五月人形の処分方法について。時期はいつ?供養は必要?
男の子の節句に五月人形を購入して、毎年飾ってお祝いをしていると思います。
皆さんは何歳ぐらいまで五月人形を飾られていましたか?
それぞれのご家庭によって様々だと思いますが、大きくなると五月人形を飾るご家庭もかなり減ってきているでしょう。
その後五月人形はどのようにされていますでしょうか。
押し入れに入れたままにしていたり、飾ってはいるけれど場所をとるのでそろそろどうにかしたいとお悩みの方もいると思います。
今回は飾らなくなった五月人形をどのようにしたらよいか、処分の仕方や供養の仕方などを中心にお話させていただきたいと思います。
・五月人形の処分方法。普通のゴミとして処分しても大丈夫?
・五月人形をしまったままにしておくのはよくない?
・五月人形を供養するには?
五月人形の処分の時期は?
五月人形とは?
5月5日に端午の節句に男の子の無事な成長を願って、また子供を事故や病気から守ってくれるようにと願い、五月人形を飾るようになっています。
五月人形の種類として内飾りとしては鎧(よろい)・兜(かぶと)・武者人形があり、外飾りとしては鯉のぼりがあります。
五月人形は何歳まで飾る?
いろいろな説がありますが、大きく分けて次の3つの時期があります。
7歳まで五月人形を飾る。
みなさんもご存知の通り昔は子供の死亡率が大変高かったのです。
特に7歳まで成長できるかどうかということで、「7歳までは神のうち」と言われていたぐらいだったようです。
いわゆる七五三と同じような考え方ですね。
そこで7歳まで五月人形を飾るとされていました。
15歳まで五月人形を飾る。
数えで15歳と言うと、武士の社会では元服として大人になったとされています。
元服までは子供として飾るとされています。
20歳まで五月人形を飾る。
現在の成人の年までということですね。
これらの説はありますが、現在の家の諸事情などを含めて考えると、実際には15歳ぐらいまで飾る方が多いようです。
五月人形の処分の時期は?
結論から先にいいますと、処分の時期について決まりごとはありません。
上記のように飾る時期についても決まりごととなっているわけではありませんので、飾らなくなった後ですぐに処分する方もいらっしゃれば、しばらく保管しておいてから処分する方など様々です。
五月人形の処分方法。普通のゴミとして処分しても大丈夫?
それでは飾らなくなった五月人形は、どのように処分したら良いのでしょうか?
神社などで供養してもらう。
お人形には魂が宿ると言われています。
特に五月人形は、男の子の身代わりとなって災厄から身を守ってもらうというお人形です。
そのため供養をしてもらうのが気持ちとしては安心できる処分の仕方ではないでしょうか。
供養の仕方などを含めて、詳しいことはまた改めてお話させていただきます。
寄付をする。
五月人形の保存状態が良い場合ですが、親戚や友人、もしくは福祉施設などに寄付をするという方法があります。
「五月人形は身代わりとしての役目を持っているから一人に一つが良い」という考え方がありますが、特にこだわりがないようでしたら次の方に大事にしてもらうというのもお人形にとっては良いのではないでしょうか。
また福祉施設などへの寄付については、市役所など各自治体に問合せをして「五月人形を寄付したいのですが」と伝えて福祉施設を問い合わせると教えてもらうことができます。
また直接福祉施設に問い合わせてみても良いでしょう。
ネットオークションで売る。
最近は五月人形をオークションで見かけることもあります。
ただ落札率があまり良くないことと、実際に落札されて送る時の梱包に手間がかかること(梱包代も含めて)を考えると面倒ではないかなと思います。
リサイクルショップ(買い取り)に持っていく。
4月に入った頃ですと買い取りをしてくれるところもあるようです。
その時、五月人形のメーカー名と大きさを連絡して、買取してくれるかどうかを事前に確認すると良いでしょう。
普通のゴミとして処分しても大丈夫?
ゴミとして処分する方法があります。
分別をしてそれぞれのゴミとして出すか、粗大ごみとしてまとめて処分するか、各自治体によって処分の仕方が違いますので事前に問い合わせをしてからその指示通りに処分しましょう。
ただこの処分の方法は一番簡単ですが、気持ちの上ではとても不安です。
人形として大事にしてきたものを、ゴミとしての処分には精神的になかなかふみきれるものではないでしょう。
五月人形をしまったままにしておくのはよくない?
それでは五月人形を飾らなくなったもののどう処分していいのかわからず、もしくは処分はしたくないけど飾るには面倒ということで長い間押し入れなどにしまいこんだままになっている場合もあると思います。
じつはこの長い間しまい込むということは人形にとってはよくないことです。
年に一度でも出して風通しをよくしておかないと、シミやサビの発生の原因となってしまいます。
また人形が閉じ込められたままで要るとよくない、という謂われもあるからです。
五月人形を供養するには?
それでは五月人形の供養をする方法についてお話しさせていただきたいと思います。
供養とは?
人形を供養するというのは、「今まで災いなどを引き受けてくれてありがとう」というお人形への感謝から、祈祷(きとう)をしてその後お焚きあげをしてもらいます。
どこで供養してくれる?
まず近所の神社やお寺に問合せてみましょう。
そこで人形供養を行ってくれる場所があるかもしれません。
その際には手数料や、供養を行ってくれる日など詳しく聞いておきましょう。
また近くに供養してくれるところが見つからなかった場合、一般社団法人「日本人形協会」というところで人形の供養代行サービスを行っております。
供養代行サービスの申し込みをすると、お人形を送るための「お人形差出キット」というのが送られてきます。
そちらに必要事項などを記入し、お人形を梱包すると郵便局の方で取りに来てくれるという仕組みになっています。
注意事項など詳しく書いてありますのでよく読んで手続きをして下さい。
お人形の供養についての動画がありますので、どのように供養してお焚きあげするのか参考までにご覧いただければと思います。
五月人形の処分はできるならご供養を。
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我が子の成長を見守り続けてきてくれた五月人形です。
いろいろな処分方法をご紹介してきましたが、気持ちが納得できる方法をするのが一番かと思います。
ただ手放す前には手を合わせ、「お守りいただき感謝します」と自分なりにご供養をするようにすると、お人形も喜ぶのではないでしょうか。