博多どんたくの意味と由来。歴史について。歌詞の意味は?
博多どんたくの意味と由来、歴史、「ぼんちかわいや」の歌詞の意味などについてご紹介しますね。
博多どんたくのお祭り自体についての記事はこちらになります。
今回は、陽気で華やかなお祭りである博多どんたくの魅力をもっと知っていただくために、上記の記事ではお伝えし切れなかった博多どんたくのウンチクについて、下記の流れでお届けいたします。
・「博多どんたく」の意味は?
・「博多どんたく」の由来は?
・「博多どんたく」の歴史について
・「博多どんたく」の歌詞の意味とは
「博多どんたく」の意味は?
博多どんたくの「どんたく」とは、「日曜日」「休日」を意味するオランダ語の「Zondag(ゾンダーク)」が語源と言われています。
ゾンダークが日本語なまりで「どんたく」になったわけですね。
一昔前までは半日休日の土曜日を「半ドン」って言いましたけれど、この「ドン」もどんたくの「どん」と一緒です。明治はじめ頃から用いられた言葉らしいですよ。
その当時は、毎月1と6のつく日が休日だったことから「一六のどんたく」なんて呼ばれてた時代もありました。
「博多どんたく」の由来は?
では、博多どんたくというお祭りが、明治はじめ頃から始まったお祭りかというと、それはちょっと違うんですね。
博多どんたくは博多松囃子(はかたまつばやし)を母体として形成・発展してきたお祭りです。
博多どんたくの由来として、記録に残っている最古のものは、1595年(文禄4年)に当時の領主、小早川秀秋の居城であった名島城(現:福岡市東区名島)に博多の町人が松囃子で年賀のお祝いに行った、とあります。
それより古くは1179年(治承3年)に病死した平重盛に、博多に日本で最初の人工港、袖の湊を造営してくれた感謝をするために始まったと伝えられていますが(筑前国続風土記)、確固たる記録は残っていないので定かではありません。
しかし、小早川秀秋の時代よりもはるかに古くからあったものであることは確かなようです。
「博多どんたく」の歴史について
江戸時代には福岡藩主へ年賀の表敬訪問として定着していた松囃子ですが、明治維新後は「金銭を浪費し、文明開化にそぐわない」として一時期中止されました。
古いものは悪!みたいな?そういう時代だったんですね。
しかし明治12年には復活。
このとき初めて松囃子は「どんたく」と称されるようになりました。
オランダ語を用いることで文明開化の新しさを出そうとしたのかも知れませんね。
戦時中は中止されていた松囃子どんたくですが、1946年(昭和21年)には「博多復興祭」として空襲被災後の瓦礫の中、松囃子どんたくが行われた記録が残っています。
つまり、この時代には「どんたく」が博多の人々に愛され、元気を与えるお祭りとして定着していたんですね。
その後、1957年(昭和32年)には「博多どんたく松囃子港祭り振興会」が結成され、祭りの日程が5月3日、4日であることや、優秀どんたく隊への表彰が行われるなど、ほぼ現在の博多どんたくの形が形成されました。
「博多どんたく」の歌詞の意味は?
参加団体がそれぞれ自由な曲を選択して行進している、博多どんたくパレード。
しかし毎年、中心となる松囃子どんたくでは松囃子に続いて、「ぼんち可愛いや」という曲が流れてどんたく隊が踊りを披露しています。
この曲は、博多どんたくのフィナーレである「総おどり」にも使用される、いわば、博多どんたくの顔とも言える曲。
歌詞はこんな感じです。
1
ぼんち可愛いや 寝んねしな
品川女郎衆は 十匁
十匁の鉄砲玉
玉屋が川へ すっぽんぽん
2
一度は気休め 二度は嘘
三度のよもやに ひかされて
浮気男のくせとして
女房にするとは 洒落かいな
3
もうしもうし車屋さん
ここから柳町は なんぼです
大勉強で十五銭
三銭にまけとけ あかちょこべ
4
もうしもうし床屋さん
頭をハイカラに つんどくれ
後ろ短く前長く
なるだけべっぴんさんが 好くように
歌詞の2番以降は大正時代に後から曲調にあわせて作られたもの。
気になる1番ですが、「ぼんち」とは「坊や」のこと。
その後の歌詞は、言葉あそび、語呂合わせみたいなもので、深い意味はありません。
ほら、子供の頃に「いろはに金平糖」とか「さよなら三角また来て四角」とか始まって、白いはうさぎ、うさぎは跳ねる、跳ねるはカエルとかいう言葉遊びをしませんでしたか?
消えるは電気、電気は光る、光るはおやじのハゲ頭…笑
それと同じ感じだと思って下さい。
でも、歌詞が独特で、1回聞いたら忘れられなくなる曲ですよね。
伝統の松囃子を先頭にした日本屈指の大パレード!
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博多どんたくの意味と由来、歴史について、「ぼんちかわいや」の歌詞の意味などについてご紹介いたしました。
いかがでしたでしょうか。
これであなたもすっかり博多どんたく通!博多どんたくを観に行きたくなったことでしょう。
博多どんたくは誰もが笑顔になるハッピーな楽しいお祭り。
数万人もの人が参加する“どんたくパレード”は、口が半開き状態の圧巻の盛り上がりですよ。
華やかなどんたく衣装で、三味線や笛や太鼓を鳴らしながら練り歩くことを“通りもん”といいますが、これをイメージして作られたお菓子が、博多西洋和菓子の明月堂さんの『博多通りもん』です。
白餡の上品な甘さと懐かしいミルク風味は、老若男女問わずはまりますよ。
今年のG.Wは博多どんたくで、パレードやグルメを存分に満喫して下さいね。