【沖縄清明祭り(シーミー)の意味と由来】やり方やお供え物は?時期は?
シーミー(清明祭)は沖縄の伝統行事で、旧正月やお盆などのように、大きな行事のひとつになっています。
ご先祖様の供養を行う意味がある行事ですが、お盆とはどう違うのでしょうか?
今回は、そんな沖縄の伝統行事である、清明祭について、やり方や時期などを中心にご紹介します。
・沖縄の清明祭はどんなお祭?意味は?
・清明祭の由来は?
・清明祭の行われる時期はいつ頃?
・清明祭のやり方は?お供えするものは?
沖縄の清明祭はどんなお祭?意味は?
清明祭(シーミー)は、旧暦の清明の節の頃に行われる、沖縄風先祖供養の行事です。
親戚や家族が集まり、お墓の掃除とお墓参りをします。
これだけだと、沖縄以外の地域のお盆のような行事ですが、そこは沖縄。
ですから、沖縄のお墓の前は清明祭をするための広いスペースがちゃんと設けてあるんですよ。
このように、清明祭は、先祖の供養をするという意味のほかに、親戚が集まって、近況報告をする場としても大事な行事になっています。
『沖縄のシーミー(お墓参り)』
清明祭の由来は?
清明祭は、中国からの来住者の子孫が住む久米(くめ)村(那覇市)で、早くから行われた習慣です。
久米村の蔡(さい)家の礼式を記した『 四本堂家礼(しほんどうかれい)』(1736)に詳しく書かれています。
首里王府が久米村の作法に習って毎年清明祭を行うことを定めたのは後のことで、琉球王国の歴史が記された史書の「球陽(きゅうよう)」中に、1768年ごろに毎年清明祭を行うことを定めるという記述があります。
これ以降、沖縄に清明祭の文化が少しずつ広まっていったようです。
清明祭の行われる時期はいつ頃?
清明祭は、旧暦三月の二十四節気(せっき)の清明の節に行います。
家族・親族の都合に合わせて、皆が集まりやすい日に行うことが多いようですが、集落単位でシーミーの日を決めて一斉に行うところもあります。
これを “ チュムラシーミー ” といいます。
何らかの事情で、清明の節に行えなかった場合は、ナガリシーミー(流れ清明)といって、旧暦5月に入ってから行う場合もあるようです。
ただし、死者があって3年間は清明祭を行わないことになっています。
清明祭のやり方は?お供えするものは?
清明祭(シーミー祭)のやり方
シーミーには2つの種類があり、『 神ウシーミー 』と『 シーミー祭 』があります。
神ウシーミーとは?
神ウシーミーは、清明の節の入りの日に行うのが正式ですが、清明入りして最初の日曜日に行うことが多いようです。
神ウシーミーが終わると、シーミー祭をします。
シーミー祭とは?
シーミー祭のやり方は、各家系の独特な習慣が盛り込まれたりしますが、一般的なシーミーの方法をご紹介しましょう。
シーミー祭のやり方は?
まず、ご先祖のお墓周辺の草刈りや掃除をします。
これは、男性が担当することが多いようです。
というのも、女性たちは、お供え(クワッチー)のご馳走づくりをするからです。
お供えのご馳走は重箱に入れて、ご先祖の墓前に供えします。
供養のために、ウチカビ(あの世のお金)を焼き、一人一人がウコー(お線香)をあげます。
その後、お供えをお下がり(うさんでー)といって、お供えをご先祖の墓前で食べます。
決してしめやかに行われるのではなく、泡盛やビールなどのお酒やジュースなども出して、賑やかにピクニックのように食べます。
お供えするものは?
炎天下の中でも、ご先祖様にしっかりと食べられるように傷みにくい料理になっていますね。
これらを、重箱に詰めて、果物・お菓子などと一緒に供えます。
清明祭は沖縄的先祖供養の祭
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沖縄の伝統行事である、清明祭について、やり方や時期などをお送りしました。
清明祭は、旧暦の清明の時期に行われる先祖供養の行事で、先祖の供養をするという意味のほかに、親戚が集まって、近況報告をする場としても大事な場であることが分かりましたね。
清明祭に限らず、沖縄の行事は旧暦で行われることが多いので、お盆に行われるエイサーなどのお祭を見学する時にも注意したいですね。