【年始回り】意味や時期は?手土産おすすめやのしの書き方は?
お正月休みには、旅行に行く方も増え、年始回りという言葉もあまり聞かれなくなりました。
しかし、ビジネスの世界では、年始回りは一年の初めの大事な行事であることは変わりません。
今回は、年始回りの本来の意味や、相応しい時期などについてご紹介します。
・年始回りの時期や時間は?
・年始回りの手土産に持っていくものや熨斗の書き方は?
・年始回りの挨拶の仕方や服装は?相手が喪中の場合は?
年始回りの意味は?
『年始回り』は、もともと、親族が本家に集まって年頭の挨拶を交わす行事のことを指していました。
時代とともに、親戚以外にも仲人や上司など、お世話になっているお家へ出向いてご挨拶する行事へと変わりました。
今は、年始回りの代わりに年賀状を出すことの方が多くなりましたね。
しかし、本来は直接出向く“年始回り”が正式な新年のご挨拶なのです。
芸事の世界など、古くからのしきたりを重んじる世界では、今でもお年始回りは欠かせない行事となっていますよ。
年始回りの時期や時間は?
家庭を訪問する場合
お年始回りをする時期は、元日を避けて、2日以降、7日までの松の内(松の内は10日や15日までとする地域もあります)といわれる時期にします。
時間に特に決まりはありませんが、お年始ということもあり、午前中は初詣に行ったり、のんびり寛(くつろ)いでいる家が多いという気遣いから、午後に伺うのが一般的です。
食事やお茶の用意をさせないように午後1時~2時くらいを目安として、必ずアポイントを取ってから伺います。
長居はせずに「次に周るところもございますので」と、玄関先で手短に済ませるのがマナーです。
そして、年始回りには、子供はできるかぎり連れて歩かないのもマナーです。
まるで、お年玉をもらいに来たみたいで図々しいと思われるからです。
ビジネスで、取引先への年始回り
取引先などに年始回りをする時には、アポイントを取ることができない時があります。
お互いに年始回りをして外出している時間が長いので、挨拶だけのために時間を取れない場合などですね。
担当者が不在の場合は、「謹賀新年」や「恭賀新年」と朱印した名刺を置いて行くようにしましょう。
年始回りの手土産に持っていくものや熨斗の書き方は?
手土産
年末にお歳暮を贈っている場合は、お年始回りのときには何も持参しなくてもよいということになっています。
手ぶらでは行きにくいという場合は、タオルや菓子折などを用意します。
先方の家に子供がいれば、「お年玉」も用意しておくといいでしょう。
ただし、上司など、目上の方のお子さんにお年玉を贈るのはNGです。
図書カードやオモチャなど、物ならOKなので、必要に応じて用意しましょう。
年始回りの熨斗
年始回り = お正月 は、何度でも繰り返して良いお祝いですから、紅白蝶結びの外のしを用います。
表書きは「御年賀」や「御年始」が一般的ですが、「賀正」と入れることもあります。
品物を渡す時には、
などとご挨拶します。
年始回りの挨拶の仕方や服装は?相手が喪中の場合は?
年始回りのご挨拶
[文例1]
新年、あけましておめでとうございます。
年頭にあたり、御挨拶に参上致しました。
旧年中は、たいへんお世話になりまして、有難うございました。
「瓦も磨けば玉になる」と申しますから、今年も頑張って精進したいと思います。よろしくご指導下さい。
なにとぞ、本年もよろしくお願い申し上げます。
[文例2]
明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い致します。
心ばかりの物ですが、よろしかったらどうぞ召し上がってください。
服装
年始回りの服装は、正式には、モーニングや紋服などの正装です。
ですが、格式ある家柄や芸事の師匠さんのお宅を訪問する場合を除いて、略礼装が一般的になっています。
略礼装というのは、男性はダークスーツ、女性はカジュアルでないワンピースやスーツ、和服なら小紋ということになります。
実家や友だちのお宅へ伺う場合には、リラックスした服装でもいいでしょう。
相手が喪中の場合は?
お相手が喪中の際には、松の内が明けてから、立春前の2月3日頃までに”寒中見舞い”としてご挨拶を行います。
年始回りは、一年最初のご挨拶。
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年始回りの本来の意味や、相応しい時期などについてお送りしました。
・ 時期は元日を避けた1月2日~7日まで
というのが、ポイントでしたね。
記事にもあるように、現代では、年賀状を年始回りの代わりにすることが増えましたが、本来は出向くのが正式です。
日頃お世話になっている方には、できるだけ出向いて、直接挨拶をするようにしましょう。