【花粉症対策】ヨーグルトの効果や種類は?おすすめの食べ方は?
花粉症は日本人の約25%程度の人がかかっている、国民病ともいえる症状ですね。
スギやヒノキの花粉が原因で、飛散の時期には咳やくしゃみ、鼻水といった症状に悩まされている人もたくさんいます。
花粉症にはさまざまな改善方法がありますが、ここでは『ヨーグルト』に的を絞ってみたいと思います。
とても食べやすく健康にも良いので、花粉症に効果があるのなら積極的にとりいれたいですよね。
今回は、花粉症の改善・予防に効果があるといわれている、ヨーグルトの種類や効果、上手な食べ方などについてご紹介します。
この記事の目次
花粉症とは?
よく聞く“花粉症”という言葉ですが、どんな病気なのでしょうか。
花粉症とは、おもにスギやヒノキといった植物の花粉が原因でアレルギー症状が起きる病気のことで、季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれます。
アレルギー症状としては、咳や鼻水、くしゃみ、喉のイガイガや違和感、目のかゆみといった症状が出ます。
花粉が原因の季節性アレルギー性鼻炎は、花粉の飛ぶ時期にだけ症状が起きます。
しかし、日本には花粉症を引き起こす植物が約60種類ほどあるといわれており、長期間アレルギーの症状に悩まされる人も少なくありません。
また、通年性アレルギー性鼻炎と呼ばれる、ダニやハウスダストといったアレルゲンが原因で起こるアレルギー症状もあります。
こちらも咳や鼻水といった症状を引き起こします。
それに加えて、喘息やアレルギー性皮膚炎といった病気を併発させることもあります。
花粉症にヨーグルトは効果あるの?
花粉症にヨーグルトが効果的というのは、正式に認められた結果ではありません。
また、ヨーグルトは薬ではないため、食べたらすぐに花粉症が治るということもありません。
しかしさまざまな企業や研究機関が花粉症とヨーグルトの関係について研究を重ねた結果、ヨーグルトはアレルギー症状の改善に一定の効果があるということが判明しています。
なぜ花粉症対策としてヨーグルトがいいの?
花粉症はアレルギー反応のひとつ。
アレルギーを改善させるには、腸内環境を整えると良いといわれています。
ヨーグルトには乳酸菌やビフィズス菌が含まれています。
これらの菌は腸内環境を整えてくれるので、花粉症にも効果があるとされています。
花粉症は体内に入ってきたアレルゲンに対して起きるアレルギー反応によって、咳やくしゃみといった症状が出ます。
免疫力が上がればその症状を抑えることができるというわけなんです。
そして、免疫力をあげるためには、腸内をスッキリさせ環境を整えてあげることが重要なのです。
前述したようにヨーグルトを食べれば花粉症が治るというわけではありません。
ヨーグルトの乳酸菌が花粉症をやっつけてくれるというわけでは決してありません。
あくまでも、乳酸菌の腸内環境を整えるという作用が、花粉症の予防につながるということですね。
しかしながら、健康的に花粉症を改善できるとあれば、やはり取り入れる価値はありますね。
乳酸菌以外にも、ヨーグルトに含まれるメチル化カテキンという物質も、アレルギー症状の抑制効果があるといわれています。
花粉症対策におすすめのヨーグルトの種類や効果は?
市販のヨーグルトですが、さまざまな機能性があり、それぞれに配合される乳酸菌の種類が違います。
肥満に効果がある、インフルエンザ予防に効果があるなどとされるものもあります。
ヨーグルトで花粉症を改善するのであれば、ずばりアレルギーに効果があるとされているものや、その効果が期待できるヨーグルトですよね。
含まれる乳酸菌の種類ごとに効果をみてみましょう。
L-92乳酸菌
L-92乳酸菌とはカルピス社が保有しているヒト由来の乳酸菌で、一般的な乳製品からは摂ることのできない貴重な菌なんです。
Th1細胞とTh2細胞という、花粉や細菌、ウイルスなどの異物に対して反応する細胞の、バランスを整える効果があります。
L-92乳酸菌を継続して摂取した人は、スギ花粉による目と鼻の症状が軽減されたという研究結果や、アトピー性皮膚炎の症状が緩和されたという結果も出ていますよ。
BB536乳酸菌
BB536乳酸菌が含まれるヨーグルトは、一番手に入りやすいといわれています。
大抵のスーパーで販売され、果物果肉入りや飲むヨーグルトタイプの物など種類も豊富にあります。
花粉症は体内にアレルゲンが入ってきたことによって、免疫バランスが乱れることででる過剰防御反応です。
しかし、この乳酸菌を継続して摂取しておくことで、体内にアレルゲンが入っても免疫バランスが乱れるのを防止してくれます。
クレモリス菌FC株
クレモリス菌FC株は、生きたまま大腸まで届く乳酸菌。
正式名称は「ラクトコッカス・ラクティス亜種クレモリス・FC」といい、小さな菌が連なる連鎖球菌と呼ばれるものの一種です。
フジッコが販売するカスピ海ヨーグルトに含まれるもので、強い粘り(とろみ)が特徴。
とてもアレルギーに強い乳酸菌なので、花粉症予防にも効果が高いといわれています。
また、特徴の粘り成分=EPSにも免疫力を高める効果があります。
そのため、クレモリス菌FC株の効果に、粘り成分EPSの免疫力向上効果が加わり、より免疫バランスの崩れを防止する力が増します。
乳酸菌シロタ株
乳酸菌シロタ株はよく知られている、ヤクルトの商品に含まれる乳酸菌です。
ヤクルトといえばプロ野球のチーム名にもなっているため、知っている方は多いでしょう。
ヤクルトの研究結果では「乳酸菌シロタ株では花粉症の症状を軽減させることはできない。しかし、摂取することで花粉症の症状を遅らせる傾向が認められた」と発表しています。
これを聞くと、乳酸菌シロタ株は花粉症予防に効果がないと感じるかもしれません。
しかし、症状を遅らせることができれば、花粉症症状で悩まされる期間は短くなるはずですよね。
そのため、摂取することは決して無駄ではないでしょう。
LG21乳酸菌
LG21乳酸菌は、一般的にピロリ菌に効果があるといわれています。
ピロリ菌とは、胃の粘膜に生息し、胃や十二指腸などの病気の原因になり、一度感染すると除菌しなければ一生胃の中に住み続けるといわれています。
そんな厄介なピロリ菌を除菌するのに有効なのが、LG21乳酸菌です。
LG21乳酸菌は、大半のビフィズス菌が生きることができない強力な胃酸の中でも強く生き、長期間存在することができるんです。
もちろん腸内環境を整える効果もありますので、アレルギー症状の軽減にも効果があります。
KW乳酸菌
一般的にKW乳酸菌と呼ばれますが、正式名称はKW3110株といいます。
この乳酸菌は、小岩井乳業とキリンの共同研究によって見つけ出された乳酸菌です。
Th1細胞とTh2細胞のバランスを整える効果があるので、アレルギー症状の発症を予防してくれます。
特にスギ花粉症によるくしゃみ症状を軽減させます。
R-1乳酸菌
OLL1073R-1という株を使用して作られるヨーグルトを、R-1ヨーグルトと呼びます。
R-1乳酸菌は、NK細胞を活性化させる効果があります。
NK細胞とはナチュラルキラー細胞のことで、全身を巡りながらがん細胞やウイルス感染細胞を見つけて攻撃するものです。
このNK細胞が活性化されるので、もし病原菌やアレルゲン、ウイルスが体内に侵入してきてもこれらを排除するように免疫力を高めることができます。
ラクトフェリン
ラクトフェリンという成分名を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
このラクトフェリンが入ったヨーグルトもありますよ。
こちらは乳酸菌ではなく“たんぱく質”です。
母乳にも含まれる成分で、生まれたばかりの赤ちゃんを感染症から守ってくれる成分といわれます。
このラクトフェリンは、花粉が体内に入って来る前にブロックする効果があります。
花粉症以外にも、ノロウイルスが腸に侵入するのを防ぐ働きもありますよ。
自分に合ったものを選ぶ
紹介した以外にもL-55乳酸菌、LGG乳酸菌といった乳酸菌もあり、いずれも花粉症に効果があるといわれています。
たくさん種類のある乳酸菌ですが、この中から自分に合ったものを選ぶことが重要です。
ほかの人に効果があっても、自分にその乳酸菌が効くとは限りません。
食べるヨーグルト以外にも飲むタイプなど種類は豊富にありますので、一定期間継続し効果があるのか試してみるといいでしょう。
ヨーグルトの効果的な食べ方は?量やタイミングは?
まず一番重要なのが継続して摂取するということです。
一度や二度食べただけではほとんど効果は見込めません。
基本的には一日の中でどの時間帯に食べても良いですが、より高い効果を発揮させるためには、食べるタイミングが肝心です。
なぜなら乳酸菌やビフィズス菌は胃酸に弱いという弱点があります。
食べるタイミングや量は?
おすすめなのは、乳酸菌が胃酸の影響を受けないためにも、胃酸の薄まっている食後です。
できるだけ胃酸から乳酸菌やビフィズス菌を守るためには、食後にヨーグルトを食べるといいですよ。
摂取量ですが、100~200g程度を目安に摂取しましょう。
市販されているヨーグルトのカップが大体100g程度なので、一日1カップ食べるといいですね。
加糖よりもプレーンがおすすめ
ヨーグルトによっては加糖のものもありますが、できるだけプレーンを選びましょう。
なぜなら、砂糖を一緒に摂取すると悪玉菌を増やしてしまうので、効果が弱くなってしまいます。
つまり、砂糖はアレルギーを悪化させるといわれているので、せっかくヨーグルトを食べても、その効果が打ち消されてしまう可能性が高いのです。
でも、ヨーグルトはそのまま食べるとちょっとすっぱいですよね。
プレーンばかりでは飽きてしまって続かないという方もいることでしょう。
酸味が苦手で、ヨーグルトを食べるときには砂糖が欠かせないという人もいると思います。
そういう場合は、生のフルーツやはちみつ、黒糖などと一緒に食べてみてください。
こちらは加糖ではないので効果が弱まることもないですよ。
オリゴ糖や果物は乳酸菌やビフィズス菌の働きを助けるので、こちらも積極的に摂取していきたいですね。
食べ始める時期は?
食べ始める時期ですが、花粉症が流行っている時期に食べ始めてもすぐに効果があらわれるものではないので、症状が軽減するのを実感することはできないでしょう。
腸内環境が整い免疫力が上がるまでには時間がかかります。
もちろん個人差もありますが、花粉症が流行る2、3カ月前には食べ始めた方がいいでしょう。
思い立ったらなるべく早く食べ始めた方が効果もより実感できることでしょう。
花粉症の予防効果がでる時期は?持続期間は?
繰り返しになりますが、ヨーグルトは花粉症の特効薬ではないため、即効性はありません。
ヨーグルトが体質を改善してくれることにより、花粉症の症状が軽減されます。
一方、自分に合ったものを摂取していなかったため、花粉症予防の効果が実感できなかったという方も多くいます。
花粉症を治すものではなく、あくまで花粉症の予防効果があるということを忘れないでくださいね。
長い目で取り組む
効果を実感するためにも、なるべく毎日、長期間続けて摂取することをおすすめします。
早い方では1ヵ月ほどで効果を実感した方もいますし、長いと半年から1年ほどかかった方もいます。
ヨーグルトで花粉症の予防をしようとお思いの方は、長い目で取り組みましょう。
ヨーグルトがまず体質を変えてくれるためには、最低2週間はヨーグルトを食べ続ける必要があるといわれています。
最低でも花粉症のシーズンが来る2週間前、できれば冬の間からしっかりヨーグルト習慣を続けてみてくださいね。
持続期間は?
乳酸菌は、体に取り入れて一週間くらいで死滅してしまいます。
一度に摂取する量を増やすよりも、継続して摂取して、体内に乳酸菌が常にある状態をキープすることが大切ですよ。
ヨーグルトの乳酸菌はほかの病気にも効果的?
先ほど紹介したBB536乳酸菌には、インフルエンザ予防効果や大腸がん予防、コレステロール低下効果、潰瘍性大腸炎への効果などさまざまな効果があるといわれています。
KW乳酸菌には便秘予防、アトピー性皮膚炎の改善。
R1乳酸菌にはインフルエンザ予防やがん予防、腸内環境を整えることによりターンオーバーを促し、肌トラブルの解消にも効果があります。
このように乳酸菌には、花粉症予防への効果も期待されますが、それ以外にも嬉しい効果がたくさんあります。
美容、ダイエット、体質改善といった目的で食べ始めるのもいいかもしれませんね。
みかんの皮やレンコンも花粉症に効果ある?食べ方は?
みかんの皮もレンコンも花粉症に効果抜群!
意外なところだと、レンコンやミカンの皮も花粉症に効果があるという研究結果があります。
どちらも、身体に入ってきた花粉に身体が過剰に反応しないようにしてくれる成分が含まれているんです。
食べ方は?
みかんの皮は苦みが強いので、綺麗に洗った後、果肉といっしょにジュースにすると飲みやすいですよ。
みかんの皮を乾燥させて粉末状にした商品もあるので、みかんの皮の粉末をヨーグルトに入れて食べるのもいいですね。
レンコンは皮の近くに有効な成分がたくさん含まれているので、皮をむかずに食べるのがポイント。
食感が気になる人は、すりおろして料理すると気にならなくなりますよ。
花粉症対策にヨーグルトを取り入れてみよう
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ヨーグルトの花粉症への効果や食べ方などをお送りしました。
ヨーグルトを食べるのは、花粉症を治すことではなくアレルギー体質を少しでも改善するということが目的です。
効果を試したいという方は、すぐにでも挑戦してみてはいかがでしょうか。
すぐには効果が実感できないかもしれませんが、ヨーグルトにより体内では変化が起きているはずですよ。
また、ヨーグルトには花粉症対策以外にも美容やダイエット効果などもあり、継続して食べることは健康にもバッチリなのでおすすめです。