八十八夜の意味と時期。読み方は?新茶祭りや別れ霜について。
八十八夜といえば、茶摘みの歌を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
この八十八夜は、茶摘みに限らず、とくに農家の方々にとって季節の目安にされてきた日です。
今回は、八十八夜の意味や時期についてご紹介します。新茶のマメ知識も一緒にご紹介しますね。
・八十八夜の意味や読み方は?時期はいつ頃のこと?
・八十八夜に採れた新茶は縁起が良くて栄養も高い!
・八十八夜新茶祭りとは?
・八十八夜の別れ霜とは?
八十八夜の意味や読み方は?時期はいつ頃のこと?
八十八夜の意味と読み方
立春から数えて八十八日目を八十八夜(はちじゅうはちや)と呼び、雑節のひとつになっています。
雑節というのは二十四節気や五節句などの暦日以外に、季節の変化の目安とするために設けられた特定日のことです。
ちなみに八十八夜のほかには、節分・入梅・半夏生・二百十日・土用・彼岸などがありますよ。
八十八夜の時期は?
立春から数えて八十八日目を八十八夜と呼びますが、それはだいたい5月の1日~2日頃にあたります。
八十八夜の3日後頃には二十四節気でいう立夏となるため、昔の人びとはこの時期を「夏の準備を始める目安」ととらえ夏の準備が始まる頃だったのです。
この頃から霜による害がなくなるため(「八十八夜の別れ霜」といわれています)、農作物の種まきや茶摘み、苗代のもみまきなどが行われてきました。
八の字は『末広がり』の姿をしていることから、幸運を呼ぶとされてきました。その「八」の字が二つ重なった八十八夜はそれだけ縁起のいい日と考えられています。
そのうえ、八十八という字を組み合わせると『米』という字になることから、この日は農業に従事する人にとっては特別重要な日とされてきたんですよ。
八十八夜に採れた新茶は縁起が良くて栄養も高い!
「夏も近づく八十八夜♪」と茶摘みを歌った歌は皆さんも聞いたことがあるのではないでしょうか。
八十八夜に摘み取られる茶葉はとてもやわらかく良質で、古来より不老長寿の縁起物の新茶として珍重されています。
また、前述したように、八十八は末広がりの八が重なっていることから、八十八夜に積んだお茶を飲むと長生きできると言い伝えられてきました。
そのため、この時期に採れた新茶は、神仏へのお供えや、お世話になっている方々への贈り物としても重宝されているんですよ。
ただ縁起をかつぐという意味だけでなく、この時期は茶摘みの最盛期を迎えるところも多くあります。迎えるところも、というのは、実際には茶産地の温暖差によって茶摘みの時期は変わるからです。
とはいえ、新茶の栄養価が高いというのは本当です。
日本では1年に3回ほど茶摘みが行なわれていますが、4月下旬~5月下旬に、今年初めて萌え出た新芽からつくられる一番茶が新茶と呼ばれます。
新芽には前年の秋から春にかけてのひと冬分のテアニンなどのうまみ成分が蓄えられ、香りが豊かなお茶とされています。
昔の人びとは経験的にそれを知っており、「新茶を飲むと病気にならない」「八十八夜に摘まれたお茶を飲むと長生きできる」などと言い伝えてきたのでしょう。
八十八夜新茶祭りとは?
埼玉県入間市で行われる新茶イベントです。市役所前で行われます。
八十八夜新茶摘み、手揉み狭山茶実演、新茶販売、新茶の無料湯茶サービス、おいしいお茶の淹れ方教室、新芽の天ぷら試食などが楽しめます。
新茶販売は、当日は予約受付のみで、後日市役所に取りに行かなくてはならないので注意しましょう。詳しくは公式サイトなどでご確認ください。
八十八夜の別れ霜とは?
その年に最後におりる霜のことを『別れ霜』といいます。
暖かくなり、霜はもう降りないと思っていたのに、気温が急に下がって霜が降りることがあります。
それを「八十八夜の別れ霜(忘れ霜)」または「さつき寒」と言います。
農作物や果樹に思いがけぬ被害を与えることを警戒したことばですね。
“泣き霜”という地域もあるくらいで、注意を促すために八十八夜の頃までは気を緩めてはいけないという、ひとつ目安にされているようです。
ただ、これを過ぎれば霜が降りることはなくなるので、晴れて農作業に従事することができるようになるわけですね。
八十八夜は、初夏
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八十八夜の意味や時期についてお送りしました。
茶摘みの歌にあるように、八十八夜の頃は春から夏に移り変わるとてもいい季節だということが分かりましたね。
一番茶の収穫の時期でもありますから、茶摘みの風景を探しに行くのもいいかもしれませんね!
広大な茶畑を眺めながら、新鮮な香ばしくて美味しいお茶をゆっくり味わいましょう♪