お中元の時期と相場。贈る品物は?挨拶状やのしの書き方は?
お世話になった方への感謝の気持ちを贈る『お中元』。
今までお中元とは無縁だった方も、結婚や就職などを機に、お中元を贈ることになった方や、お中元を贈ろうと思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし品物選びに頭を悩ませる人も多いと思います。
特に初めて贈る場合は、相場や定番商品、挨拶状の書き方などが分からずに困るかもしれません。
そこで今回は、お中元の相場や人気の贈り物、挨拶状の例文やのしの書き方などについてご紹介します。
お中元を贈る時期や遅れてしまった場合についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
この記事の目次
お中元とは?どんな人に贈るもの?
お中元とは、お世話になった方へ、1年前半のお礼として贈るものです。
もともと中国の方からはいってきたといわれている風習で、お中元は夏の暑さのさなかに、お世話になっている方の健康を願い、日頃の感謝の気持ちを表すため物を贈るということになっています。
贈る相手に決まりはありませんが、両親(義両親)や兄弟、親戚をはじめ、上司や取引先、習い事の先生や友達、結婚式の仲人さんなど、お世話になったと感じている方々に贈ります。
ただし、上司や取引先、習い事の先生などは、贈答が禁止されていてお中元を贈ることができない場合もありますので事前に確認しておきましょう。
学校の先生に贈るのは禁止されていますので気を付けてくださいね。
お歳暮のみという方もいます
夏に贈るお中元と同じ意味合いで、冬に贈るのはお歳暮ですね。
お中元というのは「今後ともお世話になります」という継続的なお付き合いの意味も込められているので、一度贈ると毎年贈ることが基本といわれているようです。
そのため、お歳暮があるのでお中元は贈らずにお歳暮のみにしようと考えている方もいらっしゃいます。
一度だけ贈りたい場合
一度だけ贈る場合は、「お中元」ではなく『御礼』で贈るという方法を取られている方もいらっしゃいます。
お中元は自分や相手が喪中の時でも贈っていいの?
お中元は日頃の感謝の気持ちを込めたものですので、基本的には贈ってよいとされています。
その際には「のし」を短冊型の物にしていただくと控えめな感じでよいかと思います。
デパートなどの売り場で聞くと相談に乗ってくれますよ。
またご不幸があったばかりという時期でしたら何かと忙しいことと思いますので、少し時期をずらし、落ち着いたころに「暑中見舞い」や「残暑見舞い」として贈るとよいでしょう。
お中元の贈る時期は?贈る側と贈られる側どちらに合わせるの?
お中元を贈る時期は地域によって違いますが、6月下旬から7月中旬頃までに贈ることが一般的です。
西日本やほかの地域では8月初旬から8月中旬頃に贈る地域もありますので、お中元を初めて贈る場合は特に、あらかじめ確認しておきましょう。
地域ごとの時期については下記をご参照ください。
北海道 | 7月15日~8月15日頃 | 東北 | 7月上旬~7月15日 |
関東 | 7月上旬~7月15日(もう少し早い場合もある) | 北陸 | 地域によって7月上旬~7月15日
7月15日~8月15日頃がある |
東海 | 7月15日~8月15日頃 | 関西 | 7月15日~8月15日頃 |
中国・四国 | 7月15日~8月15日頃 | 九州 | 8月初旬~8月15日 |
全体的に少しづつ早くなってきているようなので参考までです。
お中元を贈る時期は贈る側と贈られる側のどちらに合わせる?
上記のように地域によってさまざまですと贈る側がお中元の時期として贈っても、贈られる側はすでにお中元の時期が過ぎている(もしくは早い)ということが起こったりする可能性がありますね。
それでは贈る時期が、贈る側と贈られる側が違った場合、どちらにあわせたらよいのでしょうか。
この場合は、贈られる側に合わせることになります。
ですから関西や九州の方が関東の方に贈るという場合は、少し早めに準備しなくてはいけないことになりますね。
時期が過ぎても贈れる?
もしお中元の時期を過ぎた場合ですが、立秋(8/7~8頃)までは「暑中見舞い」、それ以降は「残暑見舞い」と、のしの表書きを変えて贈ることができます。
お中元の相場や選び方は?
お中元の相場は、両親や義理両親、親戚、友達などに贈る場合が3,000~5,000円、上司や取引先など目上の方や特にお世話になった方には5,000~10,000円を目安に贈ることが一般的です。
高額なお中元は贈る相手に気を使わせてしまうことになりますので控えましょう。
また、お中元は毎年贈るものですのであまり無理をせず、相場内もしくは経済状況に合わせてお中元を選ぶことをおすすめします。
途中で贈るのを止めたり、値段をあからさまに下げたりするのは、相手にも良い印象を与えません。
品物は変えてもかまいませんが、値段はあまり変えずに毎年贈る、という前提で決めましょう。
お中元の選び方は?
お中元は夏に贈るものですので、ビールやジュースなどの冷たい飲み物、そうめんやゼリーなど夏によく食べるものが人気です。
お盆時期に人が大勢集まる家庭にはみんなで食べられるそうめんを、子どもがいる家庭にはジュースやゼリーを、というように、相手のご家庭の様子を思い浮かべてお中元を選ぶと良いですね。
ご家庭の様子や家族構成をあまり知らない場合には、好みを選ばないもの、そしてできるだけ日持ちのするお中元がおすすめですよ。
お中元に適さないものは?
お中元に限らず、贈り物に適さないものがあります。
まず、身に付ける物は避けましょう。
特にスリッパ、靴下、靴などは「踏みつける」という意味を持っていてよくありません。
それから、刃物や風鈴などの割れ物は「切れる」「壊れる」ことを連想させるため、避けた方が無難です。
日持ちのしないものや嵩張(かさば)るものを大量に贈るのは、有難迷惑になりかねませんから気をつけましょう。
意見が分かれるのが商品券やカタログギフトですね。
マナー上は、目上の人に商品券やカタログギフトを贈るのは失礼だということになっています。
好みに合わないものを贈られるより嬉しいという方もいますから、ちょっと判断に迷うところですね。
相手の人柄や自分との関係性なども考慮して判断するとよいでしょう。
お中元におすすめの品物は?
定番の品物は?
お中元を贈る時期は暑い盛りなので、夏を感じる贈り物が定番です。
会社の上司や親しい人に喜ばれるお中元を選びたいものですよね。
贈り先の嗜好や、家族構成を考えて選びましょう。
喜ばれるのは、普段自分では買わないようなプレミアム感があるもの。
毎年のことながら何を贈ったら喜ばれるかと悩む方も多いかと思います。
お中元におすすめの定番の品物をご紹介します。
【 ブランド牛やウナギなどの高級食材 】
松阪牛など、普段買わないような良い牛肉は喜ばれますし記憶に残ります。
【 ドリンク 】
お酒好きにはお酒、コーヒー好きにはコーヒー。
小さな子どもがいるご家庭にはジュースなど、相手の好みに合わせて選びましょう。
【 ハム 】
相手の好みが分からなくても、ハムなら定番ですしあまりきらいな人がいません。
【 スイーツ、メロンなどの果物 】
夏を感じさせるゼリーなどのお菓子は定番ですね。
メロンやマスカットなどの高めの果物も人気ですよ。
【 そうめん 】
定番中の定番のそうめんはやはり人気ですね。
日持ちもしますし迷ったらこれですね!
具体的な品物は?
次にお中元におすすめの品物を具体的にご紹介しますね。
お中元の定番は加工肉や精肉類です。
お酒を飲む方にはおつまみに、おかずとしても重宝しますね。
こちらは名古屋コーチンの本格ハム。
栄養バッチリで夏バテ予防にも良いですね。
お中元では名店の味ギフトを贈っても喜ばれますよ。
気にはなるけどなかなか口にする機会がありません。
美味しいグルメはお中元で贈られると嬉しいですよね♪
お中元にはビールも喜ばれますが、アルコールがダメな方にはコーヒーも喜ばれますよ。
万人受けしやすいので好みが分からない時にも重宝します。
コーヒーは日持ちもしますし、いつでも飲むことができますよ。
お中元はジュースも喜ばれますが、健康志向の方に贈るのならビネガードリンクもおすすめです。
サイダーなどに割って飲むこともできますし、美味しいので子供でも美味しく頂けますよ!
国産の果物を使用したフルーツゼリーは味も濃厚で、果肉やフルーツピューレも入っています。
常温で長期保存もOKなのでお中元におすすめです。
ゼリーは子供や年配の方にも人気がありますね。
お中元の時期にはアイスもおすすめです。
こちらは1口タイプのフルーツシャーベットでフルーツの果汁たっぷり。
冷たいものや甘いものはたくさん食べられないけど、暑い時にちょっとだけ欲しい。
そんな時に重宝しますよ。
ビール好きのお中元はやっぱりビールですね。
好きなビールが分からないのであれば飲み比べセットはいかがでしょうか。
いろいろな種類のビールが飲めるので喜ばれますよ。
少し変わったビールもビールやお酒が好きな人には喜ばれます。
網走ビールはあまり見かけないので飲む機会がありません。
お中元に網走ビールギフトは珍しいので飲むのが楽しみになるお中元ですね。
お中元に迷ったら定番の調味料セットなら間違いありませんよ。
ほんだしや、コンソメも料理では欠かせないですね。
特に家族が多い家庭はお中元で頂いたら嬉しいです。
美味しいフルーツもお中元では人気があります。
地元が果物で有名なら自慢の果物を贈っても良いですね。
家族が少ないとたくさん贈られても困ってしまうものなので、そんな時には日持ちする果物やジュースがセットになったものを贈ると良いですね。
お中元の熨斗(のし)の書き方は?
お中元ののしの表書きには、中央上部に『お中元』や『御中元』と書き、その下にフルネームを書きます。
また、通常は紅白の蝶結びののしを使いますが、贈り先が喪中の場合には、のしのない無地の白い紙に表書きをして贈りましょう。
お中元は一度きりというよりは、できれば毎年送りたいもの。
それでも仕事上の付き合いでは、お世話になったからお中元を贈りたいけれど、来年からは送らないかも‥ということもあるかもしれません。
その場合、一度きりだと思われる相手には、「御中元」ではなく『御礼』と書いて贈るといいですよ。
お中元を過ぎた場合ののしの書き方は?
お中元を過ぎてしまった場合はのしの表書きを変える必要があります。
立秋(8月8日か9日)までは「暑中御見舞」、立秋以降は「残暑御見舞」となります。
贈る相手が目上の場合は、「御見舞」の部分を「御伺い」に変えましょう。
お中元の挨拶状の書き方例文。手渡しの場合や日にちが過ぎた場合は?
目上の方へ贈る挨拶状例文
拝啓 酷暑の候、皆様にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
日頃はひとかたならぬご厚情を賜り、心より御礼申し上げます。
つきましては、お中元のおしるしまでに、本日別便にて○○をお送りいたしました。ささやかな品ではございますが、ご笑納いただけますと幸いに存じます。
時節柄、お身体の具合を崩されませぬよう、何卒ご自愛くださいませ。
本来ならば直接お伺いしてご挨拶申し上げるべきところ、略儀ながら書中をもちまして、お中元のご挨拶を申し上げます。
敬 具
令和○年○月○日
取引先へ贈る挨拶状例文
謹啓 盛夏の候、貴社いよいよご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のお引き立てにあずかり、厚く御礼申し上げます。
つきましては、日頃の多大なるご厚情ご鞭撻への感謝のしるしに、心ばかりの品ではございますが、別便にて○○をお送りいたしました。皆様でご賞味いただけますと幸いに存じます。
末筆ではございますが、貴社のますますのご発展と、皆様のご健勝を心よりお祈り申し上げますとともに、今後とも、引き続きご支援ご厚情を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
略儀ながら書中をもちまして、お中元のご挨拶を申し上げます。
謹白
令和○年○月○日
親しい相手へ贈る挨拶状例文
○○様
拝啓 連日厳しい暑さが続いておりますが、○○様をはじめご家族の皆様方は、その後いかがお過ごしでしょうか。
日頃より何かとお気遣いいただきまして、ありがとうございます。久しくご無沙汰いたしまして、申し訳ございません。
本日は、日頃の感謝のしるしに、○○を別便にてお送りいたしました。お口に合うかは分かりませんが、ご笑納いただけますと幸いです。
夏のお疲れが出るころとなります。ご多用とは存じますが、どうかお身体ご自愛くださいませ。
まずは書中にて、ご挨拶まで。
敬 具
令和○年○月○日
手渡しの場合の渡し方や言葉は?
お中元を手渡しする場合は、玄関先で紙袋(風呂敷)からお中元を取り出して手渡しします。
のしの表書きが相手側から見えるように持ち、必ず両手で手渡しましょう。
また、渡す際にはお中元を贈る相手に関わらず、
「いろいろとお世話になっています。心ばかりですがお届けにあがりました。」
「いつもお世話になり、ありがとうございます。心ばかりですがお礼の気持ちです。」
など、感謝の言葉を添えて渡します。
決まった言い方はありませんので、贈る相手に素直な感謝の気持ちを伝えられると良いですね。
お中元を過ぎた場合の挨拶状の書き方は?
お中元の時期を過ぎた際には下記のような挨拶文を同封しておくと相手の心象も良いでしょう。
感謝を贈るお中元♪
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お中元の時期や相場、おすすめの品物、のしや挨拶状の書き方などをお送りしました。
お中元やお歳暮は、毎年同じくらいの金額の物を贈るのが一応のマナーとなっています。
最初が肝心なので、無理のない金額のものを贈りましょう。
しかしマナーは大切とはいえ、マナーを意識するあまり形式張ったお中元にはしたくないですよね。
「日頃の感謝を贈る」ということを忘れずに、感謝が伝わるお中元を贈るようにしてくださいね。