お盆【送り火・迎え火】時期はいつ頃?時間帯ややり方は?
お盆の送り火と迎え火のことはなんとなく知っているけれど、実際に家で風習として見たことがないという方も多いのではないでしょうか。
地域の風習として送り火・迎え火に触れていた方もいることでしょう。
「お盆だから」の特別感はあっても、堅苦しくないのが「送り火と迎え火」です。
ちょっと知ってるだけで、知識が豊富な人間度が上がる豆知識として、お盆の「送り火」と「迎え火」を頭にインプットしちゃいましょう。
今回は、お盆の送り火と迎え火について、時間帯ややり方などをご紹介します。
この記事の目次
お盆の迎え火・送り火の意味や順番は?
お盆の送り火と迎え火は、迎え火が先になります。
先祖を我が家に招き、ゆっくりとしてもらうのですが、やはり先祖にもあちらに別宅があり帰らなければなりません。
先祖が帰宅する時期というのが、地域によって違うので、「迎え火」も「送り火」も地域によって日にちが変わってくるのです。
確かに先祖が一定期間に一気に戻ってきてしまったら、交通渋滞をおこして、なかなかスムーズに帰ってくることができないかもしれませんね。
そう考えると地域で違っているのは、帰ってくる先祖のためにも良いことなのかもしれません。
お盆の迎え火・送り火はいつやるの?地域によっても違う?
ただ先ほど触れたように日にちややり方が違う場合もあります。
地域で違う場合は、お盆が近くなると自然と話題に出てきますし、宗派で違う場合には、親戚からの連絡で知ることもできます。
お盆の「迎え火」と「送り火」というと、特別なことに感じますが、それは今までなかなか関わることがなかったからというだけで、自分が関わるようになると自然と耳に入ってくるようになります。
不思議なことに関わるようになると情報が集まりやすいものです。
自分がお盆の送り火や迎え火に関わるようになったら、いつもは避ける集まりや井戸端会議にちらっと参加するといいかもしれませんよ。
ちなみに私の祖父母は、提灯を持ってお墓まで迎えに行っていました。
お盆にお墓参りをしてから提灯に火を灯し、自宅まで歩いていました。
お盆が終わるときには、自宅から提灯を灯しお墓まで行き、お参りをしてから火を消していました。
祖父母の住んでいる地域は、葬儀のときから変わっていました。
ドラを鳴らしながら親戚一人ひとり一列になって手にお墓の装束品を必ず一つ持って、女性は白い布を被り、お墓まで歩くのです。
普段目にしないような葬儀でした。
お盆の迎え火や送り火が、ほかと違うかどうかは葬儀の時から違うのだなと、妙に実感したものです。
この方法が地元でも行われていると勘違いした経験から、集まりや井戸端会議にはちらっとでも参加することをおすすめします。
迎え火・迎え火のやり方や時間帯は?
迎え火も送り火も、やり方は同じですが、時間帯にちょっと気を付けましょう。
迎え火は、先祖が帰宅する時間を考えて「夕方」にします。
送り火は、午前中というところもありますが、お見送りなので夕方になっても大丈夫です。
ゆっくりと過ごしてもらって帰りも渋滞を避けて別宅へ戻ってもらうことを考えると、時間帯は午前中とバシッと決めなくても大丈夫ですよ。
迎え火と送り火のやり方ですが、細かく言うと「おがら」(ホームセンターなどにあります)を「炮烙(ほうらく)」という素焼きの皿に乗せて燃やします。
燃やした時にでる炎と煙が、迎え火・送り火となります。
今は簡略化されて、藁・ろうそく・キャンドル・マッチで代用することが多くなりました。
これは、一軒家ではなくアパートや公営住宅、マンションに住む家庭が増えたことも大きな理由ですが、先ほど触れたような提灯を使ってお墓を行き来する風習が少なくなったこともあるかと思います。
マンションやアパートでの迎え火と送り火のやり方は?
マンションやアパートの場合には、火の取り扱いに注意しなければいけないので迷いますよね。
先祖は礼儀正しく、玄関から入り玄関から帰ります。
迎え火も送り火も、玄関・玄関先で行いましょう。
ベランダが入口だと教えてしまわないように、あくまでも玄関・玄関先ですよ。
「おがら」や「炮烙」にこだわる必要はなく、「藁」と「耐熱皿」でもいいのです。
お迎えする心とお見送りの心を伝えつつ、帰る家はここですよと道しるべになるものなので、自分のできる範囲で迎え火と送り火をしましょう。
今は提灯やろうそくも電気式の物があり、火を使えない場合にも迎え火と送り火ができるようになりました。
玄関・玄関先で、火を使ってできるようであれば火を使い、火を使えない場合には電気式のものを使うようにしましょう。
ろうそく・キャンドルも電気式のがあるので、それを利用してもOKです。
ポイントは、先祖に一礼することです。
先祖はマンションやアパートなどでは、見た目も玄関もみな同じなので「帰る家はここですよ。気を付けて帰ってきてくださいね。待っています」と一礼をして迎え火をすることでスムーズに帰ってこれます。
「気を付けてお帰りくださいね。迷うことなく別宅へと戻られますように無事を祈ります。また来年お待ちしております。」と一礼しての送り火をすることで、別宅へと帰っていけるのです。
迎え火と送り火が簡略化されていく中での「先祖に一礼をする」は、大事なポイントなのです。
お盆の時期がずれても大丈夫?
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お盆の送り火・迎え火の時期ややり方などをお送りしました。
旅行や仕事などで、迎え火と送り火ができないこともあると思います。
そのときには、旧暦(7月13日~)・旧盆(8月末~)とあるので、どちらかのタイミングに合わせて先祖をお迎えしましょう。
お盆の時期に何もしないと、先祖は帰る家も戻る別宅も分からなくなり、迷ってしまいます。しかも、拗ねるかもしれません。
今の自分があるのは先祖がいたからなので、“礼”は尽くしましょうね。
8月13日のお盆からずれるようであれば、新盆か旧盆に合わせて先祖を迎えましょう。
迎え火と送り火がお盆からずれてしまうときには、お墓参りもずらしちゃましょう。
「ちょっとお盆に来れないので新盆に」「お盆に迎えることができなかったので、旧盆に合わせて」と寺の住職さんや親せき・ご近所など周りに言うと、<お盆のことをしっかりと分かっている人>に見えて人間度が上がりそうですよね。
送り火や迎え火の地元情報は、集まりや井戸端会議へのちらっと参加で、送り火や迎え火のやり方や、時期がずれたときなどの豆知識はここでチェックして、お盆をスマートにこなしちゃいましょう。