【食後(胃痛の原因)】みぞおちがキリキリ痛む理由や対策は?下痢の時は?
楽しい食事の後にお腹の痛みに苦しめられた経験はありませんか?
病気などが潜んでいる場合はすぐに受診が必要ですが、胃痛は予防できるケースも多いです。
そのため、どのような場合に食後の胃痛が起きてしまうのかを知識として持っておきたいものですよね。
そこで今回は、食後に起こる胃痛についてご紹介します。
みぞおちの痛みの種類別に、痛みの原因や対策をご紹介しますので、食後に胃痛が起こりやすく悩んでいる方はぜひ参考にしてみてくださいね。
この記事の目次
食後の胃痛が起きる原因は?下痢の理由は?
おいしいご飯を食べた後に、たまに胃が痛くなった経験のある方も多いことでしょう。
食後の胃痛のせいでせっかくの楽しい食事会や、家族の団欒の食事、普段食べないようなご馳走が台無しになってしまうことも。
原因がわからないとなればよけいに不安ですよね。
そして「ご飯を食べると食後に胃がいたくなるから‥」と、食事をしたくなくなったり、食事の時間が近づくとストレスになってしまうこともあります。
食後の胃痛の原因は?
暴飲暴食や刺激物の摂取など、食べ物の消化に多量の胃酸が必要になる食生活をすると、胃粘膜と胃酸のバランスが崩れ、胃痛を引き起こしてしまうのです。
アルコールやブラックコーヒー、辛い食べ物などの刺激物は、多量に摂取することはもちろん、空腹時に摂取すると特に胃痛を引き起こしやすくなります。
早食いや脂っこい食べ物も胃酸の過剰摂取の原因となりますよ。
また、暴飲暴食は胃痛だけではなく下痢の原因にもなり得るので、刺激物を食べるタイミングや食事の量を意識しておくことが大切ですね。
ちなみに、食事後に下痢だけではなく嘔吐や血便、脱水などの症状がある場合は食中毒の可能性が高いので、すぐに病院を受診してください。
下痢を伴う胃痛の原因や対策は?
下痢は急性胃炎の可能性が高いです。
このときの胃は弱っており消化不良を起こし、本来の働きができない状態に陥っています。
対処法としてはまず胃の安静、状態を整えることが先決です。
『急性胃炎』と『慢性胃炎』
食後の胃の痛みの原因はさまざまな要因があります。
食後の胃痛のある方は、どれが自分に該当しているのかという原因を知っておくことが対処の近道になります。
胃の痛みには大きく分けてふたつ二分類されます。
急性胃炎
食事の食べ過ぎや飲みすぎにより、一時的に胃の粘膜が刺激され痛むもの。
慢性胃炎
胃の粘膜が持続的に炎症を起こしている症状であり、胃液の分泌機能低下が要因で長期間にともない続く胃痛。
急性胃炎の場合、一時的な痛みを伴いますが時間の経過により回復傾向がみられます。
慢性胃炎の場合はほかの大病の要因のサインかもしれませんので、数日、数ヶ月続くようであれば医師の診断を受けて食後の胃痛の原因の解明をしましょう。
食後の胃痛の原因について考えられること
食後の胃痛の原因は前述しましたが、分かりやすく箇条書きにしてみました。
① 食べすぎ(早食いの消化不良)
② アルコール類などの飲みすぎ
③ 激辛な食事、刺激のある食べ物の摂取
④ 食あたり(傷んでいるものを食べてしまった)
⑤ ストレスや自律神経の乱れによるもの
⑥ 冷たいもののとりすぎによる胃の収縮からくる胃痙攣
⑦ 胃の病気(疾患)胃潰瘍・逆流性食道炎・胃がん、など
①~④⑥の場合の食後の胃痛は、食生活や生活習慣の見直しを図り、改善へと向かわせましょう。
ですが、⑦はもちろん⑤⑥も大病の恐れがありますので、医師の診断を受けましょう。
また④も食中毒の恐れがありますので同様です。
なによりも、自分の胃痛の原因がどのケースにあたるのか理解することが重要です。
みぞおちがキリキリ痛むのは急性胃炎?症状や対策は?
みぞおちあたりがキリキリ痛む症状が出たときには急性胃炎を疑いましょう。
キリキリとした胃痛のほかにも、胃の不快感や胸やけ、吐き気が併発することもあります。
多くの場合は暴飲暴食やストレスが原因となっているので、症状が落ち着くまで消化の良い食事をとったり、睡眠をたっぷりとったりして胃を休めましょう。
それでも痛みや嘔吐が続いたり、吐血があるようであれば、病院で治療が必要な病気である可能性がありますので、病院を受診してくださいね。
胃は繊細な臓器
胃という臓器は体を形成する臓器の中でも繊細な性質で、ストレスを感じやすい臓器と呼ばれています。
たとえば、大事な会議の前で緊張して胃がキリキリ痛む。
または、大好きな人との初めてのデートの朝、緊張して朝ごはんも食べてないのに、胃がキリキリするなど。
そんな経験もあると思います。
これは脳がストレスを感じると胃に胃酸を分泌する指令を出し、胃が胃酸を出します。
食事をしていれば、胃酸が食物を分解してくれますが、空腹であれば胃の粘膜を刺激してキリキリと痛むのです。
このキリキリとした痛みが短期的で時間の経過で収まるのであれば、診断を受ければ急性胃炎と診断されることが多いです。
とにかく水分をとって、食べられるようなら消化によいものを摂ってゆっくりするようにしましょう。
ストレスの原因が去れば自然に治まります。
みぞおちのズキズキとした鈍い痛みは胃潰瘍?症状や対策は?
ズキズキとした鈍い痛みがある場合には、胃の粘膜がただれた状態になる胃潰瘍である可能性があります。
こちらは急性胃炎のような、時間や薬でおさまるようなものではありません。
悪化すると胃に穴があいてしまうこともありますので、注意が必要な症状のうちの一つです。
ズキズキする腹痛のおもな症状は?
症状としては、
① 常に胃に不快感や痛みを伴っている
② 食欲不振
③ 胃もたれや食後の腹痛、または空腹時の腹痛
④ 吐き気や胸焼け
などの症状があげられますが、中には『自覚症状がなく病状が進行する』というパターンもありますので注意してください。
胃潰瘍の症状は?
胃潰瘍の場合、おもに食後や空腹時にズキズキとした痛みがあらわれます。
胃潰瘍が進行していくと、胸やけや吐き気、嘔吐、食欲不振などの症状があり、さらに進行すると胃から出血し吐血や黒い便が症状としてあらわれます。
ズキズキとした鈍痛がある場合には念のため受診しておくと安心です。
また、胃潰瘍はピロリ菌、もしくはストレスが原因であることが多いため、薬での治療が必要になりますよ。
継続的な『慢性胃炎』の症状は?
食べ過ぎや飲み過ぎでの一時的な胃痛は急性胃炎といいました。
長期的、継続的に起こる胃痛を『慢性胃炎』といいます。
慢性胃炎は胃の状態により4つに分類されています。
・ 萎縮性胃炎
(炎症が進むと炎症後の胃粘膜が薄くなり、胃の粘膜の厚みがなくなり萎縮した状態)
・ びらん性胃炎
(炎症により胃粘膜表面がえぐれた状態)
・ 肥厚性胃炎
(萎縮性胃炎とは対の表情であり、炎症により胃粘膜表面が正常より厚くなった状態)
・ 表層性胃炎
(慢性胃炎の初期の状態で、軽い炎症があるもの)
これらの原因は、偏った食生活、過度の飲酒・喫煙。
年齢による胃の老化現象、ピロリ菌の感染などがあげられています。
どのような原因にせよ、慢性胃炎は医師の継続的な治療が必要です。
また再発の危険も高いので、「治った」と勝手な判断をせずに医師の指示にしたがいましょう。
食後の胃痛を予防する方法は?
脂肪分の多い食事を控える
脂肪分の多い揚げ物などは消化をするのに時間がかかるため、胃酸の分泌が増えてしまいます。
揚げ物を食べる時には、揚げ物だけではなく、ほかの食材もバランスよく食べるように意識することが食後の胃痛予防には大切ですよ。
刺激物は控えめにとる
刺激物と聞くと真っ先に辛い食べ物を連想するかと思いますが、刺激物は唐辛子やにんにくだけではありません。
規則正しく食事をとる
バランスのとれた食事を1日3食規則正しくとることは、食後の胃痛予防に繋がります。
特に食事をとるタイミングが重要となってきます。
間食が多く常に何かを食べたり飲んだりしている状態や、就寝前の食事をとる状態では、胃の休まる時間がありません。
毎日の生活の中で、胃を休める時間を作ることを意識しながら、規則正しい食事を心がけましょう。
よく噛んでゆっくり食べる
「よく噛んでゆっくり食べる」という食事の食べ方は、幼いころから言われてきたという方も多いのではないでしょうか。
よく噛んでゆっくり食べることは、あごの筋肉をしっかり使う、満腹感を感じられるというメリットがありますが、もう一つ、胃の負担を減らしてあげるという役割もあるのです。
あまり噛まずに食べると食べ物の消化をすべて胃に任せることになってしまいますが、よく噛むことで食べ物を消化しやすい状態にしてから胃へ届けることができます。
食後の胃痛予防には、幼いころから言われてきた「よく噛んでゆっくり食べる」を意識して食事をとることを意識してくださいね。
規則正しい生活
そしてやはり規則正しい生活を心がけることが大事。
・ 十分な睡眠をとること
・ ストレッチなど適度な運動習慣をつける
・ 規則正しい排泄の習慣
など、当たり前のようで実は実行するのが難しいものもありますが、少しずつでも取り入れて、快適な生活と楽しい食事ができるように心がけましょう。
食後の胃痛の理由は食事にあり!
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食後に起こる胃痛の原因や対策についてお送りしました。
胃痛にも種類があり、急性胃炎と慢性胃炎があることが分かりました。
そしてそれぞれの症状により、原因や対処法に違いがあるということも分かりました。
胃の調子が少し悪いな?という時には、あまり胃に負担のない消化のよい食べ物を摂るようにしましょう。
せっかくの楽しい食事の時間が胃痛で台無しにならないためにも、食事の際には今回ご紹介した予防法を意識してみてくださいね。