【初午2025年(時期・由来)】お供えのいなりや行事食の意味は?
初午とは2月最初に迎える午の日のことですね。
全国の稲荷神社では初午祭が執り行われ、お参りするたくさんの人々で賑わいます。
初午に稲荷神社に参拝するとご利益があると言われていますので、お近くの稲荷神社にぜひ出かけてみてください。
またその地域ごとの由来や特色のある習わし、行事食があります。
お子さんの喜ぶアイデアいなり寿司や、初午団子も作ってみてくださいね。
今回は、初午2025年の時期や由来、お供え物や行事食の意味などについてご紹介します。
この記事の目次
初午とは?2025年はいつ?
今後数年の初午の日を記載しますのでご参照ください。
あわせて過去数年の初午の日も書いておきます。
[初午の日]
2026年2月1日(日)
2027年2月8日(月)
2028年2月3日(木)
2024年2月12日(月)
2023年2月5日(日)
2022年2月10日(木)
初午の由来は?どんなことをする日?
全国の稲荷神社の本社である『伏見稲荷大社』の御祭神「宇迦御霊神(ウカミタマノカミ)」が、伊奈利山(いなりさん)に降りた日が初午の日だったという由来が伝わります(711年3月4日説、2月9日説、3月2日説があります)。
宇迦御霊神は、通称「お稲荷さん」として信仰を集めています。
初午祭は、全国の稲荷神社のお祭りです。
初午詣は“福詣”とも呼ばれ、初午の2日前の辰の日に、稲荷山の杉と椎の枝で作った「青山飾り」をご本殿や摂社、末社に飾り、初午の日をお迎えします。
社頭で参拝者に授与される「しるしの杉」は、商売繁盛家内安全の「しるし」となります。
平安時代からつづく「しるしの杉」
平安時代には稲荷詣をして“しるしの杉”をいただいて、身体のどこかにつけるのが一般的でした。
「きさらぎやけふ初午のしるしとて稲荷の杉はもとつ葉もなし」
光俊朝臣(新撰六帖・しんせんろくじょう)
意味は「初午に参詣した人々が、しるしとして枝を取っていくものだから、今日の稲荷山の杉は葉がなくなってしまった」と歌っています。
平安時代から稲荷神社を参拝して「しるしの杉」を持ち帰っていたのですね。
今は勝手に山の杉を持って帰ってはいけませんよ。
こちらの動画は国の選択無形民俗文化財の珍しい馬踊りです。
お馬さんが背中にいっぱいお飾りや鈴をつけて、ステップ踏んでいますね。
『鹿児島神宮初午祭 鈴かけ馬踊り』
お供えのいなり寿司の意味は?行事食はほかにもある?
いなり寿司は、稲荷神の使いである狐の好物に由来します。
古くから狐の好物は「鼠の油揚げ」とされていたのです。
畑を荒らす鼠を捕食してくれる狐はありがたがられたのですね。
鼠から豆腐の油揚げになったわけですが、鼠由来はナイショにしたほうが良さそうですね(笑)
100均で売っている「いなりメーカー」で、こんなに可愛いリラックマ風いなり寿司ができますよ♪
『100均いなりメーカーでリラックマアレンジレシピ!』
地方による行事食
栃木県では、初午の行事食として「しもつかれ(すみつかれ)」を食べます。
鮭の頭、大豆(節分の残り)、大根、人参、残り物野菜を細かく切るか、目の粗いおろし器ですりおろし、酒粕と一緒に煮込みます。
『しもつかれレシピ』
富山県では「初午団子」として繭(まゆ)の形の団子をお供えします。
養蚕が盛んだった地域ならではですね。
『初午団子レシピ』
餅粉とそば粉を半々にして、小麦粉少々を少しずつお湯を入れてこねて、耳たぶくらいの硬さにしたら、繭の形に丸めて熱湯でゆでます。
浮いてきたらザルにあげます。
きなこと砂糖をまぜたものをからめて食べます。
米粉でつくるところもあるようです。
昔は米を挽いて粉にするところから作りました。
現代なら白玉粉でつくると便利ですね。
初午祭とは?どんな意味があるの?
今は、初午といえば一年でもっとも寒い時期にあたります。
しかし昔は旧暦を用いていましたので、もう少し春めいたころが初午でした(2月下旬から3月中旬頃)。
今昔物語にも、四季のうつろいを敏感に感じ「もののあわれ」を感じた方たちがこぞって、初午の日に稲荷神社詣でしたという由来があります。
由来は諸説ありますが、全国の稲荷神社の本社である伏見稲荷大社によると、全国的に五穀の実りの悪い年が続いたので、勅使が遣わされ、祈請すると神のご教示がありました。
そこで、山城国の稲荷山に大神を祀られたところ、五穀大いに実り国は富み栄えました。
その大神を祀られた日が初午でしたので、以来初午の日に稲荷神社にお参りするようになったそうです。
五穀豊穣、商売繁盛の御利益があると言われています。
江戸時代の初午祭の地口行灯(じぐちあんどん)
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初午の時期や由来、行事食などをお送りしました。
江戸時代の初午祭では、稲荷神社で競って飾られたものでした。
いまでも歌舞伎座や稲荷神社で地口行燈(じぐちあんどん)を飾るところもあるようです。
地口とは洒落言葉で、面白いことが書かれています。
初午とは全国に稲荷信仰が広まり、その土地ごとの豊作や繁栄を祈る行事となっていったようですね。
初午の日は勢いのある日とされています。
商売繁盛や発展を願って、ぜひ稲荷神社にお参りしてはいかがでしょうか。