ヘルパンギーナ。子供の登園はいつから？プール感染について
今回はヘルパンギーナという病気についてご紹介しますね。ヘルパンギーナという病名を聞き慣れない人でも｢夏風邪｣と言ったらあぁ！となるでしょう。
ヘルパンギーナは夏風邪の中の代表的とも言える病気です。あまり重症にはならないケースがほとんど。とは言え、子供がヘルパンギーナにかかれば心配ですよね。子供の登園はいつから？プール感染については？
そこで今回は、子供のヘルパンギーナについて、症状や治療方法、予防方法なども交えて、下記の順番でご紹介したいと思います。
・ヘルパンギーナって？手足口病との違いは？
・ヘルパンギーナの子供の症状は？うつるの？
・子供のヘルパンギーナの治療法は？
・保育園・幼稚園はいつから登園できる？プールやお風呂は？
・子供のヘルパンギーナの予防法は？
ヘルパンギーナって？手足口病との違いは？
出典：mama.shufunotomo.co.jp
ヘルパンギーナとは、夏風邪と呼ばれる中の代表的な疾患です。エンテロウィルス群という中のコクサッキーウィルスというウィルスによって感染します。
日本では5月ごろより流行し始め、7月にピークを迎え、9月～10月ごろまでに収束する傾向があります。
感染者は5歳以下の子供が9割以上で、その中でも1歳代が最も多いのが特徴です。次いで2歳、3歳、4歳の順で、ほぼ幼児の病気と言えるでしょう。
同じく夏に子供の間で流行する手足口病と見分けるには、その症状を見ると違いがよく判ります。詳しくは次の、症状についての項目で説明しますね。
ヘルパンギーナも手足口病も、どちらも同じウィルス系の病気で、治療方法や予防方法が全く同じなので、詳しく見分けられなくても安心して下さい。
ヘルパンギーナの子供の症状は？うつるの？
・症状
ヘルパンギーナの初期症状としては、突如高熱を発し、のどが痛くなります。熱は39度～40度になることもあり、熱けいれんなどの注意を要します。
その後、のどが赤く腫れて、1～5mmくらいの発疹ができ、これが潰れると強い痛みを発します。この発疹は通常、複数個でき、お父さんお母さんから見ても充分にわかると思います。
熱は1～3日くらい続き、のどの痛みはそれから更に数日続きます。口の中が痛むことから、不機嫌になったり、ミルクを飲まない、食事をとらないなどの症状が出るので、脱水症状には厳重な注意が必要です。
ほとんどの場合、予後良好で、後遺症などの心配はありません。しかし、ごく稀に無菌性髄膜炎、急性心筋炎などを合併することがあります。
・感染経路：他の患者からの経口感染、飛沫感染、接触感染
・潜伏期間：3日～6日
手足口病との違い
手足口病はその名のとおり、手・足・口に発疹が出ますが、ヘルパンギーナは口内にしか発疹が現れません。また、手足口病はほとんど発熱がありませんが、ヘルパンギーナは高熱になることが大きく違います。
たいへん大ざっぱに言ってしまうと、子供が元気なのが手足口病、子供にとってつらいのがヘルペンギーナと言えるでしょう。
どちらも同じエンテロウィルス群のコクサッキーウィルスによる感染病ですが、型が少し違うのです。感染経路や治療方法、予防方法はどちらも同じです。
治癒までの期間は一般的にヘルパンギーナの方が短いことで知られています。
子供のヘルパンギーナの治療法は？
ヘルパンギーナの特効薬などの治療方法はありません。ウィルスの病気なので、基本的に対処療法。鎮痛剤でのどの痛みを抑え、解熱剤で熱を下げる、といった具合です。あとは自己治癒力で治るのを待ちます。
流行期が夏場であり、のどが痛くて水分を取りにくいことから、脱水症状にならないよう、充分に警戒する必要があります。
食事は、水泡が潰れてのどが痛むので、食べやすさ優先。飲み込みやすい柔らかいもの、味が濃いとしみるので味の薄いものを採らせましょう。プリンやヨーグルト、冷めたおかゆといったものが良いでしょう。
飲み物は果物などの酸味が強いものは避け、熱くないミルク・牛乳、白湯、スポーツドリンクなどが良いと思います。
保育園・幼稚園はいつから登園できる？
ヘルパンギーナに感染すると、子供の便からは1ヶ月近くもウイルスが排泄されます。
しかし、隔離と言う意味で登園・登校禁止をする必要はありません。ほとんどが軽症なので、当園・登校は本人の状態によって決められると思って下さい。
学校伝染病に指定されていて｢主な症状がなくなってから２日間｣が過ぎたら、出席できることになっています。従って、熱が下がり、のどの痛みもとれて、食事も含めて普通の生活に戻ったら登園して構いません。
保育園・幼稚園によって例外がありますが、基本的に治癒証明などの証明は必要ではありません。
子供はプールやお風呂に入っても平気？
熱が少しあっても元気ならば、シャワーくらいは大丈夫です。熱が下がって、体力的に問題が無ければお風呂に入っても大丈夫です。
ただし子供の体内にはまだウィルスが残っている状態なので、1番最後に入るようにしましょう。タオルなどは別にして下さいね。
プールはそれより更に様子を見てから。基準として、のどの水泡が治っていること、熱が無く、食欲も戻って元気なら大丈夫です。
もう一度ヘルパンギーナの診察を
以下の場合は、再度診察してもらいましょう。
・のどの痛みが強くて水分が全くとれないとき
・元気がなく、ぐったりしているとき
・高熱が4～5日以上続くとき
子供のヘルパンギーナの予防法は？
ワクチンなどの予防法はありません。基本的に、他の患者に近寄らないことと、外出から帰ったらうがい・手洗いを励行しましょう。
目や鼻をこすらないように、また食事をする前の手洗いも非常に有効です。
特にヘルパンギーナの子供が赤ちゃんの場合、おむつを介して感染が拡大する場合があります。おむつを替えたら入念に手洗いをして下さい。
ヘルパンギーナの症状が治まっても約2～4週間くらいはウィルスを排出し続けています。子供の症状が治まったからといって安心しないで下さいね。
タオルなどのリネン類は、患者とは別に使うようにしましょう。
出典：http://www.fumira.jp/
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子供のヘルパンギーナについてお届けしました。
ヘルパンギーナは決して恐ろしい病気ではありません。ごくありふれた、誰でも幼児期に1度や2度はかかる病気です。しかし、子供にとって非常につらい病気でもあります。
まれに大人にも感染することがあるので、慌てずに、適切に対処してあげて下さいね。