に配慮すること
・ 締めの挨拶は2番目の上司
送別会をとりまとめるにあたり注意しておきたいポイントがあります。
それは送られる方から会費をもらわないことです。
この送別会は送られる方をねぎらうためのものであり、送られる方はいわば主役であるからですね。
どうしてもしんみりとしたイメージになりがちな送別会ですが、どんな事情であれ、送られる主賓にとっては新たな門出になります。
温かな気持ちで前向きになれるように送り出してあげてくださいね(^^)
良い送別会になることを願っております。