おいしい春野菜の種類一覧!効果や効能は?食べ方おすすめは?
寒い冬が明けると、過ごしやすい春がやってきます。
冬の時期は野菜の流通や種類も減ってしまいますが、春になるとこの時期ならではの春野菜を楽しむことができますね。
そんな春野菜ですが、どんな種類があってそれぞれにどんな効能、効果があるのか知らない方も多いでしょう。
そこで今回は、美味しい食べ方も含め、春野菜の種類や特徴、効能などをご紹介していきたいと思います。
この記事の目次
春野菜とは?時期はいつ頃の野菜?
代表的な春野菜は「春○○」「新○○」と呼ばれるものがあります。
春キャベツや新タマネギという名前はよく耳にしますよね。
ほかにも、たけのこやつくし、タラの芽などの山菜類や、そら豆やさやえんどうといった豆類も春野菜ですよ。
これらの春野菜には、食べた時に独特の苦みや香りがあるものが多いのが特徴です。
この苦み成分は植物性アルカロイドと呼ばれ、体内の細胞に溜まった余分な熱や水分といった老廃物を排出する働きがあります。
寒い冬の時期、家の中で過ごす時間が増え運動量が減り、汗をかかない生活が続いていたという人も多いでしょう。
そういった生活が続くと、体内には老廃物がたまりやすくなり新陳代謝も落ちてしまうんです。
この状態のまま春を迎えると、たくさん睡眠をとっても眠気がおさまらなかったり、肌荒れが酷くなったり、アレルギー症状が強く出たりといった症状がみられることがあります。
そんな冬の間の体質を春野菜の成分がリセットしてくれるんですよ。
体内を浄化する春野菜
春野菜にはこれ以外にも脂肪の分解を助ける働きや、利尿作用、活性酸素の除去といった作用もあります。
またこの苦み成分のほかにも、水分を多く含み、みずみずしいのも特徴です。
キャベツも春キャベツと冬キャベツを比べると、春キャベツはふんわりと柔らかく甘みも強いですね。
タマネギも新玉ねぎの方がやわらかく辛みが少ないですよ。
美味しく、栄養も豊富な春野菜。
たくさん食べて体の中から綺麗になりましょう!
春野菜の種類一覧①(キャベツ・玉ねぎ・じゃがいも)特徴や効能は?
春キャベツ
キャベツは冬に収穫される『冬キャベツ』、春に収穫される『春キャベツ』、夏に高冷地で収穫される『高原キャベツ(夏キャベツ)』があり、旬ごとに3つに分類されます。
一般的にスーパーなどで年中みられるのは冬キャベツと呼ばれるもので、楕円形の形で葉の巻きがしまっていて硬く、厚いのが特徴です。
生食でも加熱調理にも向いていて、秋から春にかけて多く作られます。
産地によっても違いますが、旬は11月~12月に迎えるものが多いですよ。
春キャベツの特徴は?
春キャベツは、丸くて小さな見た目です。
葉の巻きは緩く、柔らかくて薄く、みずみずしく甘みも強いです。
サラダなどの生食に向いていますね。
3月~5月に旬を迎え、春から初夏にかけて出回ります。
キャベツの栄養や効能は?
冬キャベツと春キャベツでは、含まれる栄養成分に大きな違いはありません。
主な栄養素はビタミンC、ビタミンK、ビタミンU、カリウムです。
ビタミンCといえばレモンのイメージですが、実はキャベツの外葉一枚でレモン1個分が摂取されるほど多くのビタミンCが含まれています。
このビタミンCには抗酸化作用という体に有害な活性酸素から細胞を守ってくれる作用があります。
そのため、動脈硬化やがんの予防にも効果があるといわれています。
また、ビタミンKには骨を強くする働き、ビタミンUには粘膜の再生を助ける働きがあり胃潰瘍や十二指腸潰瘍予防の効果、カリウムには余分な水分を排出しむくみ防止や高血圧予防に効果があるといわれています。
冬キャベツと春キャベツの栄養含有量の違いは?
このような成分を含むキャベツですが、冬キャベツと春キャベツで含有量が大きく違うのがビタミンCとカロテンです。
春キャベツはほかの季節のキャベツより、ビタミンCは約1.3倍、カロテンは約3倍ほど多く含まれるんです。
そのため、美肌対策のためにも春キャベツはおすすめの食材ですよ。
新タマネギ
家庭でも常備されることの多いタマネギ。
皮の色や大きさから黄タマネギ、白タマネギ、赤タマネギ、小タマネギといった種類分けができます。
玉ねぎと新玉ねぎの違いは?
普通のタマネギは長期保存できるように、収穫後1ヵ月程乾燥させて出荷されます。
新タマネギは収穫後すぐに出荷されます。
そのため、タマネギは皮がしっかりし、薄茶色に色が変わり水分も少なめです。
新タマネギは皮が薄く、水分も多く白い実が露出しているのが特徴です。
見た目だけでなく味にも違いがあり、新タマネギはみずみずしく甘みが強く、辛みが少ないためサラダなどの生食として使われることも多いですよ。
玉ねぎの栄養や効果は?
新タマネギは秋に種を植えて春に早取りしたものをいい、1月~5月が旬の時期となります。
栄養素の違いはあまりなく、ビタミンB1や硫化アリルという成分を多く含みます。
ビタミンB1には炭水化物をエネルギーとして分解する働きがあります。
あまり馴染みのない硫化アリルという成分ですが、タマネギを切る時に目が痛くなる原因物質のことなんですよ。
この硫化アリルには、血液をサラサラにする効果があるといわれています。
これらの成分は熱を加えたり、水にさらすと失われてしまうためしっかりと摂取するためには生で食べることをおすすめします。
ほかにも、ケルセチン、オリゴ糖、グルコキニンといった成分も含まれていて高血圧の改善や血糖値の低下に効果があったり、代謝をあげたり血流をよくする効果からダイエットや美肌対策にも有効です。
また、免疫力を上げたり、抗アレルギー効果も期待されますよ。
新ジャガイモ
ジャガイモは通常、冬に植えて秋に収穫して出荷されます。
それに比べ、早く収穫されるものを新ジャガイモといいます。
日本列島は南北に長いので、地域によって収穫時期が異なるため、ほぼ年中新ジャガイモを食べることができ、九州では2月~6月、関東では5月~8月、北海道では7月~8月に収穫されたものを新ジャガイモと呼びます。
普通のジャガイモの80%は北海道で生産されていますが、春から夏にかけての新ジャガイモの多くは九州産のものなんですよ。
新ジャガイモの特徴は?
新ジャガイモは皮が薄く、手でもすぐに剥けてしまうほどです。
また、水分が多いのも特徴の一つです。
みずみずしく柔らかいため、皮ごと食べれるため素材を生かして丸ごと料理に使われることが多いです。
しかし、水分を多く含んでいることで傷みやすく日持ちはしません。
1週間から10日しか保存できませんので、購入後は早めに食べた方がいいでしょう。
新ジャガイモの栄養や効果は?
新ジャガイモにはビタミンB1、ビタミンC、カリウム、ナイアシンなどが含まれています。
その中でもビタミンCの含有量はレモンやみかんに匹敵するほどなんです。
ビタミンCには代謝アップや美肌、美髪作用、免疫力アップといった効果があり健康維持に欠かせない成分の一つです。
しかし、ビタミンCは水溶性で熱にも弱い成分です。
通常は上手に摂取するのが難しいのですが、ジャガイモの場合はこのビタミンCがデンプンに包まれ守られているため効率よく摂取することができますよ。
また、豊富に含まれるカリウムにはナトリウムを排出する働きがあるので、高血圧やむくみの予防にも効果的です。
こういった栄養成分は皮と実の間に多く含まれます。
ぜひ皮ごと丸ごと食べましょう!
春野菜の種類一覧②(アスパラガス・そら豆・さやえんどう)特徴や効能は?
アスパラガス
アスパラガスは一般的な緑色のグリーンアスパラガス以外にも、淡白なホワイトアスパラガス、紫色のパープルアスパラガスといった種類もあります。
一年中スーパーなどで見かけますが、旬は3月~6月で最もおいしくいただけます。
アスパラガスの栄養や効能は?
アスパラガスにはビタミンA、ビタミンE、ビタミンC、ビタミンB群などのビタミン類や、カリウム、鉄分といったミネラル、アスパラギン酸といったアミノ酸が含まれます。
最も代表的な成分はアスパラギン酸で、新陳代謝を活発にし、疲労回復に役立ちます。
また、不足しているミネラルを細胞内に送り届ける働きもあります。
GABAという腎機能や肝機能の改善に効果がある成分も含まれているため、デトックスやむくみ予防にも効果があります。
ほかにも葉酸や鉄分を多く含んでいることで、貧血予防にも効果があるので妊娠中の方にもおすすめの食材です。
そら豆
一般的に4月~6月に旬を迎えるそら豆。
日本では全国的に作られていますので、長い期間食べることができますよ。
そら豆の旬はだんだん北上していき、3月~4月には鹿児島、4月下旬から5月には愛媛や香川、6月には関東で生産されたものが旬を迎えていきます。
そら豆の栄養や効能は?
植物性タンパク質を多く含む豆類ですが、そら豆も例外ではありません。
人間の体に必要な三大栄養素の一つのたんぱく質は筋肉や内臓、皮膚などの組織を作る役割があります。
動物性タンパク質に比べて脂質が少ないので、ヘルシーにたんぱく質を摂取することができます。
そのほかにもビタミンB群や食物繊維、鉄分やカリウム、亜鉛といった成分も含まれていますので、疲労回復や貧血、便秘の予防、肌荒れの予防、肝機能の向上にも効果があります。
さやえんどう
たくさんの種類がある豆類ですが、今から紹介するさやえんどうは『えんどう』という品種のものです。
この品種の中にはさやえんどう、グリーンピース、えんどう豆があります。
この3種は収穫段階で呼び名が変わります。
一番若いのが「さやえんどう」、成熟したものを「えんどう豆」、その間の未熟でやわらかい豆を「グリーンピース」といいます。
4月~6月が旬でそれ以外の時期には中国からの輸出が多くなります。
さやえんどうの栄養や効能は?
さやえんどうには多くのβカロテンが含まれています。
βカロテンには強力な抗酸化作用がありますが、体内で必要に応じてビタミンAとして働いてくれます。
多く摂取することで、老化防止や視力向上効果も期待できますよ。
また、脂溶性ビタミンなので油で調理するとより吸収率が上がります。
ほかに、ビタミンCや食物繊維、ビタミンKといった成分も含まれ、美肌効果、デトックス、骨粗しょう症予防といった女性には嬉しい効果も期待できます。
春野菜の種類一覧③(たけのこ・ふき・ふきのとう・菜の花・うど)特徴や効能は?
たけのこ
たけのこをスーパーで見かけると「春だなー」と感じる人も少なくないでしょう。
収穫時期は地方によってかなり差がありますが、早い地域では11月頃から収穫が始まる地域もありますが、九州や四国の早堀たけのこは12月中旬頃から出荷が本格的になります。
おおむね春から初夏にかけての2月~5月が旬の時期といえるでしょう。
寒い冬に土の中でエネルギーをたっぷり溜めて、春に顔を出すたけのこは栄養もたくさん含んでいますよ。
たけのこの栄養や効能は?
ミネラル類のカリウム、亜鉛を多く含みますので、むくみ予防や高血圧予防、味覚を正常に保つ作用、皮膚や粘膜の健康を維持するなどといった働きがあります。
食物繊維も豊富で、整腸作用や便秘の改善、大腸がん予防といった効果も期待できます。
ふき
ふきの旬は3月~5月で、春から初夏にかけて美味しくいただけます。
特有のほろ苦さがあり、煮物や炒め物、揚げ物などで食べられます。
ふきはアクがとても強いので、調理前には水にさらし、熱湯で茹でアク抜きをします。
ふきの栄養や効能は?
人間の体に必要なミネラルの一つであるカリウムが含まれ、高血圧予防やむくみ予防といった効果が期待されます。
また、ふき独特の香りや苦みの原因成分であるキノール酸やケンフェロール、フキノリドといった成分も含まれます。
これらには抗酸化作用があるので、動脈硬化といった生活習慣病の予防や、花粉症の症状緩和といった効果もあります。
ふきの葉の部分には葉酸も含まれていますので、貧血予防の効果があり妊婦さんにもおすすめです。
ふきのとう
ふきのとうは、先ほど紹介したふきと同じ植物です。
ふきは茎の部分、ふきのとうは花のつぼみの部分のことをいいます。
開花前の早春である2月~3月に旬を迎えます。
ふきと同じように独特な香りと苦みが特徴で、天ぷらなどで食べられます。
ふきのとうの栄養や効能は?
ビタミンB群、カリウム、食物繊維などを含み、新陳代謝を高めたり更年期障害予防やデトックス効果も期待できる食材です。
ふきと同じ植物なのでふきのとうにもフキノール、ケンフェロール、フキノリドといった成分も含まれますので、抗酸化作用が期待できます。
菜の花
黄色い小さな花を咲かせる菜の花は、春の訪れの象徴です。
見ても食べても楽しめる菜の花は、ほろ苦さとみずみずしい食感が特徴です。
菜の花の旬は1月~3月です。
花が咲く前に収穫され、柔らかい茎と葉とつぼみを味わうことができます。
花が咲いてしまうと茎は固くなってしまうので、食用としては不向きです。
菜の花の栄養や効能は?
とても栄養価の高い緑黄色野菜の一つで、ビタミンB1、B2、βカロテンやビタミンCを多く含みます。
そのため、美肌効果やアンチエイジングにも効果があるといわれますし、貧血や免疫力向上も期待できます。
菜の花の独特の苦みの成分であるケンフェロールには、抗酸化作用があるので、老化防止といった働きもありますし、生活習慣病の予防にも効果がありますよ。
ウド
あまり聞き覚えのない食材かもしれませんが、ウドも春野菜の一つです。
山菜の一種で、春の終わりから夏の初めに採取されるので、旬は3月~5月です。
ほとんどが水分のため、カロリーはほぼないのでダイエットにも向いているといわれます。
うどの栄養や効能は?
アスパラギン酸が含まれているので、体内の老廃物を排出して神経を守る働きや血液循環を良くする効果があるので疲労回復に役立ちます。
また、クロロゲン酸というがん予防や日焼けによるメラニンの抑制にも効果がある成分も含まれていますので、女性には嬉しい食材でしょう。
ほかにもカリウムや食物繊維といった成分も含まれるので、血圧上昇の抑制や腸内環境を整える効果もありますよ。
春野菜をおいしく頂こう♪おすすめの食べ方は?
栄養豊富な春野菜。
この時期に、たくさん食べられる美味しい食べ方をご紹介します。
上手に調理して、旬の食材をどんどん取り入れましょう!
新鮮な旬の春野菜は生食が一番!
新タマネギや春キャベツは生食として美味しくいただけます。
熱によって栄養が損なわれてしまうこともありますので、美味しい時期だからこそただスライスするだけのサラダで食べてみてください。
手抜き料理に見えるかもしれませんが、最も効率よく栄養が摂取できますよ。
天ぷらもおすすめ♪
また、ウドやふき、菜の花は天ぷらにして食べると美味しいですよ。
薄く衣をつけサクッ!と仕上げ、塩をつけてシンプルに頂いてください。
苦みはありますが、それも含めて旨みです。
食べ進めていくと癖になる方も多いはずですよ。
素材の旨さが活きるシンプルな塩ゆで
そら豆などの豆類は塩ゆでなんてどうでしょう。
こちらもシンプルな調理法ですが、素材の味を感じられますよ。
ビールのあてにもピッタリですね。
子供も大人も食べ始めると止まらないかもしれません。
たけのこは生でも調理でもおいしい
たけのこは、新鮮なものは生で頂くこともできます。
定番でいうとたけのこご飯や煮物でしょうか。
小さなお子さんから年配の方まで誰しもが好きな味に仕上がりますよね。
アスパラや春キャベツをパスタに
もちろん素材の味を楽しめるシンプルレシピもいいですが、いつもの料理に加えてアレンジしてあげてもいいですよ。
アスパラや春キャベツはパスタに加えると彩りもよくなりますし甘みも増します。
どんなソースにも合うのも嬉しいですよね。
こちらの動画は、約1分ほどで春野菜たっぷりのおいしいパスタの作り方が分かります。
ぜひレシピの参考にしてみてくださいね。
新タマネギ丸ごとスープ!
また、新タマネギを丸ごとスープにするのも美味しいですよ。
栄養もスープに溶けだしますし、美味しく健康にもいい料理になりますよ。
春野菜を美味しくいただいて健康美に♪
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春野菜の種類、栄養や効能などをお送りしました。
春野菜は美味しいだけでなく、たくさんの栄養が含まれるものがたくさんあります。
どの季節にもさまざまな野菜がありますが、春野菜は格別です。
旬を迎えた食材を上手に取り入れて、美味しく、体の中から健康になりましょう!