【立春の候】意味や時期はいつからいつまで?挨拶例文や結びは?
立春は春のはじめの時期です。
『これから暖かくなりますよ』と言った意味ですが、それは一番寒い時期だからですね。
2月は一年で一番寒い時期。
どこが春かと思いますよね(笑)
時期としては、二十四節気の第一になります。
昔は立春を一年の始まりと考えていたので、期間としては雨水の前日までになります。
“挨拶文”というとなにやら堅苦しい文字や表現を使うイメージがあり臆してしまう方もいるかもしれませんが、知ってみるととても便利な言葉が時候の挨拶にはあります。
今回は、立春の候の意味や使い方、例文などについてご紹介します。
・立春の候とは?読み方や意味は?
・立春の候の時期はいつからいつまで?
・立春の候の時期に使う挨拶例文。結びは?
・Word挨拶文の定型文の使い方は?
立春の候とは?読み方や意味は?
「りっしゅんのそうろう」ではありません。
『りっしゅんのこう』と読みます。
気候の候ですね。
立春の気候の挨拶として、冒頭に良く使われます。
昔の人が使っていた、『○○そうろう』は、“○○「です」”といった意味でした。
立春の候は、「もう立春になりましたね」「春のはじまりですね」といった挨拶ですね。
実際の季節の時期とは若干ズレを感じますが、手紙文などの時候の挨拶としては、そういう習わしと思って良いでしょう。
立春の候の時期はいつからいつまで?
立春は、節分の翌日(2月3日から6日までの間)で、その年により前後します。
次の雨水までの間が立春の時期になります。
雨水もその年により違いますが、だいたい2月18~19日ごろで、雨水から、水がぬるみ、草木の芽が出始める頃とされています。
ですので、立春の時期は、2月節分の翌日から2月18日ぐらいまでとなりますね。
そして二十四節気をさらにそれぞれ3つに分けた七十二候というものがあります。
【七十二候】立春の候は?
略本暦では、それぞれの候に名前がついています。
[初候]
『東風解凍(こちこおりをとく)』
意味:東風が厚い氷を解かしはじめる。
[次候]
『黄鶯睍睆(こうおうけんかん)』
意味:鶯(うぐいす)が里で鳴きはじめる。
[末候]
『魚上氷(うおこおりをいずる)』
意味:割れた氷の間から魚が飛びでる。
七十二候は、江戸時代に暦学者が日本の気候に合うように改定されたので、季節感がぴったりきますね。
俳句の季語にも使えますよ。
立春の候の時期に使う挨拶例文。結びは?
立春のころ、二月によく使われる言葉にはほかにもこのようなものがあります。
[如月](きさらぎ)
陰暦の二月の意味。
[仲春](ちゅうしゅん)
陰暦の二月の意味で、春の三か月の真ん中の意味。
[節分]
立春の前日のこと。
女性の場合の挨拶文
女性の場合は、立春の候(りっしゅんのこう)では固すぎるので、『みぎり』を使います。
みぎりだと可愛らしい感じがしますね。
みぎりとは、水限のことで、時節、ころ、おり、の意味です。
昔は『砌』と書きました。
水限は、雨滴の落ちるきわ、ちょうどそのようなころですね、といった意味で使います。
ただ、女性でもビジネス文書の場合は、立春の候が望ましいです。
目上の方やビジネスでは、作法にのっとった時候の挨拶がふさわしいですね。
良く使われる2月の冒頭文
・ 早春(そうしゅん)の候
・ 向春(こうしゅん)の候
・ 浅春(せんしゅん)の候
・ 晩冬(ばんとう)の候
・ 余寒(よかん)の候
・ 春寒(しゅんかん)の候
・ 春雪(しゅんせつ)の候
・ 残寒(ざんかん)の候
・ 残雪(ざんせつ)の候
・ 梅鶯(ばいおう)の候
などがあります。
これらは立春に関わらず二月いっぱい使えますよ。
梅鶯(ばいおう)の候(もしくは、みぎり)など、実に風情がありますね。
立春の結び文
結びとは、最後に書く締めの文です。
冒頭に合わせた文になります。
[立春の候]
立春とは名ばかりの寒さです。
どうぞお風邪などひかれぬようにご自愛ください。
[余寒の候]
余寒厳しきおり、なにとぞ体調崩されませんようにご自愛ください。
というふうに合わせます。
ビジネスで使う立春の挨拶文
やはり立春の候が多いですが、気をつけたいのは、二十四節気の言葉は使って良い時期が決まっていることです。
立春は節分の翌日から雨水の前日だいたい2月18日までと決まっています。
それ以外の日にちには使えないのです。
[ビジネスの挨拶文例]
立春の候、貴社ますますご発展のことお喜び申し上げます。
Word挨拶文の定型文の使い方は?
Wordをお使いでしたら、挨拶定型文の挿入が簡単です。
『Wordであいさつ文や定型文を挿入する方法』
Word定型文を挿入する手順はこちら。
[Wordの定型文例]
『余寒の候、貴社ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。』
『春寒の候、貴社ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。』
[起こし言葉を選びます]
・さて
・他でもございませんが
[結びの言葉を選びます]
「引き続き倍旧のご厚情を賜りたく、切にお願い申し上げます。」
Wordをお使いでも、挨拶の定型文が入っていることを知らない方も多いのではないでしょうか。
簡単で便利ですので、ぜひ使ってみてくださいね。
手書きの方が風情が伝わる
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立春の候の時期や挨拶例文についてお送りしました。
メールや携帯電話などインターネットの時代ですが、手書きで季節の変わり目に「いかがお過ごしですか?」と手紙やはがきをいただくと、嬉しいものですよね。
四季を感じる言葉とともに、大切な方に挨拶文を送ってみられるのも素敵なことです。
絵を添えた絵手紙などもうれしいですね。
二十四節気や七十二候を知るということは、季節のご挨拶のきっかけにもなります。
その折々の季語は風情もあり便利なものなのです。
ぜひ季節の変わり目に、お手紙をしたためてみてくださいね。