お雛様の飾り方は?雛人形(七段・五段・三段)の並べ方
桃の節句に飾るお雛様。
女の子の健やかな成長を願う、日本の伝統行事ですね。
そのお雛様、意匠が違うのはもちろんのこと、豪華な七段飾りからお手ごろサイズの一段飾りまで段数にもいろいろな種類があって、購入の時には悩んでしまいがち。
そもそも一段飾り、三段飾り、五段飾り、七段飾りで何が違うのかよく判らないですよね。
ここでは段数に応じたお雛様の飾り方、並べ方や、お雛様を飾るおすすめの方角や場所をまとめました。
・三段のお雛様の並べ方や飾り方は?
・五段のお雛様の並べ方や飾り方は?
・七段のお雛様の並べ方や飾り方は?
・一段のお雛様の並べ方や飾り方は?
・お雛様を飾るおすすめの場所や方角は?
三段のお雛様の並べ方や飾り方は?
三人官女の並べ方に注意☆お雛様とお内裏様の並べ方は地域による!
まずどの段数でも初めに頭を悩ませるのがお雛様とお内裏様の並べ方。
左右どちらがお雛様でどちらがお内裏様なのか、判らなくなってしまいがち。
実はお雛様とお内裏様の並べ方は、向かって右にお雛様でも、左にお雛様でも、どちらも正解なんです。
関東では左にお雛様、関西では右にお雛様が来るのがそれぞれ正しい並べ方。
厳密に言うとお雛様の作り自体に関東雛、京雛とあり、それによって飾り方が変わります。
でも人形自体より自分の暮らしている、あるいは生まれ育った地域の慣例に従ったり、もしくは実家に相談するのがベターです。
三段のお雛様はお雛様とお内裏様の他に三人官女がついてきます。
飾り方は一段目にお雛様とお内裏様、二段目に三人官女、三段目に小物。
三人官女の並べ方はいろいろなパターンがあります。
三人官女のうち一人だけが座っているor立っている
一人だけ違う姿勢の官女を中心に、左右に同じ姿勢の官女を置く。見た目のバランスが良い飾り方です。
三人官女が全員立っている or 座っている
中心に眉毛のない官女を置き、左右に眉があり口の中が黒く染められている官女を置く。
中心の官女は眉を落とした既婚者がくるのが慣例的な並べ方です。
また、外側に立っている官女を置く場合(つまり全員が立っているか、三人官女のうち二人が立っている)の左右は、立っている三人官女の足に注目!
足が前に出ている方が外側になるようにするのが正しい飾り方です。
眺めたときにバランスがいいので判りやすいと思います。
ちなみに三人官女の持ち物は長柄銚子、加銚子、盃(三宝)が一般的。
京式の場合は盃でなく島台を持ちます。
また作家によっては鯛や昆布巻を持っている三人官女も。
これはより位の高い官女らしいですが、なんだか不思議な持ち物ですね。
五段のお雛様の並べ方や飾り方は?
五人囃子の並べ方は? 何を持っているの?
五段飾りの場合、一番上にお雛様とお内裏様、二段目に三人官女、三段目に五人囃子、四・五段目に嫁入り道具を並べるのが一般的です。
ややこしいのは五人囃子の並べ方ですよね。
五人囃子は向かって左から太鼓、大皮鼓、小鼓、笛、謡い手の順に並べます。
ちょっと見分け方が判りづらいのが大皮鼓と小鼓。
楽器の形がそっくりなんです。
肩に担いでいるのが小鼓で、左手で膝の前で持っているのが大皮鼓。
大皮鼓は大きいから肩には担げないんですね。
七段のお雛様の並べ方や飾り方は?
最初に写真に収めておくのが飾り方・並べ方のミソ
でも正直、年に一度のことなのでお雛様の並べ方、飾り方は覚えていられないというのが本音ですよね。
また人形師や人形店ごとに小物の飾り方や並べ方が違うので、ネットで検索してもなかなか自分の家のお雛様の飾り方や並べ方にたどり着けないということも…。
そこでおすすめは最初の年に写真を撮影しておくこと!
プリントアウトしてお雛様と一緒にしまっておけば、次の年から並べ方や飾り方に悩むことはありません。
もしくは購入時に展示されている状態を写真に撮っておいたり、カタログなどをお雛様と一緒に保存しましょう。
一段のお雛様の並べ方や飾り方は?
一段のお雛様の別名は親王飾り。ガラスケース入りだと並べ方に悩まずラク!
ここまで見ていくと、一段のお雛様の並べ方、飾り方はとってもシンプルに見えますね。
お雛様とお内裏様の左右だけ気をつければOKです。
ちなみに一段のお雛様は別名親王飾りと言います。
さらに便利なのはガラスケース入りのお雛様。
並べ方、飾り方に頭を悩ませる必要はないですし、比較的コンパクトなのでイマドキの住宅事情でも飾りやすいですよね。
これから購入するという人はガラスケース入りのお雛様をぜひ検討してみてください。
お雛様を飾るおすすめの場所や方角は?
実は方角に決まりはなし!リビングに飾るのがおすすめ
お雛様を飾る方角は東向きが良い、南向きが良い、北向きは駄目、などと言われることがありますが、実はそんな決まりはありません。
方角よりも大切なのは場所。
皆が楽しく集まるリビングなどに飾ってあげるとお雛様が喜ぶと言われています。
方角にこだわって片隅でひっそり飾るより、皆で明るく賑やかに眺めてお雛様に喜んでもらいましょう。
せっかくなので雛祭りのパーティなどをしてもいいですね。
また、お雛様は繊細なので直射日光が当たる場所はNG。
同じ理由でエアコンやヒーターの風が直接あたる場所も避けましょう。
お雛様の並べ方・飾り方は悩みすぎず、雛祭りを楽しもう
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年に一度しか飾らないだけあって、お雛様の並べ方・飾り方はどうしても頭を悩ませるもの。
でも、並べ方や飾り方の正解にこだわりすぎて面倒くさくなってお雛様を飾らなくなるより、少しくらい間違ってもお雛様を飾る方がお雛様も喜ぶんですよ☆
次の雛祭りでは楽しみながらお雛様を飾ってみてくださいね。