ハヤシライスとハッシュドビーフの違い。ビーフシチューやストロガノフは?
ハヤシライスは子供から大人までよく好まれる料理です。
しかし、ハヤシライスによく似たハッシュドビーフという料理もありますよね。
皆さんはこの二つの料理の違いを知っていますか?
ハヤシライスはよく聞くけどハッシュドビーフはあまり聞かない、もしくはその逆もあるでしょう。
たくさんの人に親しまれているこの似た者同士の二つの料理の違いについて今回はみていきたいと思います。違いが明確に分かれば、お食事に行ったときの雑談にも使えますよ。
・ハヤシライスとハッシュドビーフの違いは?
・ビーフシチューやビーフストロガノフとの違いは?
ハヤシライス、ハッシュドビーフってどんな料理?言葉の意味は?
ハヤシライスとハッシュドビーフはとても見た目のよく似た料理ですよね。
区別するためにはまず、作り方や材料についてみてみましょう。
また、それぞれの名前の言葉の意味についてもお伝えしたいと思います。
ハヤシライスとは?
ハヤシライスの主な材料は薄切りの牛肉、玉ねぎです。玉ねぎをバターで炒め、肉を加えます。
炒めたものにトマトソースやトマトケチャップを和えてデミグラスソースと赤ワインを加え煮込んでいくと完成です。
煮込み時間は短時間で、10~20分ほど煮込めば出来上がります。
マッシュルームやシイタケなどを加えて煮込むこともありますが、具材はとてもシンプルです。食べる時に白米にかけるのが一般的で、想像できますよね。
ハヤシライスは日本発祥の料理といわれているんですよ。
そしてハヤシライスの名前の由来にはたくさんの説があります。
ハヤシライスを考案した洋食屋さんのコックさんの名前が林さんだったことからハヤシライスと呼ばれるようになったという説や、
ハッシュド〈hashed(肉等を)細かに切った,切り刻んだ〉という言葉が訛ってハヤシになり、白米にかけること料理ということでハヤシライスと呼ばれるようになったという説もあります。
他にも、牛肉が食用としてまだ受け入れられていない時に「牛肉の入ったこの料理を食べると早死にする」と言われたことからハヤシライスとなったという説や、
注文するとすぐに出てくるため「早いライス」からハヤシライスとなったという説まであります。
実にさまざまでおもしろいですよね。こういうのはちょっとした話のネタにもなるので覚えておくといいですよ。
ハッシュドビーフとは?
ハッシュドビーフの主な材料も薄切りの牛肉と玉ねぎで、ハヤシライスと変わりません。
作り方もほぼ同じで、炒めて煮込むという簡単な料理です。
大きな違いとしては、ハヤシライスのように白米にはかけないということです。
北米では、マッシュポテトやパスタを添えて食べることもあります。
しかし、日本ではハッシュドビーフも白米にかけて食べるという人も多くいますよね。
やはり日本はお米が美味しいので白米にかけて食べたくなりますね。
そのまま食べてもいいですし、白米にかけてもOKです。特に決まりや定義はないようですよ。
海外ではハッシュドビーフ=刻んだ野菜と肉の煮込み料理を意味していますが、日本ではそれにデミグラスソースが加えられ考案されました。
日本は美味しくアレンジするのが得意ですから、こうして日本風に工夫されていくわけですね。
ハヤシライスとハッシュドビーフの違いは?
材料や作り方に大きな違いのないハヤシライスとハッシュドビーフ。根本的には同じ料理のようですね。
しかし、人それぞれの好みや今まで食べてきた二つの味のイメージには少しずつ違いがあるようです。
ハヤシライスの味は、トマトソースやトマトケチャップが加えられることで小さな子供にも好まれる親しみやすさがあります。
また、白米にかけるというスタイルもハッシュドビーフとの大きな違いの一つと言えるでしょう。
ハッシュドビーフのベースはデミグラスソースと赤ワインなので、コクのある大人な味というイメージが強くありますよね。
ハヤシライスとハッシュドビーフの違いについての定義はありません。
しかし、各家庭やお店によって作り方や材料に違いがあったり、好みに合わせた味付けがされるためそれぞれに違いがあるようですね。
おおまかに違いはあるものの、個々のスタイルによってさまざまな食べ方ができるという自由度の高さも人気の理由になっているのでしょう。
ビーフシチューやビーフストロガノフとの違いは?
ハヤシライスやハッシュドビーフによく似た料理には、他にビーフシチューやビーフストロガノフなどもありますよね。
この二つについても作り方や材料に違いがあるのでしょうか。
ビーフシチューとの違い
ビーフシチューには、牛肉と玉ねぎのほかに人参やジャガイモといった食材が加わります。
ハヤシライスやハッシュドビーフには薄切りの牛肉を使いますが、ビーフシチューの場合は角切りの肉を使用することが多いです。また、野菜も大きめに切ります。
大きめに切った具材を、赤ワインやブイヨンとともに長時間煮込んでいきます。
その後、できグラスソースやトマトソースで調味すれば完成します。
ビーフシチューは白米にかけて食べるという人もいると思いますが、パンにつけて食べても美味しくいただけますよね。
こちらは肉も大きく切るので、お肉が固いままだったりパサパサの状態では美味しくないです。そのため、煮込み時間は3時間程度はかかるでしょう。
時間短縮のため、先に赤ワインに肉と玉ねぎを漬け込み柔らかくする方法などもあります。
ビーフシチューにはいろいろな部位の肉が使われます。ハヤシライスのような薄切りのバラやもも肉が使われることもありますし、タンやすね肉を使うこともあります。
煮込み時間があまりとれない場合は薄切り肉、長時間煮込むならタンやすね肉がおすすめです。
じっくり煮込んでとろとろのビーフシチューにチャレンジしてはいかがでしょう。
ビーフストロガノフとの違い
ハヤシライスやハッシュドビーフは日本発祥の料理ですが、ビーフストロガノフはロシア料理です。
牛肉と玉ねぎ、マッシュルームなどのキノコ類と炒めて煮込んでいくのですが、これまでと違うのがサワークリームを使うことです。
本場ロシアでは、多量のバターやサワークリームが使われ味の濃い料理です。
日本人には濃すぎる味付けのため、日本ではサワークリームの代用として牛乳や生クリームを使ってアレンジされることもあります。
ビーフストロガノフはライスやパスタの他に、ジャガイモと一緒に食べられますよ。
ロシア人貴族のストロガノフ家で伝わる料理だったことが名前の由来とされていて、いまでは洋食屋さんの定番料理となっています。
ついつい作りすぎた時のアレンジ方法は?
煮込み料理は多めに作ることが多く、余ってしまうことも多いですよね。
次の日も同じように食卓に出してしまうと、「また同じ?」と訴える家族の目も気になります。
そういう時は、上手にアレンジして次の日も食卓に出してしまいましょう。
ハヤシライスやハッシュドビーフのおすすめアレンジ料理はドリアやリゾットはどうでしょう。
ご飯の上にのせてチーズをかけ、オーブンに入れれば完成です。
また、オムライスのソースとして使うのもいいですね。半熟卵との相性はばっちりです。
ビーフシチューが余ってもアレンジはできます。
煮込みハンバーグのソースに使えばコクが増して一気にお店の味になります。
グラタン皿にパンを並べ、その上にかけチーズをトッピングしてオーブンに入れればパングラタンの完成です。子供から大人まで好きな一品になりますよ。
もちろんビーフストロガノフもアレンジできますよ。他の煮込み料理と同じようにビーフドリアにしてももちろん美味しくいただけます。
マッシュポテトと混ぜるというひと工夫を加え衣をつけるとビーフコロッケに大変身。ご飯と混ぜて衣をつけて揚げてライスコロッケにしても美味しそうですね。
その料理もとてもアレンジしやすいです。多めに作って冷凍保存しておけば、時間がない時の一品がすぐにできますよ。
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皆さんのお好みの味はどれですか?
見た目はあまり変わらないハヤシライスやハッシュドビーフではありますが、少しづつ違いがありますね。年代や味の好みによって作り分けてみてはいかがでしょう。
どれも簡単にできる煮込み料理ですが、肉の種類や煮込み時間などを変えてみることで、自分好みの味の一品を作ることができますよ。
今日の夕食に迷ったらぜひ試してみてくださいね。