家族葬マナー!挨拶状例文は?香典等の辞退や伝え方は?
「家族葬」ですが、この葬儀の名前ができたのは、比較的新しいのです。
そのために、家族葬という名前だけが一人歩きしていることもあるようで、歴史が浅いだけに葬儀屋さんによって微妙に違っているようですよ。
葬儀屋さんの広告などにある「家族葬は安い」という謳い文句がくせもので、実際はそんな劇的に安くはならないことは覚悟してくださいね。
必要な品物の基本料金は変わりませんから。
安くなるのは葬儀屋さんの人件費や告別式にお渡しするお返しくらいなものですし、葬儀屋さんによっては後から「これもいった」と請求がくることもあります。
ちゃんと話し合いをしましょう。
デメリットとしてよく聞くのは、葬儀が終わってから「聞いていなかった」と言われたり「お線香をあげに行きたい」と来られたりして、疲れて具合いが悪くなったという話ですね。
家族葬をされる時はそういうところを考えてからにしましょうね。
今回は家族葬について、挨拶状例文や香典などについてお伝えしていきます。
・家族葬の参列者の範囲は?
・家族葬【香典・弔問・弔電・供花】の辞退の仕方(断り方)や伝え方は?
・家族葬の喪主の挨拶例文。
・香典・供花のお返しする時期や相場は?お礼状の文例は?
家族葬の挨拶状を送る時期や例文は?
挨拶状は「身内だけで家族葬をとりおこないました」というものです。
葬儀に呼ばなかった知人やお世話になった人へ逝去したことを報告するものですね。
挨拶状を出す時期はいつがいいの?
出す前にしなければいけないのは、参列された方々には必ず「挨拶状を出すまでは口外しない」ようにお願いしましょう。
葬儀が終わって気持ち的にも体力的にも疲れていますので、聞いたらすぐに弔問される方もおられると思いますから、しばらくはやめたほうがいいですね。
先にも書きましたが、知り合いの奥さんは寝込んでしまいましたから。
かといって長い間知らせないというのも失礼になりますので、だいたいは少し落ち着いて、弔問される方を迎える準備ができた頃にするのがいいですね。
目安としては四十九日あたりがいいのではないでしょうか。
家族葬を終えたという挨拶状の例文
挨拶状を送る相手の範囲は決まっていませんので、この人は出した方がいいだろうという人に出しましょう。
それ以外は年末の喪中ハガキという方法もありますね。
内容は、
「亡くなったことの報告」
「葬儀は身内だけで行った事」
「家族葬にした理由」
「連絡が遅くなった事のおわび」
ですね。
故人への生前に賜りましたご厚情に心から感謝いたします
葬儀は故人のたっての希望で 家族親族のみで執り行いました
ご連絡をいたしませんでした失礼を なにとぞお許しください
ご報告が遅れましたことを 重ねて心からお詫び申しあげます略儀ながら 謹んで右ご通知申し上げます
令和○◯年◯月◯日 ◯◯◯◯
家族葬の参列者の範囲は?
さて、誰を呼ぶか、誰を呼ばないか。
これが一番頭が痛いことになりますね。
家族葬という名前ですが、範囲は決まっていません。
呼ばれる方はご自由にされたらいいですが、おつきあいの範囲を考えると後から「〇〇は呼んだのに自分は呼ばれなかった」と言われることもありますので考えましょうね。
中には親族も呼ばずに、本当に「家族だけ」でやってしまうということもあります。
反対に、家族同様に過ごされていた方で「最期に会いたい」と、故人だったら思う人がおられるならば呼ばれた方がいいですね。
親族の中にも家族葬をいいように思わない方もおられると思います。
中には呼ばない親族も出てくるかもしれません。
ちゃんと家族葬をすることに対して理解していただくようにしましょう。
家族葬【香典・弔問・弔電・供花】の辞退の仕方(断り方)や伝え方は?
家族葬なので、呼ぶ人に電話することが多いと思います。
その時に「故人の遺志で香典・弔電・お供花・ご供物を固くご辞退します」とお知らせするのがいいですね。
それでも持ってこられる方がおられると思いますので、一度はお断りして「それでも」と言われた場合は、断るのも失礼になりますので受け取りましょう。
来られなかった方には「故人の遺志で香典・供花を固くお断りいたします」と「家族の心中をお察しいただきまして弔問はお控えくださいませ」と一文加えましょう。
家族葬の喪主の挨拶例文
一般の葬儀と違うのだからいらないのではないか?
と思われるかもしれませんが、参列してくださった方々への感謝の言葉なのでしましょう。
しかし親しい方々や親族なので、一般の葬儀と違って簡単な挨拶でいいようですね。
生前の皆様からのご厚情に心から感謝いたします。
この最期の日に、親しくしてくださった方々に見守られて旅立つ父は、心から喜んでいると思います。
これからも家族で力をあわせて頑張っていこうと思っています。
これからも皆様の〇〇同様に、ご指導ご鞭撻を賜りますよう心からお願いします。
本日はありがとうございました
香典・供花のお返しする時期や相場は?お礼状の文例は?
家族葬であっても、普通の葬儀の時と同様にお返しをしますよ。
相場は地方によって違いますね。
半分返し・三分の一返し、一割返しと本当にバラバラなので、年配の方や葬儀屋さんに聞かれるのが一番ですね。
親族の場合は、三分の一から四分の一だそうですが、香典返しを親族だからと辞退された場合はありがたく頂戴しましょうね。
時期は忌明けの日が目安となっています。
宗教によって違いはありますから気をつけてくださいね。
・仏式・四十九日(または三十五日)
・神式・五十日
・キリスト教式・一か月後
会館でする場合では「即日返し」といって、お香典の額によってお返しする品が決まっていてその中から選ぶという方法や、額によってのカタログが渡されることがあります。
それに添える挨拶の言葉は、
葬儀に来てくださったことと香典・供花のお礼。
無事に忌明けしたことの報告。
そして昔ならば一軒一軒持ってお礼を言っていたのですから「書面で失礼します」一言加えるといいですね。
拝啓
先日の父〇〇儀の葬儀には ご多忙にもかかわらずご臨席を賜りまして なおかつご厚志まで賜りましたことを 心から感謝いたします 誠にありがとうございました
おかげをもちまして〇月〇日 無事四十九法要を滞りなく執り行うことができました
つきましては亡き父の供養のしるしとして 心ばかりの品を送らせていただきました どうぞお受け取りいただきますようお願いします
本来ならばお目にかかってお礼を申しあげるところですが 書面にてのお礼とご挨拶で失礼を致します
今後ともご教授ご鞭撻のほど どうぞよろしくお願いします
家族葬でも一般的な葬儀でもすることは一緒ですね
なにか家族葬ならば手が抜けると勘違いされている人もいるようですが、あまり変わりません。
飾付けなども簡略にする方もおられますし、一般的なものと変わらないような飾りにされる方もおられますよ。
料金的には寝台車・棺桶・霊柩車・骨壺などの基本的なものは同じですし、葬儀屋さんによってはどこまでがセットになっているのか違いますので、気をつけてくださいね。
家族葬のメリットは、身内ですから参列者への挨拶や、通夜の時に来られた方達の相手をしなくていいということですね。
疲れたら自由に横になることもできたりしますよ。
知らない人の前ではできませんからね。
来客にだけでなく、親族や家族だけでバタバタしないで最後の時間を一緒に過ごせるようにできるのが、本来の家族葬の形だと思います。
「だったら家族葬をしてから、お世話になった人たちを集めてお別れ会をするのは?」と言った人がいましたが、それは家族葬ではなく「密葬」といい、お別れ会が「本葬」といいますね。
そうなると全く違うものとなってしまいますので、どういうお別れがしたいのかとちゃんと考えてから、後から後悔しないように葬儀の形を決めましょう。
あとから「こんなはずじゃなかった」とならないように、家族葬を体験された方々の話を元に書きましたので、皆さんも参考にしていただけたらと思います。