【花粉症】喉の症状と対策!(痛み・かゆみ・イガイガ・痰・つまり・咳)
花粉症にはさまざまな症状があります。
くしゃみや鼻水、鼻づまり、のどの痛みなど日常生活にも支障をきたすような症状に、体だけでなく気持ちも落ち込んでしまいますよね。
そんな花粉症にお悩みの方へ、今回は特に、喉の痛みやかゆみなどの症状や対策方法についてご紹介したいと思います。
この記事の目次
花粉症とは?
花粉症とは、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因でアレルギー症状を引き起こす病気のことです。
季節性アレルギー鼻炎とも呼ばれ、咳やくしゃみ、のどの痛みといった症状に加えて目のかゆみなどの症状が出ます。
人間の体は、体内に花粉などのアレルゲンが入ってくるとそれを排除しようと「免疫反応」がおきます。
例えば、鼻から入ってきた花粉を鼻水で洗い流そうとしたり、くしゃみで外に吹き飛ばそうとしたりといった働きが免疫反応です。
体内に入ってきた花粉を敵とみなしそれに対抗する抗体が作られていくのですが、この抗体は花粉が体内に入ってくるたびに作られていくためだんだん蓄積していきます。
蓄積量があるレベルまで達すると、次に花粉が入ってきたときに過剰な反応を引き起こすようになります。
これが、皆さんが悩まされている咳や鼻水、鼻づまりやのどの痛みといった花粉症の症状なんです。
昨年までは大丈夫だったという人が急に花粉症になったというケースがありますが、これは蓄積量が一定量に達してしまったからというわけですね。
花粉症になる植物は?
花粉症の原因となる花粉ですが、どの植物が原因で花粉症の症状が起きるのかは地域や季節によっても異なります。
代表的なものはスギ花粉ですが、ヒノキやブナ、シラカンバ、イネなどでも花粉症が起こります。
また、ヒノキやシラカンバの花粉症の人が果物を食べると口の中がかゆくなったり、腫れるといったアレルギー反応が出ることもあります。
これは、果物のたんぱく質が花粉のたんぱく質とよく似ているため、体が間違って反応してしまうからなんです。
リンゴや桃、サクランボなどはアレルギーが起こりやすいといわれている果物なので、過剰な反応が起こりやすい人は注意が必要ですね。
花粉症でのどに痛みを感じる時の対策は?
喉の痛みの原因は?
花粉症によって喉に痛みを感じる原因には4つあります。
喉で花粉アレルギーが起きているため
1つ目は、喉で花粉アレルギーが起きているためです。
口呼吸をした時に花粉が直接喉を通ることで、アレルギー反応が起き痛みを感じます。
花粉症の症状で鼻づまりが起きてしまうと、どうしても口呼吸をせざるを得ませんよね。
口呼吸は鼻呼吸に比べ花粉が多く体内に入りやすくなってしまいます。
そのためアレルギー症状も強く出てしまうんです。
口呼吸によって雑菌が口に入ったため
2つ目は、口呼吸によって雑菌が口に入ったためです。
鼻づまりや鼻水の症状があるせいで口呼吸になると、花粉のほかにも細菌やウイルスといった異物が侵入しやすくなります。
さらに、口呼吸になると唾液の分泌量も減ってしまうので、口腔内に入った異物の排出機能は低下してしまいます。
そのため、入ってきた異物をきちんと排出できないため感染症や病気を引き起こしやすい状態を作ってしまい、喉に痛みを感じてしまいます。
喉の粘膜が炎症を起こすため
3つ目は、喉の粘膜が炎症を起こすためです。
鼻呼吸ができている時は、鼻の粘膜によって空気は湿度をもって体内に入ってきます。
しかし、鼻づまりなどが原因で口呼吸になると、乾燥した空気が直接体内入ってきてしまいますので、喉の粘膜が壊されてしまうんです。
それが原因で炎症が起き痛みを感じてしまいます。
後鼻漏(こうびろう)を起こしているため
4つ目は、後鼻漏を起こしているためです。
後鼻漏とは、鼻の炎症や疾患などが原因で、鼻水が喉の方に流れ落ち続ける症状のことです。
鼻と喉は繋がっているので普段から鼻水が喉に流れることはありますが、後鼻漏の時は鼻をかんでも鼻水が鼻から出ることはなくどんどん喉に流れてしまいます。
細菌が含まれる鼻水が喉に流れることで、喉でも炎症が起きることもありますし、粘り気のある鼻水がずっと喉に滞ってしまうことで不快感を感じることもあります。
また、喉から気管へと流れてしまうと咳込みの原因にもなります。
喉の痛みの対策は?
薬の服用
痛みの症状を和らげる一番の方法は薬の服用です。
抗アレルギー薬には花粉症の主症状である喉の痛みやくしゃみ、鼻水や鼻づまりといった症状を抑える効果があります。
病院に行って薬を処方してもらえば、より症状に合わせた薬を出してもらえるでしょう。
花粉症に対しては、初期治療といって、花粉が飛び始める前から薬の服用をしておくことで飛散がピークの時に症状を軽くするというものもありますよ。
帰宅したらシャワー
外出時についた花粉などの原因物質は素早く体から落としましょう。
まず、玄関に入る前に上着を脱ぎ、はたいて花粉を落としましょう。
その後、うがい手洗いをしてシャワーで頭についた花粉も洗い流します。
シャワー後は外出時とは違う服に着替えましょう。
花粉の多い日は外出しない
学校や仕事がある場合はなかなか難しいですが、家を出る必要がない場合は飛散が多いと分かっている日の外出を控えましょう。
気温が高く、天気のいい日や雨上がりの翌日は飛散が多いようです。
また、乾燥した日や風の強い日も比較的飛散は多い傾向にありますよ。
花粉症で喉がかゆい時の対策は?
喉のかゆみ症状の原因は?
目や鼻にかゆみを感じる人が多くいますが、喉にかゆみを感じるという人も7割程いるんですよ。
喉はかゆくても手の届かないところなので厄介ですよね。
花粉症によって喉がかゆくなる原因は、花粉によって喉が過剰な免疫反応を起こし、どうにか花粉を体外に出そうと働いているからです。
また、口呼吸による口腔内の乾燥で喉がかゆくなることもあります。
ほかにも、たばこや香辛料などによって喉が刺激されることで症状が悪化されてかゆみを感じることもありますよ。
花粉症の時期や、花粉症の症状がある時だけでもこういったものは避けた方がいいでしょう。
喉のかゆみの対策は?
うがい
さまざまなウイルスや細菌、花粉のついた喉を綺麗な状態に保つことでかゆみを軽減できます。
初めに口うがい(ブクブクうがい)をしてから、喉うがい(ガラガラうがい)をします。
この順番で行うことで、口の中の細菌や花粉が喉に流れることを防ぐことができますよ。
また、鼻の粘膜についた花粉や鼻の中に溜まった鼻水を洗い流すために、鼻うがいも効果的です。
ドラッグストアなどでも販売されていますし、自宅にあるものでも行うことができますよ。
洗浄する意味もありますし、鼻の保湿にもなります。
温かい飲み物をとる
喉を保湿するためにも、温かい飲み物を飲むのは効果的ですよ。
お水でももちろん保湿効果はありますが、おすすめの飲み物を紹介しましょう。
まず、お茶です。
お茶に含まれるカテキンにはアレルギーの原因のヒスタミンの物質を抑える効果があります。
また、乳酸菌飲料の飲み物もいいですよ。
乳酸菌には整腸作用がありますので、免疫力が上がり花粉症の症状を軽減させる効果があります。
ほかに、赤ワインに含まれるポリフェノールにもヒスタミンの分泌を抑える効果があるといわれていますよ。
赤ワインに関しては飲みすぎには注意が必要です。
アルコールが活性酸素を増やしてしまいますので、炎症を悪化させてしまうことがあります。
保湿
喉を常に潤しておきましょう。
マスクをして喉の保湿をしたり、のど飴を舐めるといいですよ。
味の濃いものや酸っぱい味のものは、かゆみを軽減させるのに逆効果です。
また、糖分が多いものもたくさん摂るのは良くないでしょう。
のど飴を常にバックに入れて持ち歩くことで、かゆみや咳が出てきたときの救世主として活躍してくれるかもしれません。
薬の服用
市販薬や病院で処方された薬の服用をしましょう。
市販の薬も症状に合わせたものがありますよ。
もちろん病院を受診すれば、診察後に自分の症状にあった薬がきちんと処方されますので、症状の改善も早まることが多いでしょう。
花粉症症状はとても辛いものです。
なるべく早く症状を軽減させるためにも、病院受診をおすすめします。
花粉症でのどがイガイガする時の対策は?
喉がイガイガする原因は?
喉がイガイガする症状もとても辛いです。喉のかゆみと同じように、手の届かないところがイガイガするのは耐えられませんよね。
この喉のイガイガの原因ももちろん、花粉が喉に付着することでアレルギー反応が起きているからです。
また、乾燥や繰り返しでる咳が原因でイガイガすることもあります。
ほかにも、喉に粘々した痰がくっつくことで、違和感を感じイガイガすることもあります。
喉のイガイガへの対策は?
保湿
喉のイガイガを抑えるために保湿は大切です。
乾燥することでイガイガ感は増してしまいますし、花粉や細菌が喉に付着しやすくなってしまいます。
寝ている時に口呼吸になり、ずっと口が開きっぱなしという方はずっと喉を乾燥させていることになります。
マスクをして寝たり、加湿器をそばに置いたりと保湿を心がけましょう。
起きてすぐにうがいをしたり、水分をとるのも効果的ですよ。
外から花粉を持ち込まないようにする
外出すればどうしても花粉を吸い込んでしまいますし、体にも付着します。
もちろん外出しなくても、洗濯物からなど花粉を取り込む機会はたくさんあります。
なるべく花粉を取り込まないためにもマスクを着用しましょう。
外出時だけでなく、家にいる時もしていることで、より花粉が体内に入る可能性を低くできるでしょう。
また、外出時に花粉防止のスプレーを使用するのもいいでしょう。
気をつけていても花粉を全て防ぐことはできません。
こまめな掃除も花粉対策になりますよ。
床の水拭きなど、花粉を舞い上げずに上手に掃除しましょう。
たばこやアルコールを控える
普段から習慣的にたばこやアルコールを摂取している方は、症状がある時だけでも控えた方がいいでしょう。
アルコールには血管を拡張させる効果があり、鼻づまりの症状を引き起こしやすくなります。
同じくたばこの煙も鼻づまりを悪化させる原因になりますよ。
鼻づまりから口呼吸になり、喉がイガイガすることもあります。
たばこに関しては、自分が吸わなくても、喫煙者の煙によって刺激を受けてしまうこともあります。
また、排気ガスなども刺激の一つなので、なるべく部屋の中は綺麗に保つためにも空気清浄機などを使用するのもいいでしょう。
花粉症で痰やつまりがある時の対策は?
痰やつまりの原因は?
痰やつまりがあると、息苦しさを感じますし日常生活にも支障が出ますよね。
そんな痰やつまりの原因は、花粉の成分が気管支に入り込むことです。
今までは、スギの花粉は大きいため気管には入り込まないと考えられていましたが、スギ花粉の表面にあるオービクルという細かい微粒子が、花粉の表面からはがれて気管支に入りこんでしまうことが分かったんです。
そのオービクルが気管支に入ることで、気管支でもアレルギー反応が起こってしまい咳や痰がでてしまいます。
また、喉の痛みの原因でもある後鼻漏も痰やつまりの原因の一つですし、口呼吸による喉の乾燥で炎症が起こり痰が絡みやすくもなりますよ。
たんやつまりへの対策は?
マスク
原因の花粉を防ぐにはマスクが一番ですよね。
マスクがフィルターの役割をしてくれるので花粉の吸収を抑えてくれますし、喉の乾燥を防ぐのにも役立ちます。
うがい
呼吸をするだけで花粉だけでなく、細菌なども喉に付着します。
その付着した原因物質を洗い流すためにもうがいは大切です。
花粉症の場合にはうがい薬を使う必要はありません。
普通の水でも十分に洗い流すことができますよ。
水分補給
痰の粘り気が強い場合は、なかなか切れず呼吸が苦しくなってしまうこともありますよね。
それを解消するためには水分の補給が重要です。
喉への刺激の少ない常温の水や、少し温かい飲み物を飲むといいですよ。
普段から習慣的にコーヒーや紅茶、炭酸水を飲んでいる人も、痰が出ている時は少し控えるのをおすすめします。
喉を刺激して痰が切れにくくなりますよ。
炭水化物を控える
少し意外かもしれませんが、痰が出ている時は炭水化物を控えた方がいいといわれています。
炭水化物に含まれるグルテンは免疫システムを弱めるため、アレルギー症状を強める原因になる可能性があります。
パンや麺類といった小麦粉を使った食材の食べ過ぎが原因で、鼻水が粘っこくなり痰が増える可能性があります。
痰の色をチェック
花粉症の時に出る痰の色は無色透明です。
しかし、黄色や緑の痰がでている場合には、ほかの病気の可能性があります。
白、黄色
白色や黄色の痰がでている時は、肺や気管支に細菌が感染し、その細菌と戦っている証です。
透明から色付きの痰へと変わってきたときは、ほかの病気も疑い病院への受診をおすすめします。
朝に黄色い痰
朝起きた時には鼻水と一緒に痰がでることが多いです。
それは、寝ている間に鼻水がたまってしまい、起きた時にその鼻水と一緒に粘液性の強い痰が喉から出ます。
たまった鼻水は臭いが強いこともありますし、どろどろとしており、副鼻腔炎の可能性もあります。
花粉症が副鼻腔炎を誘発することもありますので、こちらも病院受診をした方がいいでしょう。
濃い黄色、緑
濃い黄色や緑の痰がでる場合は慢性の気管支炎や気管支拡張症が疑われます。
時に喫煙者に多いようですね。
薬の服用が必要な場合も多いので、耳鼻咽喉科への受診をおすすめします。
花粉症で咳が止まらない時の対策は?
咳の原因は?
花粉症の原因の花粉は植物によっても飛散のピーク時期に差はありますが、春や秋と季節の変わり目に多いです。
季節の変わり目には風邪も流行しますので、咳やのどの痛みの原因が花粉症なのか風邪なのか判断が難しいですよね。
花粉症の咳の原因は、同時にみられる鼻づまりや鼻水の症状が原因となって起こることが多いです。
花粉アレルギーによって鼻水が喉に流れる後鼻漏(こうびろう)が原因で喉が刺激され、炎症を起こし咳が出ます。
また、鼻づまりのため口呼吸となり、喉が乾燥することで粘膜が壊れてしまい咳が出るともいわれています。
風邪の咳は『ゴホン』
風邪の咳は、「ゴホン」といった痰の絡むような湿った咳が出ます。
症状によっては色のついた痰がでることもあります。
咳の出るタイミングは一般的に不定期で、昼夜問わずに出やすいのも特徴の一つです。
花粉症の咳は『コホン』
対して花粉症の咳は「コホン」と乾いた咳です。
痰がでることもありますが、透明なものが少量ということが多いです。
咳の出るタイミングも一定なことが多く、外出時や夜間、寝ている間に出るという人もいるようで、眠れなくてつらいと感じる人も多いようです。
もちろん風邪の時にも乾いた咳が出ることもありますし、一概に判断することはできません。
しかし、判断の目安として違いの特徴を覚えておくといいかもしれませんね。
咳への対策は?
保湿
咳が続くと体力を消耗してしまいますし、ほかの病気を併発させてしまうこともあります。
原因でもある乾燥から喉を守ってあげることで、咳を鎮めることができます。
喉を保湿させるためには、水分補給が大切です。
温かい飲み物で喉を潤してあげましょう。
温かい飲み物は喉だけでなく鼻の保湿にもいいですよ。
特に、生姜やはちみつを使った飲物には殺菌効果もあるのでおすすめですので、ジンジャーティーやはちみつレモンは良いですよ。
加湿器の使用
乾燥対策として加湿器もおすすめです。
部屋の湿度を一定に保っておくことで、乾燥により喉が敏感になるのを抑えることができます。
加湿器がないという家庭では、洗濯物や濡れたタオルを部屋に干しておくだけでも加湿効果がありますよ。
マスク
花粉が喉や気管に侵入することで咳が出ます。
原因となる花粉が体内に入らないようにするために、マスクの着用を心がけましょう。
外出時にはマスクをする習慣をつけておくと、ウイルス感染からも身を守ることができますよ。
うがい
外出後にうがいをすることで、喉の粘膜に付着した花粉を取り除くことができます。
花粉の時期だけでなく、外出後は必ずうがいをするという習慣を身に付けておくといいですね。
上体を起こして寝る
後鼻漏のように、鼻水が喉に流れてしまい咳が出ている可能性があります。
それを防ぐためにも、寝る時には上体を少し起こしてみてください。
枕を高くしたり、タオルなどを重ねたりして調整して眠るといいですよ。
寝不足は体力を消耗します。
十分な睡眠時間を確保するためにも、ぐっすり眠れる工夫をしてみましょう。
花粉症と上手に向き合う
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花粉症による咳の症状や対策方法などをお送りしました。
花粉症の症状は人によって異なりますが、どれも辛いものですよね。
それぞれの症状には対策もきちんとあります。
症状の原因をなるべく減らして、快適に生活できるように心がけましょう。