しゃくれあごの治し方。スプーンの効果は?自力で矯正する方法は?
目の大きさや鼻の高さ、口の大きさなど人の顔のパーツは一人一人違います。
その違いを個性ともいいますが、人と違うことでコンプレックスを感じる人もいます。
今回はしゃくれあごについてみてみます。
治し方や矯正方法、目立たせない方法などをご紹介したいと思います。
この記事の目次
しゃくれあごとは?
「しゃくれあご」とは、下あごが上あごよりも前に出ている状態のことをいいます。
歯科では「下顎前突症(かがくぜんとつしょう)」と呼ばれます。
同じような状態の「受け口」というものは、下の前歯が上の前歯よりも前に出ている状態です。
こちらは歯科で「反対咬合(はんたいこうごう)」と呼ばれています。
受け口が原因でしゃくれあごに見えることもあります。
受け口としゃくれあごは厳密には区別されることもありますが、下顎前突症と反対咬合を総じてしゃくれあごと呼ぶことが多いです。
しゃくれあごは、噛み合わせや言葉の発音にも支障がありますし、見た目で悩む方も多くいます。
しゃくれあごの原因は?遺伝なの?
しゃくれあごの原因には先天的なものと、後天的なものがあります。
顔の輪郭やエラの出方、あごの長さや骨格などの体の特徴は、両親どちらかの家系の遺伝子として子供が受け継ぐ可能性はあります。
絶対に遺伝するとは言いきれませんが、身内にしゃくれあごの方がいれば、遺伝的にしゃくれる可能性はあるということです。
しかし、いまは後天的な原因が強く影響しているといわれています。
第一次成長と第二次成長
あごや歯が成長する過程には、『第一次成長』と『第二次成長』があります。
第一次成長とは、0歳~6歳までのあごの成長をいいます。
この時の成長であごの8割が形成されて完成するといわれています。
第二次成長とは、10歳頃からの下あごの成長をいます。
成長時期には子供の成長スピードによっても個人差はありますが、この時期に上あごと下あごがバランスをとりながら形成されていき、大人のあごになっていきます。
後天的な原因は?
この一次成長、二次成長中にあごや口の手癖や悪い習慣が、後天的なしゃくれあごの原因といわれています。
たとえば、頬杖です。
これは下あごの成長を抑えてしまいます。
また、うつ伏せで寝るのもあごの成長や噛み合わせによくないといわれています。
ほかにも、歯ぎしりや下の歯を舌で押す癖などもしゃくれあごの原因になります。
こういった原因によって、本来あるべきではない位置であごの筋肉が固まって歪んでしまうことでしゃくれあごになってしまうんですね。
遺伝的なことを気にされる方も多くいると思いますが、後天的な日常の癖も大きく影響します。
日々の生活の中で原因になりそうな行動がないかよく観察し、癖を止めることでしゃくれあごになる可能性は低くできるはずですよ。
しゃくれあごは自力で矯正できる?治し方は?
しゃくれあごは整形手術をしなければ治らないと思っている方も多いでしょう。
しかし、原因や状態によっては自力でも矯正したり、直すことは可能だといわれています。
しゃくれあごを改善させる方法として、まず生活習慣を見直してみましょう。
両側で噛む
食事をする時に片側だけで食べ物を噛む癖はありませんか?
これはあごの筋肉を偏らせてしまいます。
なるべく両側で噛むように心がけましょう。
仰向けで寝る
また、寝方ですが横向きやうつ伏せの状態はあごの骨の成長を妨げたり、歪みの原因になります。
仰向けに寝て、あごへの負担をなくしてあげましょう。
歯ぎしり・歯を食いしばる癖を治す
ほかにも、歯ぎしりや歯を食いしばる癖はどうでしょう。
歯ぎしりはあごを不自然に動かすのであごの筋肉に影響しますし、歯を食いしばるのはあごの筋肉が固まる原因につながります。
寝ている時にマウスピースを使用したり、意識的に強く噛み合わせないように心がけましょう。
姿勢を良くする
また、骨格の歪みもしゃくれあごの原因になることがあるんです。
一見関係ないようにも感じますが、猫背や姿勢の悪さがしゃくれあごを強調して見せることもあります。
立っている時、座っている時の姿を見直してみるといいかもしれませんね。
歯科医院や美容整形外科を受診する
生活習慣を見直すことで改善できる可能性もありますが、もちろん原因によっては治療や外科的手術が必要な場合もあります。
治療の必要性は自分ではなかなか判断できません。
自分のあごの状態を診てもらうためにも、歯科医院や美容整形外科を受診するのもいいでしょう。
自分に合った対策が見つかるかもしれませんよ。
マッサージで改善する方法は?
しゃくれあごの原因が筋肉の硬直の場合は、その固まった筋肉をほぐしてあげることで改善することがあります。
マッサージによって固まった筋肉を揉みほぐしてあげましょう。
ハンドマッサージ
まず紹介するのは、ハンドマッサージです。
顔全体を指や手全体を使ってコリをほぐしていきます。
コリがほぐれたら、奥歯を噛みしめた状態で耳からあごにかけて押しながら指を動かしていきます。
この時に、ゴリゴリしたり痛いと感じる部分が見つかれば、その部分を円を描くように優しく揉みほぐしていきます。
マッサージすることで、リンパの流れもよくなり顔がすっきりとした印象になります。
マッサージは、しゃくれあご改善だけでなく、小顔にも効果がありますよ。
スプーンを使う
ほかには、スプーンを使った方法もあります。
スプーンの先の丸い部分を口に入れます。
スプーンの裏側を上あごの裏(上の前歯のあたり)に当てます。
その状態で外に出ている持ち手を下あごに当て、テコの原理で下あごを押し込んでいきます。
この時に注意するのは力加減です。
強くやりすぎると口の中や歯を傷つけてしまうことがありますので、優しくしてくださいね。
普段の生活で気をつけることは?
しゃくれあごになる原因はさまざまです。
しかし、瞬間的にそうなるものではありません。
多くの場合、日頃の悪い癖や生活習慣が積み重なることでしゃくれあごになってしまうようです。
そのため、原因となるものを少しでも減らしていくことが大切です。
先ほどの原因になる生活習慣を一つづつ減らしてみましょう。
無意識の習慣を改善していく
頬杖などは無意識にしていることも多いですよね。
なかなか止めるのは難しいかもしれませんが、少し意識してみると行動が変わってきます。
また、「頬杖していたら教えて」と周りに伝えておくのもいいでしょう。
そうすれば、周りに言われないようにと意識するようになりますし、回数も自然と減っていくと思われます。
習慣になっていることを止めるのは、簡単なことではないかもしれません。
しかし、コンプレックスに感じるしゃくれあごを少しでも改善するために、原因行動は減らしながら日常生活を送ることができるといいですね。
しゃくれ顎が目立たない服装やメイク方法はある?
自力での矯正やマッサージには即効性はありません。
ゆっくりと時間をかけていくものです。
しかし、しゃくれあごをコンプレックスに感じている方はすぐにでも目立たなくしたいと思っているはずです。
そういう方は、服装やメイク、ヘアースタイルで見た目の印象を変えてみてはどうでしょう。
上手にしゃくれあごから視線そらさせる方法を紹介します。
服装を工夫する
まずは服装です。
しゃくれあごの方の場合、縦長に見えるとあごが強調されてしまい余計に目立たせてしまいます。
Vネックのニットやシャツには縦長効果がありますので避けた方がいいでしょう。
オフショルダーやボートネックといった首回りが横に広がっているものは横長効果があるのでおすすめですよ。
また、冬のタートルネックもあごを強調しがちです。
首元の寒さ対策はマフラーやストールを使うといいですね。
メイクを工夫する
次にメイクです。
メイクでも横長を意識しましょう。
アイライナーを長めにひいてみたり、チークを横長に入れるといいですよ。
また、あごの方に視線が行きにくくするためにもリップは自然な色を選びましょう。
目元には濃い色を使い、リップはナチュラルにすることで目元を強調してあごを目立たなくすることができます。
ヘアスタイルを工夫する
ヘアースタイルもメイクや服装と同じように横長がポイントです。
トップのボリュームは抑え、サイドに広がりのあるヘアースタイルがいいですね。
襟足を巻き髪にするとふんわりと横に広がるので、あごが目立ちにくくなりますよ。
前髪をあげておでこをだしたり、後ろにきちっと束ねると面長を強調させてしまうので注意しましょうね。
このように少し変化させるだけでも相手に与える印象は大きく変わります。
骨格を変えるのは簡単なことではありませんが、メイクやファッションを変えることはすぐにできますよ。
ぜひチャレンジしてみてくださいね。
しゃくれあごを気にしているのは自分だけ?
しゃくれあごの方はあごがコンプレックスで、毎日鏡を見るのがいやだと思っているでしょう。
しかし、実は周りはそんなに気にしていないということも多いんですよ。
人の顔は100人いれば100通りあります。
しゃくれていることはコンプレックスかもしれませんが、個性の一つでもあります。
良くも悪くも人に印象を残してくれます。
目立った特徴があるというのは、人に覚えてもらえたりインパクトを与えるという良いこともあるんですよ。
自分がしゃくれあごで悩んでいるのと同じように、目が小さいことや鼻が大きいこと、あごが細くてないことなど、みんなコンプレックスをもっているのではないでしょうか。
自分の顔をきらいと思うのではなく、人にはない個性に自信を持ってください。
実は、綺麗な女優さんにもしゃくれあごの方はたくさんいますよ。
マイナス要因としてだけとらえるのではなく、素敵なチャームポイントと感じられるようになるといいですね。
しゃくれあごでも大丈夫。生活習慣を見直してみてください
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しゃくれあごの原因や改善方法についてお送りしました。
しゃくれあごなのは活舌や噛み合わせなどにも問題は出てきますが、見た目にも大きなコンプレックを抱く人が多いでしょう。
日々の生活習慣を見直したり、上手に向き合っていくことで前向きに過ごすことができるはずですよ。
今まで以上に自分に自信をもって生活できるようになれればいいですね。