インフルエンザ予防接種!効果や副作用は?接種後の感染や対処方法は?
冬になるとインフルエンザが流行ってきますね。
学校や職場でも、一人がかかると次々とインフルエンザが広がるという、非常に感染力の高いウイルスです。
老若男女年代を問わず感染するインフルエンザ。
症状が重くなる場合もあるので、シーズン前に予防接種をする方もいることでしょう。
ですが、予防接種で気になるのが、効果や副作用のことです。
また時期や料金なども気になりますね。
さらに接種後に感染することもあるのか?という疑問もあります。
そこで今回は、インフルエンザの予防接種で、効果や副作用、接種後の感染などについてご紹介します。
インフルエンザの予防接種についての一連の疑問についてまとめましたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
この記事の目次
インフルエンザ予防接種はいつから?
ほとんどの病院で10月1日くらいから受付が始まるようです。
これは毎年だいたい同じ時期に始まっています。
かといって、10月になってすぐに予防接種を受けた方がいいのかというと、そうでもありません。
8割以上の医師によると、インフルエンザ予防接種は11月がベストだということです。
なぜならインフルエンザ予防接種は効果が出るまで2週間程度かかり、およそ1ヶ月で完全に効果を発揮します。
そして5ヶ月間効果が持続するのです。
なので、11月下旬~12月上旬に受けるのが一番良さそうですね。
予約がいるので、動き出すのは10月からでも早すぎるということはないと思います。
インフルエンザ予防接種の料金はどれくらい?
成人であれば3,000~5,000円程度になっているようです。
6ヶ月~13歳未満のお子さんは2回接種のため6,000~7,000円くらいです。
高齢者の方は無料のところも増えていて、高くても2,000円程度になっています。
「値段が違うと効果も違うのかな?」と不安になりますが、病院によって値段が違うのは人件費などの違いなので効果には違いはないようです。
一応念のため、事前に値段をチェックして受けるのが良さそうですね。
インフルエンザ予防接種の効果は?妊娠中でも大丈夫?
ワクチンを接種することによって、70~90%の発症予防効果があるようです。
万一かかってしまっても重症化を防いでくれます。
インフルエンザは発症から一週間くらいで回復する人がほとんど。
ですが、中には肺炎、脳症など重い合併症にかかってしまったりする人もいるようです。
入院治療が必要になったり、最悪死に至る場合もあります。
高齢者の方などは合併症が起こりやすいと言われていますので注意が必要ですね。
これらの症状を予防、または軽減してくれるのがインフルエンザ予防接種なのです。
妊娠中に予防接種を受けても大丈夫?
むしろ、受けたほうがいいとされています。
妊娠中は体力の低下や風邪につながりやすい時期です。
インフルエンザもその一つですから、予防したいところです。
とはいえ、お腹の赤ちゃんへの影響が心配ですよね。
インフルエンザのワクチンは死んだウィルスを使って作られているので毒性がありません。
母体にも胎児にも影響は極めて低いとされているそうです。
この「極めて低い」が心配な方もいるかと思いますので、接種の前に医師や自分の体と相談したほうがいいと思います。
どうしても心配な方は、人ごみを避けたり手洗いうがい、マスクをしたりなど別の方法でも予防できますが、家族からもらってしまうかもしれません。
やはり予防接種はしたほうがいいと思われます。
予防接種後の副作用(副反応)の症状や種類は?
インフルエンザの予防接種について
毎年インフルエンザの予防接種をするのはどうしてでしょうか?
インフルエンザに型があってA型とかB型など聞いたことがあると思います。
一度インフルエンザにかかって抗体ができても、次の年になると同じ型のインフルエンザが流行るわけではないので、またインフルエンザにかかる可能性があります。
さらに予防接種をしても3ヶ月ほどするとワクチンの効果が薄くなってしまうこともあり、毎年予防接種をすることになります。
副作用と副反応の違いは?
一般に副作用と言われていると思いますが、予防接種をうけて熱が出たり腫れたりすることを副反応(ふくはんのう)と言います。
お薬を飲んで副作用が起きることと同じ意味になります。
お医者さんからも副反応という言葉で説明があると思います。
ただ私達は副作用という言葉のほうが馴染みあると思いますので、今回は副作用という言葉で説明をさせていただきたいと思います。
予防接種に副作用はある?
接種した場所が赤く腫れたり、悪寒や頭痛、倦怠感、嘔吐下痢、めまいなどの副作用があるようです。
5~20%程度の人に見られるようですが、思い当たる人もいるかもしれませんね。
中にはアナフィラキシー症状など命に関わる症状などもあるようですが、これは本当に極まれな症状なようです。
予防接種は受ける前に自分の基礎疾患などを申告できるので、受けても大丈夫かしっかり確認してから受ければ安心ですね。
なぜ副作用が起きるのですか?
予防接種と言われているものは、抗体を作るためにごく僅(わず)かなウイルスを身体の中に入れていることなのです。
ワクチンが体に入ったら、「悪いもの」として排除しようと、身体の中で免疫機能が働きます。
その時に身体に反応が起きることがあり、それが副作用と言われているものです。
この免疫機能の働きによって、副作用が大きく出てしまったりなど、人によってさまざまな反応になります。
副作用の症状の種類は?
副作用はおもに次のような症状が出ます。
・熱が出ます。この場合、微熱ですむときと38℃以上の高熱になる人などがいます。
・熱が出たことによって頭痛が伴う場合があります。
・下痢を起こしやすくなります。主にお腹の調子の悪い人に起こりやすい症状です。下痢にともない腹痛や嘔吐の症状も出る人がいます。
上記の症状は軽い副作用の症状として見られていることです。
症状が重い場合で特に気をつけたい状態について説明したいと思います。
【アナフィラキシー症状】
これはとても強い副作用です。
症状として全身に出ますが、喉が詰まって呼吸が困難になったり、血圧が低下することがあります。
これをアナフィラキシーショックと言います。
【急性散在性脳脊髄炎】
脊髄にある中枢神経に炎症が起きます。
意識障害や呼吸困難などの重い状態に陥ります。
【ギランバレー症候群】
筋肉を動かす運動神経に影響が出て手や足がしびれてきたり、力が入らないという状態になります。
予防接種後に副作用がでる時間や期間は?大人と子供の違いは?
副作用が現れる時間は?
それではインフルエンザの予防接種をした後、どれくらいの時間で副作用の症状が出るのでしょうか。
副作用は24時間以内に症状が現れます。
特に症状の重い副作用は、接種後5分~30分以内に症状が現れます。
そのために第一段階として、接種後30分以内は病院内で様子を見るのが良いと言われています。
その後24時間以内は変化が現れないか慎重に様子を見るように、医師からも指示が出ると思います。
副作用が収まるまでの期間は?
軽い副作用については2~3日くらいで落ち着くと思います。
かかっても5日ほどには落ち着くでしょう。
特に腫れについては人によってまちまちとなっています。
大人と子供の症状の違いは?
副作用は小さな子供や高齢者の方に出やすいと言われています。
全体的に副作用が出るのは10~20%くらいといわれています。
13歳未満の子供については20~40%の割合で、何らかの副作用が出ているとの報告があるようです。
また、熱に関しては子供のほうが出やすく、38℃以上の熱になりやすいとのことです。
副作用が起きた時の対処法は?
軽度の副作用の場合の対処法は?
まずインフルエンザの予防接種をした後、24時間はなるべく安静にしましょう。
副作用が出た場合の対処法については次のようにします。
腫れについて
患部がかなり痒く(かゆく)なると思いますが、絶対にかかないようにしましょう。
冷やしたタオルなどを当てて痒みを抑えるのも一つのやり方です。
そして気をつけたいことは腫れの部分の大きさです。
かなり大きな腫れになった場合は医療機関に受診してください。
熱について
特に子供の場合は予防接種をした後、6~12時間後に発熱があります。
37℃前後でしたら水分をよくとって安静にしてください。
2日ほどで熱が下がると思います。
ただ38℃以上の熱や3日以上熱が続くようでしたら、医療機関に受診してください。
下痢や腹痛について
水分を取って柔らかい食事を摂るようにしましょう。
脱水症状が起きないようにこまめな水分補給は大事です。
気をつけたい副作用の症状について
北里第一三共ワクチン株式会社にて、気をつける副作用の症状がのっていますので下記を参照下さい。
上記のような症状が出た場合は至急医療機関に受診してください。
インフルエンザ予防接種後にも感染・発症する?
予防接種後でも感染・発症する可能性はある!
結論から言いますと、たとえインフルエンザの予防接種をしていてもインフルエンザに感染する可能性はゼロにはなりません。
インフルエンザの予防接種は、感染する可能性をゼロにするものではないんです。
予防接種の目的はインフルエンザに罹(かか)りにくくしたり、罹っても症状が重症化しないようにすること。
「予防接種をしても罹るなら、予防接種はしなくていいや」と思うかもしれません。
ただ、インフルエンザはただの風邪ではなく恐ろしい感染症で、最悪の場合は死に至ることもあります。
特にお年寄りや小さな子どもの場合は、たかがインフルエンザと見くびることはできません。
お年寄りや子どもが予防接種を受けるのが大切なのはもちろんですが、大人も予防接種を受けることで、周りにインフルエンザをうつしてしまう恐れが減ります。
インフルエンザの予防接種をしていてもインフルエンザに感染する可能性はありますが、決して全くの無駄ではないということなんですね。
インフルエンザに感染・発症した場合の症状は?
感染した時の一番の特徴は発熱!
インフルエンザと普通の風邪の特徴的な違いは、インフルエンザに感染するとたいていの場合、高熱が出ること。
しかも、症状が急速に表れることが多いです。
すぐに病院を受診しましょう。
ほかにも喉の痛み、頭痛、咳などの症状が出ることもあります。
インフルエンザに感染して受診しようとすると、感染後すぐに検査をしてもインフルエンザの反応が出ないから1日待った方がいいという人もいます。
確かに以前はそうだったのですが、今は発症後すぐでもインフルエンザに感染しているか検査・診断できる病院が増えています。
インフルエンザの薬は、発症後できるだけ迅速に服用した方がいいものも多いので、感染したかなと思ったらすぐに病院へ行くようにしましょう。
予防接種後に感染・発症した時の対処法は?
インフルエンザ感染時と同じ、安静に過ごそう
インフルエンザの予防接種を受けたにも関わらずインフルエンザに感染してしまった場合も、まずは病院を受診しましょう。
そして出された薬を指示通り飲みきり、数日家で安静に過ごします。
予防接種を受けていれば多くの場合は症状が軽く済みます。
熱や寒気も1、2日程度で収まることが多いですよ。
熱が下がった後もしばらく様子見
ただし、インフルエンザは熱が下がった後も、他の人にうつしてしまう恐れがあるんです。
予防接種を受けていたか、いなかったかに関わらず、熱が下がった後もできれば2日程度は外出せずに過ごしましょう。
予防接種後も油断しない
また、予防接種を受けていると症状が軽く済むのですが、幸か不幸かそのせいでインフルエンザに感染したとしてもちょっと風邪気味かなと感染を見過ごしてしまうケースもあります。
こうなると本人が気がつかないうちに、インフルエンザのウイルスを周囲にばらまいてしまっていることになりかねませんね。
インフルエンザの予防接種を受けた人は、風邪の症状が出たら念のため病院で検査をしてもらうのがおすすめですよ。
インフルエンザの予防接種後24時間は安静に!
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インフルエンザの予防接種ついて、効果や副作用、再発などについてお送りしました。
インフルエンザの予防接種そのものはやはり受けておきたいものです。
11月下旬~12月上旬に受ければかなりの割合でピークを乗り越えられます。
不安なことは医師としっかり相談すれば間違いないでしょう。
ですがその時の体調などによっても副作用が出る場合もあります。
24時間は体を休め、おかしなところがないかどうか気をつけてください。
特に小さなお子様には十分に目を配り、少しでもいつもと違う症状が出たら対応するようにしましょう。
不安な時は遠慮なく医療機関に受診をしたり、電話で問い合わせをしてみてくださいね。