【お中元のお返し】時期や品物は?お礼状やのしの書き方例文は?
夏になると、お世話になっている方に日頃の感謝の気持ちをこめて『お中元』を贈ります。
みなさんもいろいろと、送り先などや何を贈ろうかと悩んでいらっしゃることと思います。
知り合いの方からお中元が届いたらどのように対応したらよいか悩んだ経験はありませんか。
すぐにお返しを送らないとだめ?お礼状が先?と、とまどったりしますよね。
今回は、お中元の時期やおすすめの品物、お礼状やのしの書き方など、お中元のマナーについてご紹介します。
お中元の返しは必要?
お中元は、日ごろお世話になっている方への『感謝』と『これからもよろしくお願いします』という気持ちを伝えるものです。
また、友人などに「暑い夏ですがお体の方は大丈夫ですか?」と健康への気遣いのために贈るものです。
ですから、贈った相手もお返しは期待していません。
また、お祝い事ではないので必ず返さなくてはいけない、ということもないのです。
贈ってくれた相手の気持ちを素直に受け取ってくださいね。
それでも、どうしても頂きっぱなしはいやだなと思うときは、『お返し』という形ではなく、改めて、こちらの感謝とこれからもよろしくお願いしますという気持ちを、お中元という形で贈りましょう。
お中元のお返しをする時期は?品物や相場は?
お返しする時期は?
お返しをする時はいつまでにするとよいのでしょうか。
できるならば、お中元が届いてから1週間~10日以内にお返しをするのが良いとされています。
ただ都合で送る時期が遅くなった場合などでは、お中元ではなく暑中見舞いや、残暑見舞いとして贈ることもできます。
品物をお返しするよりも先に『お礼状』を送っても良いでしょう。
その場合、品物をお返しするのは、少し期間(1週間以内)をおいてから贈るとよいでしょう。
お返しの相場は?
金額的には、例えば5,000円の品物を頂いた場合なら3,000円ほどの品物をお返しするというように、頂いた品物の半額くらいの『半返し』であれば、相手も気楽に受け取ることができます。
お中元は基本的に毎年送るものですから、昨年贈ったものより値段が下がったりなど、その年によって贈るものの値段を上下させるのはよくありません。
それを考慮した上で、無理のない価格のものにしておきましょう。
お返しする品物は?
贈る相手が喜ぶもので、もらっても気持ち的に負担のかからないものを贈ります。
一般的には、食べ物や飲み物、季節の果物、生活消耗品など、『消えもの』と呼ばれるものを選びます。
特に家族がいらっしゃる方でしたら、お菓子・果物などが良いかと思います。
男性に向けてでしたら、お酒などが無難なところでしょう。
注意点は?
・ 頂いた品物と同じものを贈るのは『送り返された』と捉えられることもあります。
日本酒を頂いたのならビールで返すというように異なる品物にしましょう。
・ 頂いた品物よりも高価な品物を贈ると『次からお中元は結構です』という意味になってしまい、相手に不快な思いをさせてしまいます。
・ 上司など目上の方に贈る場合、『身に着ける物』『踏みつける物』を贈ると失礼にあたります。
・ 贈る相手のライバル会社の品物を贈るのも好ましくありません。
熨斗(のし)の書き方は?
のし・水引
のし・水引は付けますが、喪中の場合は無地のし、短冊にしましょう。
表書き
基本的に「お中元」としていただいたら、お返しも「お中元」でお返しをします。
ただ、時期が遅くなるとお中元という表書きが使えなくなります。
表書きの書き方は、時期によって、関東と関西など地域によっても違いますので下記を参考にしてくださいね。
【東日本】
~7/15 : 御中元、お中元
7/16~立秋(8/7頃): 暑中御見舞
立秋~8/31 : 残暑御見舞
【西日本】
~8/15 : 御中元、お中元
8/16~ : 残暑御見舞
なお、目上の相手に贈る場合の表書きは『暑中伺い』『残暑伺い』にすると失礼にあたりません。
御礼でも良いの?
「御礼」とされる場合もあるようですが、
・ お中元として1度だけ贈るという意味に受け取られる
などのようにあまり良い意味では使われておりません。
ですから「お中元」として贈るのがベストだと思います。
お中元のお礼状の書き方は?電話でお礼する場合は?
まずはお礼状を書きましょう。
お中元は品物で贈られてきますが、そこには贈ってくれた相手の気持ちがたくさん詰まっています。
『届いたかな?』『気に入ってくれたかな?』『もしかして迷惑だったかも』という心配や不安な気持ちを取り除いてあげるためにも、一両日中、遅くてもの2~3日以内にお礼状を贈りましょう。
すぐにお礼状を書くことで不安も解消されますし、こちらもお中元を頂いたことに感謝の気持ちが伝えられます。
仕事関係や上司、目上の方へのお礼状は、失礼がないように‥と気を遣い硬い文章になりがちですが、形式にばかりこだわらず、素直に嬉しい気持ちを伝えましょう。
お礼状の正式な形は『便箋』を用いますが、友人など近しい関係であればハガキでのお礼状でも大丈夫です。
また企業宛に出す場合でも、ハガキを用いる企業も増えてきました。
特別な内容を書くことがないのであれば、ハガキでのお礼状でも失礼になりません。
電話ですぐに届いたことを伝え、感謝の気持ちを伝えることもあると思います。
できるならその後に改めてお礼状を書くと(内容的には同じことをお伝えするのですが)、より丁寧な対応となりますね。
また、電話での挨拶の仕方については後述します。
次にお礼状の書き方や例文についてご紹介します。
お礼状の書き方は?
お礼状にはお中元を頂いたお礼を書くようにします。
下記のような書き方で良いでしょう。
特に太字の部分は忘れずに書いておきましょう。
・ お中元の品物を受け取ったことの報告とお礼
・ 受け取った品物に対する感想
・ 日頃お世話になっていることのお礼
・ 相手の健康を気遣う言葉
・ 結びの言葉
・ 署名
お礼状は主人に代わり妻が書いても失礼にはなりません。
最後の署名は、主人の名前と、横に小さく『内』『内○○(妻の名前)』を書いておくと、奥様が代筆されたのだなということが分かります。
お礼状の例文
拝啓 暑さ厳しき折、平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
さてこのたびは、お心のこもったお品物を頂き、ありがたく拝受いたしました。
いつもお心遣いを賜り誠にありがとうございます。
これからも、ご期待に沿えるように邁進いたしますので、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。
暑さはこれからが本番でございます。どうぞご自愛くださいませ。
略儀ながら、書面にてお礼申し上げます。
敬具
暑い日が続いていますが、お元気ですか?
先日はお中元の品物をどうもありがとう。
美味しそうな○○に子供達も大喜び!家族みんなで美味しくいただきました。
いつも細やかな心遣いに感謝しています。
これから、さらに暑くなっていくようです。
お身体にはくれぐれもお気をつけて。
○○○○(主人の名前)
内
拝啓 小暑の候、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
このたびはご丁重なお中元の品をお贈りいただき誠にありがとうございました。
家族みんなで早速いただきました。
いつもお心遣いをいただきありがとうございます。
暑さもこれから厳しくなりますのでご自愛ください。
まずはとりあえず書中をもってお礼申し上げます。
敬 具
暑さ厳しき折、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。
この度はお心遣いをいただきまことにありがとうございました。
日頃より何かとお世話になってばかりですのに、恐縮しております。
暑さもこれからが本番となります。
体調にはくれぐれもお気をつけ下さい。
まずは取り急ぎお礼まで。
かしこ
電話でお礼を伝える場合は?
電話でお礼を伝える場合、いくつか注意することがあります。
・ 早朝、深夜、食事の時間は避ける
・ 電話をかけたとき『今、お時間よろしいでしょうか?』と必ず相手の都合を尋ねる。
都合が悪そうであれば、いつなら都合がよいか聞きかけ直すことを伝えましょう。
・ 相手の確認
『○○さまのお宅でしょうか?』
・ 自分の氏名をはっきり名乗る
『○○の○○です。』
・ あいさつや安否を尋ねる
『いつもお世話になっております。お元気でお過ごしでしょうか?』
・ 相手の都合を尋ねる
『今お時間よろしいでしょうか?』
・ お礼の言葉を伝える
『先ほど、以前よりほしいと思っていたお品が届きましたので、お礼を申し上げたくお電話いたしました。
美味しそうな○○に家族ともども大変喜んでおります。
家族みんなで美味しくいただきます。
本当にありがとうございました。』
・ 相手の健康を気遣う
『暑い日が続きますので、お身体大切にお過ごしくださいね。』
・ 結びの挨拶
『それでは失礼いたします。』
電話は手紙とは違い会話なのでかしこまり過ぎないようにしましょう。
コミュニケーションをとるチャンスなので楽しんでくださいね。
お中元のお返しは早めに。
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お中元のお返しについて、時期や品物、お礼状やのしの書き方などをお送りしました。
お中元をいただいたら、すぐにお礼状を書き、その後でお返しの品物を送るようにすると良いですね。
日数がかかってしまうと、せっかくのお礼の気持が相手にうまく伝わりづらくなってしまいます。
贈り物をした方ももらった方も気分良くなれるようにしたいものです。
久しく会ってない友人、知人、なかなか素直に感謝の気持ちを伝えることができない方へ、今年の夏は気持ちを届けてみてはいかがでしょうか。