低温やけどの症状と処置方法!湯たんぽやカイロでの水ぶくれは?
この時期になると低温やけどの症例が増えてきます。
原因は冬になると手放せなくなる湯たんぽやカイロ、電気カーペット。思い当たる節はありませんか?
低温やけどの症状に、きちんと処置ができていますでしょうか。処置の仕方を知っておくと低温やけどの症状を軽くすることができます♪
この記事では低温やけどの原因や症状、処置方法などを紹介していきたいと思います。お送りする順番はこちら。
・低温やけどとは?
・低温やけどの原因は?
・低温やけどの症状は?
・低温やけどの処置方法は?
・低温やけどの対策や注意点は?
低温やけどとは?
低温やけどは、比較的温度の低い熱源が、長い時間肌の同じ場所に触れていることで起こるやけどです。
元来、人間の肌はだいたい42℃くらいまでしか耐えられません。ちょうどお風呂ぐらいの熱さですね。それ以上の温度になると、体内の細胞にダメージを与えてしまうのです。
同じ場所を長時間あたためていると、その熱は肌の表面から次第に奥の方へと伝わっていきます。
肌の表面であればすぐに熱を放出することも可能なのですが、奥にこもった熱は放出しにくいため、細胞のダメージがひどくなり、やけどの症状を起こしてしまうのです。
低温やけどを引き起こす温度と時間の関係は、おおよそ次のとおりです。
・43℃(ぬるい)10時間以上
・44℃(ややぬるい)3~4時間
・45℃(ややあたたかい)1~3時間
・46℃(あたたかい)30分~1時間
低温やけどには「熱い」という感覚がありません。気持ちよい程度のあたたかさのため、気がついた時には「痛い」という感覚が生じていることになります。
つまり、全く自覚症状がないうちにやけどを負ってしまう危険があるのです。そのため処置が遅れて重症化するケースが少なくありません。
低温やけどの原因は?
この時期、低温やけどの原因となりやすいものの第1位は、湯たんぽやカイロです。エアコンやストーブに比べてエコですし、手軽に手足を温めることができるため、良く利用されていますよね。
最近は電子レンジや充電で蓄熱して、使い捨てないカイロや湯たんぽができて便利になったので、特に利用頻度が増えたことと思います。
これらはあまり熱くなるイメージがない分、同じ場所に当て続けてしまい、気がついたら低温やけどになっていた、というケースが多いようです。
また、冬には欠かせない電気カーペットやこたつも要注意です。
電気カーペットは下半身、特に温度に比較的鈍感な臀部を当てている時間が長いので、低温やけどになりやすいようです。
また、ついついこたつにもぐってうたた寝をしてしまうことはありませんか?
寝ている間は温度を敏感に感じる機能が低下しているので、気が付いたら重度のやけどを発症しているというケースが多くあります。
そして見落としがちなのがノートパソコン。ノートパソコンも熱を発するので、ひざの上に乗せてつい夢中になっていると気がついたら足がヒリヒリ・・・なんてことになります。
低温やけどの症状は?
低温やけどの症状としては以下のようなものがあげられます。(下に行くにつれて重度の症状です)
○肌の赤み
○肌のヒリヒリ感
○水ぶくれ
○肌の痛み
○肌が白くなる
○肌の感覚がなくなる
低温やけどは、適切な処置しないと、膿がでたり、やけどのあとが残ったりすることもあります。肌の奥の方のやけどのため、すぐに目立った変化が出ません。
日が経つにつれやけどの患部に徐々に症状が表れてくるため、症状が悪化していると勘違いすることもあります。
後になってあわてないためにも、低温やけどをしたかな?と心当たりのある場合は速やかに病院に行くことをおすすめします。
低温やけどの処置方法は?
低温やけどをしてしまったら、自分で何とかしようと思わず、すぐに病院に行きましょう!
普通、やけどを負うと、流水で冷やしたり、軟膏を塗ったりというような処置をする人が多いですね。低温やけどの場合でも、同じような処置をして、一安心・・・と言いたいところですが、そうはいかないのです。
低温やけどは普通のやけどとは全くちがいます。先ほどもお話しした通り、肌の奥の方のやけどなのです。
ちょっとだけ低温やけどしちゃったかな?と思っていても、意外に重度のやけどになっていている場合が少なくありません。
肌の表面にすぐに劇的な変化が表れるとは限らないので、自覚しづらいのです。後になってそれが原因で、感染症を引き起こすこともあります。
低温やけどをしたら速やかに病院へ
速やかに病院に行って適切な処置をすることで、早く治るのはもちろん、跡が残らないようにできるかもしれません。ですから、低温やけどをしたなと思ったら、すぐに病院に行きましょう。
とはいっても、あまりひどい自覚症状が無い場合は病院に行きづらいですよね。
あくまで目安ですが、自覚症状が「肌の表面が赤い、肌が少しヒリヒリするだけ」の場合、まず患部を水で冷やします。
1~2時間経っても症状が改善しない場合は、重度のやけどの可能性があるので病院へ行きましょう。
それ以外の症状、水ぶくれや肌の痛み、白くなる、感覚がなくなるなどの自覚症状がある場合は既に手遅れですので、速やかに病院に行って下さい。
低温やけどの対策や注意点は?
低温やけどをしないために大切なことは、肌に熱源が長時間触れないようにすることです。
カイロ・湯たんぽの場合
カイロや湯たんぽは、温度がそれほど高くないため、手足を素早くあたためたい一心で、直接触ってしまいがちですね。
しかし、ずっと触れ続けると低温やけどの原因になります。そのためしっかりとした、厚手のカバーをつけることが効果的です。
また、寝るときに湯たんぽを使用する場合は、肌から少し放して利用しましょう。寝ている間は、温度を感じる機能が低下していることを忘れないようにして下さい。
貼るタイプの使い捨てカイロは、必ず衣類の上から貼りましょう。
電子レンジや充電で蓄熱するカイロや湯たんぽは、取扱い説明書にある加熱時間や方法を守り、正しく使用することが大切です。
こたつ・電気カーペット
こたつや電気カーペットを利用するときに重要なことは、使用中に寝てしまわないことです。繰り返しますが、寝ている間は温度を感じる機能が低下しています。
温かいからと言って、ついつい眠ってしまわないように注意してください。
また、タイマー機能などを利用して、長時間の使用を防ぐことも効果的です。
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低温やけどは、ただのやけどだと思っていると、大変なことになりかねません。
普通のやけどと比べると、痛みの症状が少なくても、重度のやけどになっていることも多いのです。
低温やけどの怖さはしっかりと理解しておいてくださいね。
寒さが厳しくなっていくこの季節は、少し油断すると低温やけどを起こしてしまう危険がたくさんあります。
普段の生活を見なおして、低温やけどの危険性がないか考えてみることも低温やけどの予防には効果的ですよ(^-^)b