猫の爪とぎ対策!家具のボロボロを防ぐ方法。おすすめグッズは?
のんびりとしたたたずまいで、いつもマイペースな猫。
そして時折見せる愛くるしい表情には、誰もが魅了されてしまいますよね。
しかしペットを飼うことには「かわいい」以外の要素もあることを忘れてはいけません。
想定外のタイミングで体調を崩してしまったり、爪とぎで家具をボロボロにしてしまったりと、心配ごとや困りごともつきものです。
それでもやっぱり猫と一緒に暮らしたい!と決意したからには、きちんとした対策を練ることが必要ですよね。
そこで今回は、飼い猫の家具への爪とぎに困っている方や、これから猫を飼いたいと思っている方へ向けて、家具がボロボロになるのを防ぐための、猫の爪とぎ対策をご紹介します!
・猫のしつけは犬より難しい?上手なしつけ方法は?
・猫を買う時はボロボロになるのを覚悟?どのような家具がおすすめ?
・家具のボロボロ防止対策方法!おすすめグッズや爪切りは?
猫を飼うと家具はボロボロになりやすい?爪とぎをする理由は?
対策なしでは家具はすぐにボロボロに
爪とぎは猫の習性なので、爪とぎをしない猫はいない!と言い切って良いくらい防ぎようのないものです。
その上、猫は爪とぎをして良い場所と悪い場所の判断ができませんので、爪とぎをするのに気に入った場所がたまたま家具であれば、家具はたちまちボロボロになってしまいます。
猫が爪とぎをする理由は?
(1)爪のお手入れをするため
きれい好きとしても知られている猫ですが、爪とぎも体のお手入れの一つです。
人の爪はある程度伸びると自分で切ることができますが、猫はもちろん自分で爪を切ることができません。
野生の猫であれば、獲物を捕まえたり、地面を走りまわったりすることで自然に古い爪が落ちますが、飼い猫にそういった機会はありません。
その代わりとして、飼い猫は爪とぎをすることで、長くなりすぎてしまったり古くなってしまったりした爪を落とし、新しい爪を使えるようにします。
猫の爪は層になっているので、爪の脱皮のような感覚ですね。
そのため、爪とぎをしているということはむしろ猫が健康な証拠なのです。
(2)マーキングをするため
猫は縄張り意識がある動物なので、できるだけ広い範囲に自分のニオイを残そうとします。
猫の肉球付近にはニオイが出る「臭腺」というものがあるので、爪とぎをすることによって自分のニオイを擦り付け、存在をアピールしようとするのです。
また、壁や柱などに背伸びをしながら爪とぎをしようとすることがありますが、これもマーキングの一種です。
動物は自分の強さをアピールするのにできるだけ体を大きく見せようとしますから、より高い場所に自分のニオイをつけようとします。
(3)心をリラックスさせるため
マーキングには自分の強さアピールの他に、安心できる場所をたくさん作るという意味もあります。
自分のニオイが付いているところは自分の縄張りですから、外的に襲われる可能性の低い場所です。
そのため、リラックスして過ごせるように、できるだけ広い範囲に爪とぎをして自分のニオイを付けようとするのです。
また、人が緊張や恐怖に陥った時に、目を背けようとしたり両手で体を覆うように掴んだりすることがありますよね。
猫も同じように、爪とぎをしてニオイをつけることによって自分が安心できることを本能的に知っているので、興奮や不安な気持ちを落ち着かせるために爪とぎをすることがあります。
(4)ストレッチをするため
人が目覚めたときに大きく伸びをするように、猫も体を伸ばしストレッチをすることですぐに動けるように準備をします。
その体勢は爪とぎをしやすい体勢ですので、ついついその流れで爪とぎをしてしまうといったことがあるようですよ。
(5)注目を浴びるため
猫が家具や壁など爪とぎをしてはいけない場所で爪とぎをすると多くの飼い主さんは怒りますよね。
しかし、飼い主さんが怒ったことを、猫は「かまってもらえた」と勘違いすることがあるため、「家具や壁などで爪とぎをする=かまってもらえる」と覚えてしまうことがあります。
一度そう覚えてしまうと、家具や壁で爪とぎをすることを楽しむようになってしまうことがあるようです。
猫のしつけは犬より難しい?上手なしつけ方法は?
猫のしつけは難しい
(1)猫は善悪の区別がつかない
犬は良いことと悪いことを認識できるので、人の子どもと同じように、時に叱り時に褒めることでしつけをすることができます。
しかし猫は善悪の区別がつかず、叱られたことをかまってもらえたと勘違いすることもあり、「叱る・褒める」でしつけをすることができません。
それが、犬よりも猫のしつけをすることが難しいと言われる理由です。
(2)猫には嫌な体験を
猫をしつける時には、善悪をわからせようとするのではなく、猫にとって嫌な体験をさせることが必要です。
例えば、登ってはいけない場所にはテープを貼りベタベタさせておいたり、人をかじるようなことがあれば強い空気や霧吹きを吹きかけたりすると良いですよ。
家具などへの爪とぎをやめさせるには?
(1)爪とぎをやめさせる対策はない
結論から言うと、爪とぎをやめさせることはできません。
爪とぎは本能的な行為なのでやめさせることはストレスになりますし、逆に爪とぎをしないということは不健康だということになります。
(2)爪とぎしやすい場所を作ってあげる
爪とぎをやめさせることができないのなら、家具などへの爪とぎの対策には、猫が好んで爪とぎをするような場所を作ってあげることが有効です。
飼い猫の好みに合った爪とぎの用意
よく見かける猫の爪とぎは段ボール素材のものが多いですが、硬い家具や柱へ爪とぎをしてしまう猫は、硬い素材が好みなのかもしれません。
それらへの爪とぎの対策には、立って爪とぎのできるキャットタワーを置いたり、木材でできた爪とぎを立てて置いたりすると良いですよ。
また、カーペットやソファなど柔らかい素材が好みの猫へは、柔らかい素材の爪とぎもありますので、そちらを購入するとそれらへの良い爪とぎ対策になりますね。
爪とぎへの誘導
家具などで爪とぎをしようとしたら、すぐに爪とぎのところへ連れて行ってあげましょう。
しかし、猫は自分のニオイがついていないものを警戒してしまいます。
そのため、普段寝ているようなお気に入りの場所に爪とぎを置いたり、爪とぎを補助するように猫の肉球をこすりつけたりすることで、安心して使えるようになります。
一度自分のニオイがついた場所は自分の縄張りとして認識するので、縄張りを維持しようとその場所で自ら爪とぎをするようになります。
また、爪とぎにはマタタビがセットになっているものもありますので、猫の好きなマタタビを爪とぎにかけておくこともオススメです。
飼い主さんが何もしなくても自ら爪とぎを使ってくれるようになるでしょう。
飼い始めたばかりで好みの素材がわからない場合は、何種類か爪とぎを用意しておくと安心ですね。
爪とぎより気になるものの設置
爪とぎをしてしまう場所に、他に興味を惹くようなものを置くのも一つの対策です。
楽しく遊べるキャットタワーを置いたり、寝心地の良いベッドなどを置いたりすると、それらが気になってしまうので、その場所で爪とぎをしにくくなります。
猫を買う時はボロボロになるのを覚悟?どのような家具がおすすめ?
ボロボロになる家具1位はソファ
爪とぎをするのにちょうど良い高さ・素材のものが多いせいなのか、猫を飼っている人はさまざまある家具の中でも、ソファへの爪とぎに悩まされている人が多いです。
私も猫を飼っているのですが、飼い初めの頃にきちんとした対策を行わなかったせいで、今やソファは猫専用の爪とぎのようになってしまっています。
もう今のソファは諦めて、次に購入するときには爪とぎをしにくいソファを選ぼうと思っています。
家具の爪とぎ対策!ソファの選び方
(1)避けた方が良いソファ
・革のソファ
革のソファは硬い素材のものでも爪とぎがしやすい上に、爪あとがかなり目立ちます。
そのため革製のソファは避けた方が無難です。
・布目の粗いソファ
布目の粗いソファは猫の爪がひっかかりやすく、繊維が飛び出しすぐにボロボロになってしまいます。
(2)オススメの素材
・木製フレームのソファ
全てが木製のソファはなかなかありませんし、座り心地が悪いのでオススメはできませんが、猫がよく爪とぎをする部分はソファの肘掛けや足の部分です。
そのため、肘掛けや足の部分に木が使われているソファを選ぶことで、爪とぎがしにくくなります。
また、木材の質感があるものではなく、ニスなどで加工されているソファを選びましょう。
表面がツルツルしており爪がひっかからないので爪とぎがしにくいですよ。
・目の細かいナイロン、ポリエステルなどのソファ
爪の引っかかりにくいナイロンやポリエステルが使われているソファは猫の爪とぎ対策にオススメです。
購入前にソファの素材を確認するのはもちろんのこと、実際に自分の目で見て手触りを確認すると良いですよ。
(3)オススメのソファ
オススメ素材のどちらか一方の条件だけでも何も対策をしないよりは良いのですが、オススメは「木製フレーム×ポリエステルソファ」です。
デザインもおしゃれで、爪とぎ対策ができる最強の組み合わせのソファですよ。
家具のボロボロ防止対策方法!おすすめグッズや爪切りは?
家具の爪とぎ対策!おすすめグッズ
(1)保護シート
(2)ブロックやタイル
(3)コーナーカバー
(4)テーブル・イスの足カバー
(5)カバーマット
家具への爪とぎ対策!爪切り
(1)定期的な爪切り
基本的に猫は自分で爪のお手入れができますが、古い爪が抜けた後の爪は家の中で生活する猫にとっては鋭すぎることがあります。
定期的にチェックをして、爪切りをしてあげましょう。
(2)爪切りはスモールステップで
猫は元々足を触られるのが嫌いなので、爪切りを始める時は徐々に慣らしていくと良いですよ。
まず足に触られることに慣れさせ、次に爪を出されることに慣れさせましょう。
そこまでできてやっと爪を切ることができます。
しかし、慣れてきても一度に全部の爪を切れないことがほとんどですので、嫌がったらすぐにやめてあげましょう。
また、爪を切りすぎないようにも注意が必要です。
人と同じように、ピンク色の部分には神経が通っていますので、先端の透明なところのみを切っていきます。
爪を切った後におやつをあげるようにすると、爪切りを嬉しいこととして覚えてくれますよ。
(3)爪切りの種類
・ハサミ型爪切り
・グルーマー爪切り
・ギロチン式爪切り
・人と同じ型の爪切り(人用爪切りでも可)
※人用爪切りを使う場合は、爪を押しつぶさないように横向きに使用してくださいね。
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今回は家具がボロボロになるのを防ぐための、猫の爪とぎ対策をご紹介しました。
猫の習性を理解してあげると、どのような対策をすると良いのかが、だんだんとわかってきますよね。
また、猫も人と同じように一匹として同じ猫はいませんので、よく観察して、飼い猫に合った対策を見つけてあげましょう。
大切な飼い猫といつまでも楽しく一緒に暮らせるように、ぜひ爪とぎ対策を取り入れてみてくださいね。