【大晦日の由来】新年の始まり?掃除や除夜の鐘の意味は?
大晦日というと一年の最後の日ということは皆さんご存知のことと思います。
この日は行事や、やることがたくさんあるという印象で過ごしていらっしゃるのではないでしょうか。
また、実は大晦日からお正月にかけては家にいる方が良いかもしれません。
今回は、大晦日の由来や、掃除や除夜の鐘の意味などをご紹介します。
・新年の始まりだったという由来は?
・大晦日に掃除をする意味は?
・年の湯とは?
・大晦日にならす除夜の鐘の意味は?
大晦日の由来は?ほかの言い方もあるの?
大晦日の由来は?
月の満ち欠けからまずお話をさせていただきたいと思います。
新月から十五夜が過ぎると満月となります。
さらにその満月から十五夜が過ぎると新月となります。
合計すると三十夜過ぎることになります。
この30日を「みそか」と言います。
ですから昔は、「三十日」と書いて「みそか」とよんでいたわけですね。
そして「晦」という字は月が隠れることを表していたので、「晦日」と使われるようになりました。
その後、晦日とは月の最後の日のことを指すようになり、一年の最後の晦日を「大晦日」とよぶようになりました。
ほかの言い方もあるの?
12月31日は大晦日と呼ばれるほかに、「おおつごもり」とも呼ばれています。
これは、月が新月となって隠れることを表す「月ごもり」が「つごもり」になったと言われています。
新年の始まりだったという由来は?
現在は午前0時で日にちが変わりますが、昔は日が暮れるときが日にちの変わり目でした。
ですから、12月31日の日没から新年の始まりとなったという由来から来ています。
たとえば、北海道や東北などで、大晦日の夜におせち料理を食べる風習が残っているのをご存知でしょうか?
これが大晦日の日没から新年であるとされていた名残のものですね。もちろん年越しそばも食べていますよ。
ただ昔は、『年取り膳』というおせち料理のようなものを食べ、歳神様へのお供えと同じものを食べることでひとつ年を重ねるというならわしがあったのです。
この年取り膳はほぼおせち料理のようなものですが、必ず用意される魚があり、「年取り魚」といわれていました。それは、出世魚のぶりのほか、鮭や鯛などの縁起物の魚です。
鮭は川を遡って産卵するので神秘的な魚とされ、また、卵をたくさん生むので子宝に恵まれるともいわれていました。ちなみに、西日本ではぶり、東日本では鮭が多かったようです。
このほか、大晦日の夜は年神様をお迎えするために一晩中起きてお待ちするという習慣もあったんですよ。
年神様をお招きする前に思わず寝てしまわないように、大晦日に寝るとしわがよる、白髪になる、といった言い伝えもありました。
大晦日は家で過ごすと運気アップ!
大晦日は家で過ごしたほうが運気がアップするといわれています。
歳神様と呼ばれている神様は、それぞれの家に新年の運を運んできてくれます。
そのときに家にいないと、せっかくの運気を得ることができなくなってしまうからですね。
運気には健康や金運、ことの実りなどが含まれていますので、新年の運気を向上させるためにはぜひとも家で新年を迎えたほうが良さそうです。
さらに運気をアップさせたい場合は、鏡餅を事前に飾っておき、それを新年に割って食べると良いでしょう。
大晦日に掃除をする意味は?
実際には事始めと呼ばれる12月13日から行われている大掃除ですが、新年に年神様を迎えるのに家の中を清めるための掃除とされています。
特に大晦日に行われる掃除は「掃き納め」といわれ、この日までに掃除を終えるようにします。
ちなみに元日に掃除をしてはいけないと言われているのは、年神様を掃き出す(福を掃く)こととなってしまうからです。
年の湯とは?
年の湯(としのゆ)とは、大晦日の夜にお風呂に入ることをいいます。
今ではお風呂は当たり前に簡単に入れるものですが、昔はそうではありませんでした。
そこで、年神様をお迎えする前や、新年を迎える前である大晦日に、1年分の垢を落とすという意味で、入浴したのです。
昔は、大晦日にお風呂に入る年の湯は、とても大切なことのひとつだったのですね。
大晦日にならす除夜の鐘の意味は?
除夜の意味は?
除夜の「除」にはのぞく、はらう、清めるという意味を持っています。
すなわち、古いものを除いて清め新年を迎える夜という意味を持っています。
除夜の鐘の意味は?
除夜の鐘をつくことは、仏教の儀式の一つです。
大晦日の夜から新年をまたいで除夜の鐘が鳴らされます。
このときはとても厳かで心があらわれるような気持ちになりますね。
この鐘をつく数は108と決まっていることはご存じの方も多いでしょう。
これは「108の煩悩を追い払う」というところから来ています。
では煩悩とは何でしょうか。それは人間が持つ欲望や苦しみなどという心を乱すものを言います。
大晦日の時にこの煩悩を鐘をつくことで一つずつ追い払い、きれいな気持ちで新たな年神様をお迎えしようという意味があります。
煩悩の数がなぜ108?
いろいろな説がありますので、どれが正しいというものではないようですが、いくつかお話します。
一年は12ヶ月、そして季節を分けるのに節気や候と言うものがありまして、二十四節気、七十二候の数があります。
その数をすべて足すと108となります。暦を中心に考えているものですね。
人間の欲望や乱れた心を持つのは、人間の感覚器官からくるものとして考えられたものです。
目や耳などの感覚器官が6個あって、それから感じられる気持ちがいいとか不快という感覚が36あり、それが前世・今世・来世と3つの時代にまたがっているとしているものです。
36感覚×3世で108となるのです。
まだほかにもいろいろありますので煩悩とは本当に奥深いものだということですね。
大晦日を家族で過ごして年神様を迎えましょう。
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大晦日の由来、掃除や除夜の鐘の意味などをお送りしました。
大晦日は忙しいながらも厳粛な由来がたくさんあるのですね。
一つ一つの作業や行事は昔から粛々と続けられてきて、今も大事にされています。
そんな大晦日を家族と一緒に新年の抱負を語りながら、またみんなの健康を祈りながら過ごすのはいかがでしょうか。