手足口病【大人の症状と対処法】感染経路は?出勤停止期間や予防方法は?
手足口病といえば子供の病気と思われがちですが、大人の感染例が増加しています。
また、症状も重症化する例が増えています。
今回は、手足口病に大人が感染した時の、症状や対処法などについてご紹介します。
・大人の手足口病の症状は?
・大人の手足口病の感染経路や感染期間は?
・大人の手足口病の対処法は?
・出勤はやめたほうがいい?出勤の目安は?
・大人の手足口病の予防方法は?
大人の手足口病の症状は?
手足口病は、手・足・口の中に発疹ができる病気です。
子供の場合の症状
子供の手足口病の症状は、まず、口の中に白いブツブツができて、手足にも広がります。
ひどい子は肘下や膝下、お尻にも発疹ができます。
同時に発熱する子もいますが三日ぐらいで熱は下がります。
風邪と同じで、放っておいてもそのうち治ることが普通です。
大人の症状は?
しかし、大人が手足口病に罹患すると、重症化して大変です。
大人が手足口病になった場合、まず、軽い風邪に似た症状がでます。
具体的には、喉の痛みや悪寒などで、ここまでは、子供の手足口病と同じです。
その後、発熱します。
大人の手足口病では、発熱すると40度近い高熱になることがあります。
そして、熱が下がってくると、口の中や手足に発疹が出てきます。
この発疹が、激しい痛みを伴うのです。
大人とはいえ、我慢できないほどのいたみに水分を摂ることさえ苦痛に感じることもあります。
手足にできる発疹も、子供に比べて、大人の方が重症化します。
痒みだけでなく、強いいたみが出ます。
酷い場合は、物を持ちあげられないなど、日常生活に支障が出ることもあります。
こうなると、眠ることもままなりませんから、医師に痛みの症状を和らげる薬を処方してもらうと良いでしょう。
高熱と発疹以外の症状としては、頭痛や倦怠感、関節の痛み、筋肉痛などもみられます。
まれに、発疹の後爪が剥がれたり、嘔吐や下痢、手足のしびれを感じる場合もあります。
大人の手足口病の感染経路や感染期間は?
感染経路は?
手足口病のウィルスは大変感染力が強いため、移りやすい病気です。
大人が感染する場合は、大人から大人の場合もありますが、多くは子供から大人への感染です。
感染経路は、飛沫感染、接触感染、糞口感染の3つです。
特に、手足口病に感染した子供のおむつ替えや、水疱の手当ての際に感染する場合が多いそうです。
感染期間は?
感染しても、症状が出ない潜伏期間が3日から7日あります。
症状が出始めてから、発疹による激しいいたみが治まるまでに、約10日かかります。
水ぶくれが消えて、完治するのは、2週間から3週間ぐらい経過してからです。
症状がおさまっても、ウイルスは生きています。
2週間から1か月は感染させることがあるので、注意が必要です。
大人の手足口病の対処法は?
手足口病のための薬はありません。
処方されるのは、解熱剤やかゆみ止め、痛み止めなどの薬で、対症療法になります。
とにかく、薬で痒みや痛みを緩和させながら、安静にして、治るのを待つしかありません。
口内炎が酷くて、食事が飲み込めない時には、無理する必要はありません。
しかし、脱水状態にならないよう、水分だけはしっかり摂る必要があります。
できるだけ栄養のある、麦茶、スポーツドリンク、ゼリー飲料、冷製スープなど、水分だけはとるようにしましょう。
水分をとるのもつらい時には、氷を口に含むだけでもしてみましょう。
脱水症状の場合は点滴をしてもらえますから、医師に相談してください。
出勤はやめたほうがいい?出勤の目安は?
手足口病になった場合、法令では、出勤停止措置義務は定められていません。
とはいえ、症状がひどい場合は、出勤できる状態ではない場合もあります。
目安としては、高熱が下がり、発疹に伴う激痛が緩和し、食事がいつも通りにとれるようになってから、というのが一般的です。
ただ、勤務先によっては、感染の恐れがある場合は、出勤を見合わせた方がいい場合もあります。
医師や勤務先と相談しましょう。
大人の手足口病の予防方法は?
手足口病の原因となるウイルスは数種類あります。
ですから、何度も感染する場合があります。
また、手足口病に有効なワクチンもありません。
ですから、予防方法は一般的な風邪の予防法と同じになります。
マメに手洗い・うがいする、タオルの共用は避けるなど、基本的なことです。
風邪と違う点としては、手足口病のウイルスは、強力なので、一般的な中性アルコール消毒剤では、除去しにくいということです。
アルコール消毒をする場合は、酸性のアルコール消毒剤を使用しましょう。
大人の手足口病は、重症化する
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手足口病に大人が感染した時の、症状や対処法についてお送りしました。
大人が手足口病に感染した場合は、高熱や激しいいたみを伴う発疹など、かなり苦しい思いをすることが分かりました。
対処法としては、症状を緩和する薬を飲みながら、症状が和らぐのを待つしかありません。
激しいいたみは、通常10日程で治まることがほとんどですから、脱水症状に気をつけて、待ちましょう。