小正月の意味と由来。小豆粥を食べる理由は?なぜ餅花を飾るの?
お正月の行事がほとんど終わって一息ついた頃。
これは『小正月』という行事を祝うため。
では小正月ってどんな意味や由来がある行事なのでしょうか。また、餅花や小豆粥、どんど焼きにはどんな意味があるのでしょうか。
今回は、小正月や飾りの意味、小豆粥やどんど焼きについてご紹介します。
・小正月とは?どんな意味があるの?
・小正月に餅花を飾る意味は?飾り方は?
・小正月に小豆粥を食べる理由は?作り方は?
・小正月に行われるどんど焼きとは?
小正月とは?どんな意味があるの?
小正月とは昔のお正月。豊作を願う意味がある行事
『小正月』とは1月15日頃に行われている行事です。
もともと太陰暦より前にお正月として祝われていた時期が1月15日頃。
太陰暦が一般的になってからも、昔のお正月ということで祝う習慣が残ったようです。
小正月は新しい年の豊作を願う意味を込めた行事を多く行います。
同時に家族の無病息災を願う意味の行事も行います。
小正月は別名“女正月”とも呼ばれます。
その理由は、年の暮れから正月にかけて忙しく動き続けた女性たちがようやく一息つける頃だから。
昔の女性は小正月に自分の実家にようやく帰省することができたといいます。
ちなみに1月15日というとハッピーマンデー法施行以前の成人の日ですよね。
実は成人の日と小正月は関わりが深いんです。
昔は元服の儀という成人と認められる儀式を小正月に行っていました。
そこから1月15日が成人の日に定められたんですよ。
小正月に餅花を飾る意味は?飾り方は?
餅花とは木の枝に丸めた団子を飾る行事
垂れ下った柳などの枝に紅白の餅を飾る餅花。お正月飾りの定番ですよね。
餅花は、本来は小正月を祝う飾りです。
餅花の意味は垂れ下った枝を稲穂に見立てて、今年も豊作になりますようにという願いが込められたもの。
地域によっては餅がまんまるではなく、楕円の蚕の繭のような形(繭玉)をしていることも。
また、垂れ下った枝ではなく普通の木の枝に団子を飾る地域もあります。
こちらは五穀豊穣だけでなく家内安全なども意味することが多いです。
そのため団子だけでなく鯛や大黒様、小判などの飾りもつりさげられます。
小正月に小豆粥を食べる理由は?作り方は?
小豆粥は家族の健康を願う意味がある
1月7日には1年の健康を願って七草粥を食べますよね。
小豆粥も同じです。
小豆には災いを祓う力があると昔から信じられてきました。
小正月にその小豆粥を食べることで、邪気を祓い家族の無病息災を願ったんです。
もともと昔の中国では冬至および正月15日に小豆粥を食べていました。
冬至に小豆(赤豆)粥を食べるのは疫病や邪気を払うためとされており、その風習が日本に入ってきたんですね。
また、お粥の煮え方によってその年がどんな年になるかを占う粥占いの風習も残っています。
反対にお粥ではなく小豆餅を食べる地域もあるんですよ。
小正月に行われるどんど焼きとは?
災いを払って年神様から帰ってもらうのがどんど焼き
小正月頃に神社で行われるどんど焼き。
地域によっては左義長(さぎちょう)やさいと焼き、鬼火たき、どんと焼き、とんど焼き、おんべ焼きなどと呼ぶことも。福岡では、ほっけんぎょう、長野では、三九郎焼きともいわれています。
どんな呼び方でもお正月飾りや門松、前年まで使っていたお守りなどを燃やす行事です。
この炎で災いを祓い、無病息災と五穀豊穣を祈ります。そして正月を祝った年神様に帰ってもらうという意味があります。
書き初めもどんど焼きで燃やしてもらうと字が上達する、といわれているんですよ。
どんど焼きの時にはどんど焼きの火で餅や昆布を焼きますが、それらを食べると1年元気で過ごせるとされています。
近所で小正月に合わせてどんど焼きが開催されているときには、ぜひ参加してみてくださいね。
ちょっと地味な小正月、でも大切な意味が込められている
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小正月の意味と由来、小豆粥や餅花についてお送りしました。
一大イベントお正月の後のせいか、小正月はなんだかマイナーなイメージが抜けませんね。
何をするのかよく知らなかったという方も多いのではないでしょうか。
でも小正月は、1年間の五穀豊穣や無病息災を願う意味が込められた行事をたくさん行う大切な日。
ぜひ生活に取り入れて、新年の運気をさらに高めてみてくださいね!