【大寒2025年】時期と意味。縁起の良い食べ物や大寒卵は?過ごし方は?
暦(カレンダー)にはさまざまな祭日や行事が記載されているものもありますね。
その中に「大寒(だいかん)」や「小寒(しょうかん)」という言葉が書いてあるのを見かけたこともあるかと思います。
この「大寒」や「小寒」はいったいどういう意味なのかよく知らないという方も多いかもしれません。
実は四季を大切にする日本人ならではの意味があります。
今回は特に、大寒の意味や時期、過ごし方や食べ物などについてご紹介します。
この記事の目次
大寒の意味や時期は?小寒との違いは?
「大寒」の意味は?
『大寒(だいかん)』とは季節を表す言葉の一つです。
もともとは中国での考え方なのですが、二十四節気(にじゅうしせっき)というものがあります。
この二十四節気とは暦と四季のズレを解消させるために、四つの季節を六分割にして合計二十四の節気を定めました。
「大寒」は二十四節気の最後の24個目で、冬の季節の「寒の中日」という最も寒い日のことを指します。
大寒の時期はいつ頃?
大寒の時期は例年1/20頃となっています。
後ほど今年の具体的な時期と期間をご紹介しますね。
「小寒」との違いは?
二十四節気でいうと「大寒」の前が「小寒」となり、順番は、小寒→大寒→立春 です。
「寒の内」とか「寒の入り」という言葉を聞いたことはありませんか。
寒の内とは「小寒」から立春の前日(節分・2/3頃)までのことを言います。
その寒の内に入るのが「小寒」なので「寒の入り」とも呼ばれているのですよ。
つまり下記のような感じになりますね。
(寒の内)
[小寒]―――――[立春前日][立春]
↑寒の入り ↑寒の明け
ちなみに2025年の小寒と立春はこちら。
[小寒]1月5日(日)(1/19まで)
[立春]2月3日(月)(2/18まで)
大寒2025年の時期と期間は?
大寒とは、寒の入りから寒の明け前日まである寒の内のちょうど真ん中の日のことです。
大寒は1年で最も寒い日といわれており、大寒の朝の冷えた水は1年間腐ることがないとされていたほどなのだとか。
前述した寒の内は約30日間ありますので、小寒から数えて約15日後が大寒となりますね。
小寒と大寒の違いを分かりやすく言うと、小寒は『寒さが厳しくなり始める頃(兆しが見え始める)』で、大寒は『寒さが最も厳しい頃(実感する)』ということですね。
今年の大寒の時期と期間はこちらです。
[2025年 大寒の時期]1月20日(月)
今後3年間の大寒の時期はこちら。
[2026年]1月20日(火)
[2027年]1月20日(水)
[2028年]1月20日(木)
大寒の次の立春(二十四節気の始まり)が2月3日なので、期間はこのようになります。
[2025年 大寒の期間]1月20日(月)~ 2月2日(日)
大寒の七十二候は?
大寒は1/20頃のことで、1年でもっとも寒さが厳しい時期だということが分かりました。
ただ一方で、春を感じる梅が咲いてくる時期でもあり、厳しい寒さながらも次第に暖かい春への変化の兆しも現れてくる頃なのですね。
この時期の言葉に三寒四温(さんかんしおん)があります。
これは、3日間寒い日の後に4日間暖かい日がくるという意味で、大寒とはいえ寒い日ばかりではなく暖かい日もあるという、春へ向かう時期を表した言葉でもあるんですよ。
また、大寒は二十四節気の1つであることをお伝えしましたが、さらにそれぞれを3つの期間に分けた七十二候というものもあります。
より季節の変化を感じられる、大寒の時期にあたる七十二候のうちの3つをご紹介します。
款冬華(かんとうはなさく・ふきのとうはなさく)
1/20~24頃:蕗(ふき)の花が咲きだす頃。
1/20は二十日正月(はつかしょうがつ)といい、別名、骨正月、団子正月ともいわれます。この日は仕事を休むならわしがあり、里帰りや、里帰りから帰宅する時期でもあります。
旬の野菜:小松菜‥鉄分、カルシウム、ビタミンA・Cが豊富
旬の魚介:赤貝
旬の草花:南天‥白い実を付けるのは白南天
旬の野鳥:あおじ
旬の行事:初地蔵‥毎月24日はお地蔵様の縁日で、1/24は初地蔵と呼ばれる日。巣鴨のとげぬき地蔵では多くの参拝客が訪れる
水沢腹堅(すいたくふくけん・みずさわあつくかたし)
1/25~29頃:沢(川)の水が凍りつくほどに寒い季節で、日本の最低気温(-41℃)が旭川市で記録された時期(明治35年1/25)でもあります。
旬の野菜:みずな‥βカロテン、ビタミンB・C・Eが豊富
旬の魚:わかさぎ‥カルシウム豊富
旬の野鳥:じょうびたき
旬の草花:福寿草(別名、元日草・がんじつそう)
雞始乳(にわとりはじめてにゅうす・にわとりとやにつく)
1/31~2/3頃:春の兆しを感じた鶏が鳥小屋で卵をかえしはじめる頃。2/3頃は節分の日。
旬の果物:金柑‥皮にビタミンC豊富
旬の日:晦日(みそか)正月‥1/31のことで別名、晦日宵(みそかよい)、晦日節(みそかぜち)といい、正月の締めくくり
旬の行事:恵方巻
大寒の時期 旬の食べ物は?
小松菜
小松菜は寒さに強く霜が降りた後のほうが甘くなり、葉も柔らかくなります。
そんな小松菜の栄養はビタミン・ミネラルが豊富に含まれている緑黄色野菜です。
免疫力の高いβカロチンや喉や肺の呼吸器系統を守るビタミンAもあります。
風邪の季節には良い食べ物ですね。
水菜
京都の伝統野菜ですね。
今では全国に出回っていますが、もともと冬に強い野菜として大寒の時期が旬となっています。
風邪の予防や疲労回復には欠かせないビタミンCが豊富に含まれています。
またカリウムやカルシウムといった骨の形成に役立つ栄養も多く含まれています。
金柑(きんかん)
栽培方法には3種類あって、大寒の時期は露地物(ろじもの:ビニールハウスなどではなく雨ざらしの自然状態で育てられたもの)が出回るようです。
栄養は柑橘系の皮にはビタミンCが豊富に含まれていて風邪の予防に良いですね。
金柑は昔から咳止めの効果があるとして親しまれてきました。
また果物中でもカルシウムが多く含まれています。
ワカサギ
ワカサギは冬が最盛期で収穫します。
骨が柔らかく天ぷらなどの揚げ物にして食べることができます。
オメガ3系のドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)はもちろんのこと、良質なタンパク質が含まれています。
効能には免疫向上や疲労回復、代謝活動の促進などです。
これらのように大寒という寒い季節に旬となる食べ物には、風邪の予防や免疫力が付く食べ物が多く出回っております。
大寒卵の意味や食べ方は?
大寒卵の意味は?
大寒卵(だいかんたまご)はご存知でしょうか。
字を読んだまま大寒の日に生まれた卵のことを言います。
でもなぜ大寒の日に生まれた卵が特別視されているのでしょうか。
昔は鶏が寒い季節を乗り切るために栄養を蓄えようと、より多くの餌を食べていたようです。
さらに卵を生む回数が減っているため、卵一個に対する栄養価がギュッと凝縮されて、この時期の卵は体に良いとされています。
また風水の点から金運がアップするとも言われています。
栄養があって金運がアップすると言われると、「大寒卵」をぜひ食べてみたいですよね。
大寒卵の食べ方は?
栄養価がある大寒卵は、まずは生卵で食べてみたいものです。
そのほかに体の温まる茶碗蒸しや、デザートではプリンとか日常の料理には卵は欠かせないものになっていますね。
ここで卵の栄養価についてもご紹介しますね。
身体に必要不可欠な必須アミノ酸がバランスよく含まれ、ビタミン・ミネラルが豊富に詰まっています。
これらの栄養から次の効能が考えられています。
・ 脳の活性化
・ 生活習慣上の予防
・ 抗酸化作用がある
・ 風邪の予防
大寒の日の過ごし方は?
大寒の日はどのように過ごしますか?
大寒の時期は最も寒い季節ですよね。
風邪やインフルエンザが流行り、外も雪国の方では足元が滑りやすくて外出もままならない感じの季節です。
そんな大寒をどう過ごしたら良いのでしょうか。
昔からこの大寒の時期に行われる風習についてご存知でしょうか。
武芸では寒稽古が行われています。
またこの寒い季節を利用して凍り豆腐、お酒、味噌の仕込みに最適と言われています。
特にお酒や味噌はお水が最も重要で、この大寒の時期の水は雑菌が少ないと言われています。
味噌は家庭の味として手作りをされる方が増えています。
長持ちで栄養満点なので今年挑戦してみるのも良いかもしれませんよ。
『自宅で手作り!味噌の作り方』
「大寒」は春に向けての準備期間。
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●大寒の候の時期と読み方。時候の挨拶に使える期間は?例文は?
大寒の時期や意味、縁起の良い食べ物などについてお送りしました。
寒い大寒の時期はどうしても家にこもりがちの方が多いと思います。
でもただ家にこもるのではなく、旬の食べ物で栄養をつけ、春に向けて体づくりをしてみてはいかがでしょうか。
また寒い季節ならではのスポーツを楽しむのも良いと思いますよ。