【風邪が長引く・治らない】原因や治し方は?熱が出ない風邪の対処法は?
風邪が長引く、治らない、体がだるいと不快感を感じたことはありませんか?
通常、風邪はだいたい1週間程あれば治ります。
治るはずの風邪が治らないと少々不安になりますよね。
風邪は万病の元なので一日も早く治したいところですが、治る兆しのない不快感は治そうというモチベーションを下げてしまいます。
病(やまい)は気からという言葉があるように、長引かせないことに越したことはありません。
風邪が長引くのには治らない原因があるのでしっかり理解し、なるべく早く治しましょう。
今回は、なかなか治らない風邪の原因と治し方、熱が出ない風邪の対処法などについてご紹介します。
この記事の目次
風邪が治らない!症状の種類は?
一般的な風邪のおもな症状はこちら。
たいていの場合、このような症状があらわれると思います。
[鼻の風邪]
くしゃみ、鼻水、微熱、など。
[喉の風邪]
喉の痛み、咳、高熱、など。
喉の風邪はアデノウイルスの可能性があり、高熱が続くのが特徴です。
[腹の風邪]
下痢、嘔吐、微熱、など。
風邪の症状が治らずに長引く原因は?
ずばり、風邪を甘く見ていたというのも一つの原因かもしれません。
きっかけは喉の痛みや鼻水などちょっとした不調だと思います。
治ったと思ったのに、また悪くなった、というのはほかのウイルスが体に入り込んでしまったということです。
夏風邪が長引く原因は?
風邪の中でも夏風邪が長引くとよく言われていますが、それはウイルスの違いにあります。
夏風邪代表のウイルスは2種類あるので紹介します。
[エンテロウイルス]
エンテロウイルスは腸管内で増殖するウイルスの総称で、子どもの風邪が多いです。
大人であれば感染しても何もない人が多いですが、くしゃみ、鼻水、微熱など軽い風邪の症状が出ることもあります。
[アデノウイルス]
複数の型があり、型によって、肺炎、胃腸炎、咽頭結膜熱などさまざまな病気につながるウイルスです。
風邪としての症状は高熱が4、5日続いたり、喉の痛みなどがあります。
風邪の症状に加え、目の炎症がある場合はアデノウイルスである可能性が高いです。
ウイルスに抗生物質は効かない?
ウイルスという生物には抗生物質が効きません。
医者に処方してもらう薬はないということです。
なぜかというと、そもそも抗生物質は細胞壁を作らせない働きと、人の細胞には悪さをしないというルールの下に作られています。
ウイルスは細胞壁がない生物で、人の細胞の中に入り込んで増殖するので、効果はありません。
よって、体内のウイルスが便で排出されるのを待つことしかないのです。
便からの排出に時間がかかる
体を冷やすと治りにくい
また、夏はクーラーの温度を低くしすぎていたり、暑いからとぬるめのシャワーを浴びてしまいがちですが、体を冷やしてしまい、なかなか風邪が治らない原因になります。
クーラーの温度は28度が目安で、暑いときは頭を冷やすなど部分的に冷やしましょう。
風邪なのに熱が出ない原因は?長引く理由は?
発熱しない風邪
風邪かな、という症状があるのに発熱がない原因は、ライノウイルスという約33度でしか増殖しないウイルスに感染している場合が考えられます。
このライノウイルスは咽頭や鼻で繁殖し活発に動くため、頭痛やのどの痛み、鼻づまりなどの症状でとどまり、通常発熱は起きないといわれています。
風邪の引き始めだと思っていても、実は発熱しないタイプの風邪をすでに発症している、ということが考えられますね。
平熱が下がっている
ほかに考えられる原因は、風邪かな、と思って熱を測ったら36度台しかなく、熱がないと思ったという場合です。
でも、実は知らないうちに平熱が35度台などに下がっていて熱が出ている状態だった、なんてことも。
現代人は平熱が下がってきている兆候があるので、習慣的に自分の体温を測って平熱を確認してみる方がよいでしょう。
私も幼少期は36度台が平熱でしたが、20歳前後では35度台と平熱が下がっていました。
平熱が下がっていたのに気づかず、熱っぽい気がして体温を測ったら36度台というのが何度かあり、自分の体温を確認するようにして気づいた経験があります。
平熱が下がっているとそれだけ日常的な免疫力も落ちているので、風邪を予防するためにも運動や食事に気を付けてできるだけ平熱を上げるように生活した方が良いですね。
体力がある
また、そもそも熱が出る、というのはウイルスや細菌が増殖しないように体の防衛機能として反応しているものです。
喉の痛みや鼻づまりがあるけど熱が出ないのは、身体が発熱をしなくてもウイルスを撃退できる力が残っているから、ということも考えられます。
熱が出ない風邪が長引く理由は?
前述したように、熱が出る原因は身体がウイルスや細菌を撃退するための免疫力による防衛機能ですが、その機能がうまく働かないほど免疫力が弱まっていて、風邪が長引いてしまっていることも考えられます。
その場合は、免疫力をアップさせるために十分な睡眠と食事をとり、身体に必要なエネルギーをいきわたらせることが必要ですね。
熱が出た時はすぐに、風邪を引いたとピンとくるので、自ずと休息をとりますね。
そうなると回復までの期間も短いのです。
一方で、熱がなく、風邪かな?という程度の喉の痛みや咳だと、ちょっと軽く見てしまってなかなか対策を取らずに、ずるずると悪化してしまうパターンも多くあります。
治らない風邪の症状を改善する対策方法は?
原因の中で述べたように、風邪のウイルスは100種類以上もあるため、熱が出ないとされるライノウイルスに限らず、風邪を治す特効薬というものはありません。
風邪の薬として販売・処方されているものは、あくまでも、風邪によって引き起こされる諸症状を和らげる、改善させるためという位置づけになります。
また、市販薬では総合風邪薬など複数の効果が期待できるようなものが多く、自分の症状には必要がない効能が含まれていることもありますよね。
喉が痛くて咳が出るのに、鼻水、鼻づまり解消も含まれている、など。
そうなると鼻は何ともないのに薬の影響を受けてしまうのでは?と考えると心配ですよね。
どんな薬であれ副作用はありますし、できれば飲みたくない、という方も多いのではないでしょうか。
休むのが一番!
風邪は体がウイルスを体の外へ出そうとしている過程の反応です。
発熱は免疫力を高め、鼻水、咳、下痢は体外へ排出しようとする働きです。
辛い状態で、解熱剤などの薬を飲みたくなりますが、治らない原因になるので、なるべくそれらは飲まず、とにかく休みましょう。
それが第一です。
特に、夏風邪はウイルスの排出に1ヶ月かかるため、良くなったと思っても無理をしないようにしましょう。
薬に頼る方法ではなく、栄養と休息をしっかりと取り、うがい薬やマスクなどで殺菌や保湿をして治すことに力を入れた方が良いでしょう。
熱が出るのはウイルスと戦っているサイン
寒気がしてくるとそれは熱が上がるサインです。
なぜ熱を出すかというと、身体の中に入った悪いウイルスをやっつけようとしているから熱が出るのです。
ですから熱が出始めのときは無理に下げようとして、市販の薬を飲むのは控えたほうが良いと言われています。
ただ注意点があります。
子供の場合、あまりに高熱になると熱性けいれんを起こしてしまいます。
その前に座薬などで熱を下げる必要があります。
水分をたくさんとって汗や尿から熱を放出!
熱が出始めは、ひたすら体を冷やさずに暖かくします。
寒気がしている間は熱が高くなります。
ただ長い間高熱が続くと、体力が落ちてしまい抵抗力も弱まってきます。
そこで水分を多くとることが大事です。
高熱のせいで水分不足にも陥りやすいのでこまめに取りましょう。
暖かい格好で布団にくるまって汗をたくさんかこう!着替えも忘れずに!
暖かい格好でくるまっているとだんだん汗が出てきます。
特に熱が出るのがピークを迎えると、パジャマなど気持ちが悪いくらいにまで濡れてきます。
ただここで、その状態を放置してはいけません。
かいた汗が今度は冷えてきて、身体をさらに冷やしてしまうという悪循環を繰り返してしまうからです。
汗をかいたら着替えをして水分補給をしましょう。
また熱が出てある程度しますと寒気がなくなり、熱いと思ってくると思います。
そのときは布団を少しとって適温にしましょう。
手や足を布団から出すと少し心地よく感じるでしょう。
寒気がなくなって熱いと思っているのに全身布団にくるまったままだと、熱が布団の中にこもって必要以上に体力を奪う原因になりますので気をつけてください。
体を温めるおすすめの飲み物は?
基本的に水分を取るときは、冷たい水ではなく白湯にしましょう。
それではちょっと味気ないと感じる方へ、そのほかのおすすめの飲み物をご紹介します。
生姜湯(しょうがゆ)
生姜は体をポカポカにしてくれるので生姜湯は最適と思います。
味が苦手な方は、「はちみつ」などを足すと甘さがあって飲みやすくなると思います。
葛湯(くずゆ)
熱を下げるのと弱った胃腸に優しいので、下痢などしているときには効果があります。
特に夏風邪は下痢をしやすいと言われているので特に良いですよ。
卵酒、甘酒
甘酒は、酒粕から作ったものではなく麹から作ったものにしましょう。
これは子供も飲めてブドウ糖やビタミンなどがふくまれています。
ゆず湯
これはビタミンCがたっぷりと入っています。
風邪にはビタミンCが必須ですね。
『喉の痛み』『鼻詰まり』に効果的な方法は?
のどの痛みには「うがい」がおすすめ
風邪で喉が痛くなると、食事はもちろんつばを飲み込むことさえ辛くなってしまう時がありますね。
生活に支障をきたす喉の痛みは、早く取り去りたいものです。
そこでうがいです。
・ 緑茶や紅茶などでうがいする(カテキンが効果的だと言われています)。
はちみつもおすすめ!のどの痛みの効果的な飲み物は?
のどの痛みに効果的な飲み物をご紹介します。
すこしでも飲める状態であれば次の飲み物が効果的ですよ。
[はちみつ湯]
「はちみつ」をお湯でとかしたものです。
はちみつは殺菌作用や炎症を和らげる効果があり、喉の痛みには効果的です。
ただ注意点として、1歳以下の子供には「はちみつ」は良くないので飲ませないよう気をつけてください。
[紅茶]
紅茶には殺菌作用があります。
そこに「はちみつ」を入れると、効果がより良くなります。
[大根のゆで汁]
大根をゆでてできたゆで汁は、殺菌作用があり、喉のとおりに良いのです。
また茹でた大根に「はちみつ」をかけて食べると、柔らかい大根はお腹に優しく、食欲がないときも食べることができますよ。
鼻の通りを良くする方法は?
鼻水が止まらなかったり鼻が詰まったりすると、呼吸が苦しくてたまりませんよね。
そこで鼻づまりの効果的な治し方をご紹介しますので、これらのことをお試しください。
・ 蒸しタオルを鼻に乗せてください。蒸しタオルからの蒸気が鼻の通りを良くします。
・ 暖かい飲み物を飲む時、その蒸気を吸い込みます。
・ 目の下の鼻筋を指で挟むように軽くこすってみてください。鼻の通りがよくなります。
鼻の通りが良くなると、鼻呼吸ができるようになり、喉への負担も軽くなりますよ。
風邪をひかないための予防方法は?
免疫力を上げましょう。
免疫力の上げ方はいろいろあります。
普段からできることを取り入れてみましょう。
手洗いやうがいをしっかりする
毎日外から帰ったら、真っ先に手洗いやうがいをすることを習慣づけましょう。
それだけでもかなり効果がありますよ。
鼻呼吸をする
口で呼吸をすると、直接体内にウイルスが入り込んできやすくなります。
鼻呼吸を主体にすることで、口呼吸の時よりもウイルスが体内に入ることを防げるので、風邪にも断然かかりにくくなります。
体力をつける
1日30分歩くだけでも筋肉は維持できます。
1日中家にいることのないよう心がけましょう。
筋肉量が少ないと、平熱が低くなってしまい免疫も下がってしまいます。
特に女性は男性と比べると、どうしても筋肉量が少ないので、冷え性などの症状も出てしまいますね。
普段運動をする習慣がない方が、いきなりウォーキングやジムに通うのは、なかなか時間を作るのも大変で続かない原因にもなります。
まずは、家でもできるラジオ体操やストレッチ、スクワットなどを、朝の習慣や寝る前の習慣にしてみましょう。
ここでも、毎日必ずやるぞ!と意気込むと挫折しやすいので、一日空いてしまっても気にしないでのんびりマイペースに続けて習慣にしてしまいましょう。
夜テレビを見ながらストレッチをしたり、朝歯を磨きながらスクワットをするのもおすすめです。
何かをしながらでもできる運動からはじめてみてはいかかでしょうか。
バランスの良い食事
三大栄養素(炭水化物、たんぱく質、脂質)をしっかり摂りましょう。
どれが欠けてもいけません。
また、ビタミンには免疫力を高めたり、粘膜の保護をする働きがあるので、三大栄養素とともにバランス良く摂取しましょう。
温かい飲み物を飲む
普段から温かい飲み物を飲む方は、体温が高く、免疫力が高いです。
体温が低くなる朝と、寝る前の2回だけでも、温かい飲み物を飲む習慣を取り入れてみてはいかがでしょうか。
それだけでも風に強い体作りをすることができます。
飲み物は、前述した生姜湯、葛湯、卵酒・甘酒、ゆず湯のほか、ココア、ホットミルク、麦茶、白湯、ルイボスティー、ほうじ茶、などがおすすめですよ。
ココアを寝る前に飲む時は、飲んだ後口の中をしっかりすすぐか歯磨きをすると、虫歯予防になります。
喉の痛みやかゆみも十分な睡眠と栄養で治ります
私は扁桃腺が人より少し大きいので、よく喉の痛みや痒みの症状が現れます。
その時には帰宅後の手洗いうがいをしっかりと行い、こまめに水を飲み、喉が乾燥しないように気を遣い、外出時にはマスクをします。
そして夜更かしはせずに、十分な睡眠と栄養があるきちんとした食事をするようにしています。
薬を飲まなくても、軽い症状が出てきた段階でしっかりと対策をしていけば、十分に治すことはできますよ。
風邪だと思ったらすぐ治す!
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風邪が長引く原因や治し方、熱が出ない風邪の対処法などをお送りしました。
風邪は8割以上がウイルスが原因です。
そして風邪は、ウイルスが悪さをしているのではなく、人の体が治そうとしている過程の症状です。
・ 熱が出たら、体を冷やさないようにしましょう。
・ 咳が出たら、マスクをしないようにしましょう(人がいない場合)。
・ 下痢は、止めないようにしましょう。
風邪の症状に抗(あらが)おうとすればするほど、長引いて治りません。
治らない、と思ったら普段の生活を見直してみるとよいでしょう。
風邪は長引くと体力や精神力を奪い抵抗力も弱くなります。
そうなりますとほかの病気を併発しかねません。
少しでも早く風邪は治したいものですよね。
ちょっとした不調を感じたら無理をせず、体を休ませて一気に治すことを心がけましょう。