十五夜2020!意味や中秋の名月との違いは?すすきやうさぎの由来は?
秋の夜空に黄色い大きな月がとてもきれいに見える時、その月を眺めながらひとときを過ごすのは、日本の良き風習ですね。
月というと十五夜という言葉が思い出されます。
十五夜にはお団子やすすきなどを飾ってお月見という習慣があります。
でもこの十五夜という言葉、いったいどういう意味なのか知っている方はいらっしゃいますでしょうか。
子供さんに聞かれても「あらなぜかしら?」と疑問に思う方も多いと思います。
そこで今回、十五夜の時期や意味、中秋の名月との違い、すすきやうさぎの由来などについてご紹介します。
・十五夜と中秋の名月との違いは?2020年はいつ?
・団子やすすきの意味は?
・うさぎがでてくる由来は?
十五夜の意味は?
月の満ち欠けは新月から始まって満月になり、そしてまた新月になるということはご存知ですよね。
この新月から満月になるまでを15回の夜を迎えることから十五夜と呼ばれています。
ですから十五夜とは、一年に一回ではなく一ヶ月に一回の割合で迎えるのです。
そしてこの月の満ち欠けによってできた暦が太陰暦というものです。
今でいうと旧暦ですね。
でも現在では陰暦の8月15日の夜のことを指して十五夜と呼ばれるようになりました。
この十五夜という風習は、
平安時代に月の美しさを愛でて歌を歌ったりして過ごすようでしたが、農民はこの月の満ち欠けで農作業を行い、秋の収穫の時期になると収穫の感謝の意味を込めて月にお供えをしたりというお祭りへとなって、
現在の十五夜という形になってきたようです。
十五夜と中秋の名月との違いは?2020年はいつ?
まず中秋の名月についてです。
中秋の名月は旧暦の8月15日に出てくる月のことを言います。
中秋とは旧暦でいうと7月~9月の時期を秋として、その秋の真中ということで中秋とされています。
そして、中秋の中で一番満月が美しいということで中秋の名月と呼ばれています。
上記で説明させていただきましたように十五夜が毎月あるもので、その中の陰暦8月15日に行われる十五夜が中秋の名月と呼ばれるようになりました。
ではどうして数ある満月の中で中秋の名月が月をめでるのによいかといいますと、
この時期に迎えるお月さまは季節的にも空気が澄んでいて月がとてもはっきりと、そして美しく見えるからです。
ですから、現在では陰暦の8月15日の月(中秋の名月)のことを十五夜と呼び、お月見するようになっています。
そして今の新暦の時期はこちら。
夏の蒸し暑さも去って本格的な秋を感じるようになる季節。
お月さまをじっくり眺めるというのもなかなかないことだと思います。
ぜひきれいなお月さまを見ながら、さまざまな思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
団子やすすきの意味は?
団子の意味は?
月見団子はお供え物として真っ先に思い浮かぶと思います。
お供え物、すなわち十五夜は収穫に対して感謝の意味を込めてお供え物をしていました。
最初のうちはお芋などが中心としていましたが、稲作が中心となってきてからはお米でお団子を作るようになってお供えをするようになってきました。
ちなみにお団子は月に見立てて丸型の団子を15個や12個飾ると言われていますが、地方によっては形が芋型になったりとするところもあるようです。
すすきの意味は?
十五夜は収穫に対しての感謝の意味を込めているとお話させていただきましたが、すすきは稲穂(米)に見立ててお供えをしていたと言われています。
または実際に稲穂をお供えする地方もあるようです。
さらにすすきには神様の依代(よりしろ)と思われているところがあります。
悪霊や災いから農作物を守って来年の豊作を願うという意味も込められています。
地域によってはお供えしたすすきは捨てずに家の軒先などに吊るしておくところもあるようです。
うさぎがでてくる由来は?
昔から月を見ると、影の形からうさぎが月で餅つきをしているように見えると言われています。
これは日本から見た影から想像したもので、世界各地ではさまざまな見え方があるようです。
月に兎がいるという話にはさまざまな説があります。
その中でいちばん有名なのがインドから伝わった「ジャータカ」という仏教説話と言われています。
内容はちょっと悲しいうさぎの物語です。
またうさぎが餅をつくというものは中国から伝わってきたという説があります。
それはうさぎが餅をついているのではなく、不老不死の薬を作っているという説だそうです。
うさぎが出てくる由来については、説がいろいろありすぎて実際にはどれが正しいのかということについてはよくわからない状態です。
でもうさぎが月で餅をついているように見えるというのはなかなか風流ですよね。
十五夜は毎月訪れるもの
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十五夜の意味や中秋の名月との違い、すすきやうさぎの由来などをお送りしました。
年に一度月を愛でるときを十五夜というように思っていましたが、毎月訪れるものだったとは意外でした。
日本ほど昔から月を好んでいる国はないのではないでしょうか。
平安時代のときのように歌にもよく出てきたり、月をもとにした占いなどもあります。
生活に深く根付いたものだったのですね。
日頃月を眺める余裕がなくなってきている現代。
たまにまんまるお月さまをしんみり眺めてみるのもいいかもしれませんよ。