【氷が食べたい(氷食症)原因】ストレスや病気?改善や予防方法は?
氷食症(ひょうしょくしょう)という言葉はお聞きになったことがありますか。
これは文字通り、氷を食べることをやめられない症状を指します。
大きくは異食症のカテゴリーに入れられることもあります。
氷以外の対象は、水や土などが挙げられます。
氷を食べ過ぎるのはミネラル豊富で良いのでは?ケーキを食べ過ぎるよりカロリーもないし、なんて思う方もいるかもしれません。
しかしながら何事も度が過ぎるのはよくないもの。
それに思いのほか怖い病気が隠れているかもしれないのです。
今回は、意外と怖い氷食症の原因と改善方法などについてご紹介します。
・氷を無性に食べたくなる原因はストレス?病気?
・氷食症とは?氷食症になる原因は?
・氷食症の特徴や危険性は?
・氷食症を改善する方法。予防するには?
氷を無性に食べたくなる原因はストレス?病気?
夏の暑い日に氷を食べたくなるのはごくごく自然なことですよね。
ですが、無性に氷を食べたくなって、なおかつやめることができないとなると、いろいろ心配ですよね。
精神的な理由がなにかしら潜んでいる場合も多いですし、内科的な病気のサインであることもあります。
氷食症とは?氷食症になる原因は?
氷食症とは氷を食べることをやめられない症状を指します。
氷食症には現在、複数の原因が指摘されており、はっきりとはまだ分かっていません。
・鉄分の不足による貧血
・精神的な理由(ストレスなど)
・その他の病気
それぞれにご説明していきますね。
鉄分の不足による貧血
氷食症の原因の多くは、鉄分の不足による貧血と考えられています。
なぜ鉄分が足りないと氷を食べたくなるのか?
それに関してはいくつかの説はありますが、まだ明確には分かっていません。
貧血により血液中の赤血球の量が低下することで、血液中の酸素の量も低下してしまいます。
そうすると自律神経に狂いが生じ、体温調節がうまくいかなくなることがあります。
すると口腔内の体温が上がってしまうことがあり、それを冷ますため氷を欲する、という説が有力とされています。
妊婦さんが、胎児に鉄分を供給するために、すすんで氷を摂取しようとするという説もあります。
精神的な理由(ストレス)
何らかの精神的なダメージが引き金となり、氷食症をおこすと言われています。
氷を食べることをやめられない氷食症のほかに、水や土を飲んだり食べたりすることをやめられない異食症については簡単に触れました。
それ以外にも、たとえば自分の髪の毛を抜くことをやめられない、爪を噛むことをやめられない、食物を食べることをやめられない、胃の中の食べ物を吐くことをやめられない、施錠の確認をやめられない、など「やめたくてもやめられない」症状は多く、大きくは強迫性障害の一つとしてとらえる説もあります。
氷を食べ続けると胃腸の温度を下げることになり、胃腸の機能は低下します。
下痢をすることもあるかもしれませんし、健康的な食生活からは遠ざかります。
そういった意味で、広義の自傷行為ととらえる専門家もいます。
心療内科や精神科にてご相談くださいね。
その他の病気
鉄欠乏性貧血の場合は治療が十分可能ですし、それほど大事ではありませんが、内臓など、ほかに原因があって貧血を起こしている場合は気をつけねばなりません。
たとえば、胃がん、大腸がん、子宮がん、などは必ず出血を伴います。
長い期間、体内での出血を繰り返すことで、鉄欠乏性の貧血になります(失血性と言います)。
これらはありがたいことに自分の目で観察ができます。
便がいつもと違う色をしていないか?便をいきんでもいないのに出血していないか?
そもそも、痔があったりすると出血がどこからのものなのか判断がむずかしくなります。
日頃から痔のケアはしっかりとしましょう。肛門科へご相談ください。
女性だと、「生理かな?いつもより周期が短いな、いつもより期間が長いな」など気づけるチャンスはあります。
ですが、そもそも生理不順が当たり前になっているとそれすらも気づくことができません。
生理不順な方は婦人科へ一度ご相談くださいね。
特に、それまでは氷をとくに食べるようなこともなかった人がある日突然氷をバリバリ食べだす‥そんな症状があれば内科的な疾患を疑ってもいいかもしれません。
とくに中高年以上の方がガンの好発年齢とも重なるのでご注意くださいね。
氷食症の特徴や危険性は?
氷食症は一日に製氷皿一皿以上食べてしまうのが特徴です。
ここで一番怖いのは、ガンなどの病気が潜んでいて、それを知らせるためのサインとして氷食症になってしまっている場合です。
不安な点があれば、かかりつけ医にご相談くださいね。
氷食症を改善する方法。予防するには?
まずは受診して原因をつきとめ、それらに即した治療をするのが一番の近道です。
また鉄欠乏貧血にしても、精神的な理由にしてもバランスのとれた食事(とくに鉄分の多いレバーや小松菜・牛乳など)と適度な運動と休息は欠かせません。
冷たい食べ物はできるだけ控えましょう
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氷食症の原因や病気の可能性などをお送りしました。
意外と怖い病気が潜んでいる可能性もある氷食症。
不安な症状がある場合はかかりつけ医にご相談くださいね。
氷食症でない場合も、氷の食べ過ぎは体に負担がかかりますのでご注意ください。
特に暑い時期では知らず知らずのうちに冷たいものをたくさん食べたくなりますので気をつけましょう。